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鼓曲萬来

八雲立つ

どうも、最近は祝日、休日新設や名称変更
連休設置の為のマンデー移動等
昭和生まれには「あれ?今日ってなんで休み?」
そんな感じが増えております

という事で本日は天皇誕生日という事もあり
和太鼓関連の記事をば

#日本最古の和歌について

日本最初の和歌、短歌はスサノヲノミコトが
ヤマタノオロチを退治してクシナダヒメと婚姻する
其のときに詠まれたもので
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」
(ヤクモタツ イズモヤエガキツマゴミ二 ヤエガキツクル ソノヤエガキヲ)
と知られております

当時の和歌は文字ではなく
所謂口述体
八重垣を三度繰り返すところに
口語体としての現在の歌詞にも通ずる
韻の形態があったのではと推測されます

又当然「君が代」と同様に
古代ヘブライ語での解釈も関連付けられておりますが
おそらく八重垣(新居)を出雲の国に決めたときに
雲が黙々と湧き出でて
その様子から神が二人を祝福したと捉え 
その喜びを詠んだのでしょう

従いまして現在でも
婚姻のおめでたい席や新居浄めの儀等では
結婚を寿ぎこの歌を詠う事もあるようです


八雲とは雲出ずる処
すなわち出雲大社の枕詞でもあり
本日の話はその八雲に関しての事であります

さて出雲大社の天井壁画にはこの八雲が描かれておりますが
何故かその雲の数は一つ足りない七雲
この由来は大国主の国造りに遡りまして
こんな話が由来となっています



大国主が国造りを完成させその後
高天原の天照大神に国を譲って
天孫降臨の時を迎えるのですが
大国主は妻の少彦名命にこう問いかけました
「私たちが作ったこの国は立派に出来たのだろうか?」

それに対して少彦名命はこう答えました
「出来たところもある、出来なかったところもある」....と

この言葉は「幽深」な言葉だとされ
以後少彦名命は常世の国に赴かれたと言います


「出来たところもある、出来なかったところもある」
なんともはっきりしない言い回しでありますが
これを文字として受け取り
意味合いから完成されていない中途半端なものと捉えるか
音霊のこもる言葉として捉え口に出し
謙遜、謙譲という日本文化の根幹をなす
即ち幽深と理解するかは大きな分岐点となってまいります

神の世界はその未完成な世界
すなわち残した一雲を
後世に受け継いで行って欲しいと
あえて未完成のまま残しておる訳です


日々太鼓の研鑽に向けて演奏や練習を重ねる訳ですが
勿論完璧な演奏を目指している訳ですが
これで完成したと思った時点で
その演奏は先の無いつまり発展の無い形となってまいります

エンターテイメントに於いては完成形が最上でありますが
こと太鼓の演奏に於いては
八雲といえど八雲に非ず 吉祥七雲に於いて良しとす

あまりにも完成された完璧な演奏を望むばかりに
一雲の余裕さえも失う事のなきよう
常にその気持ちに立ち戻って
演奏に向かってまいる所存です。

# この度の震災に際し、心よりお見舞い申し上げます。 

6日に発生したトルコ・シリア大地震ですが
死者35000人超
被災者2300万人を超えると予想されるそうです
あの東日本大震災の時真っ先に救援に動いてくれたトルコ


という事で
ここ数日冷える日が続いておりますが
1月2月の厳しい冬もあと僅か
もうすぐ暖かな春に向かってまいります
皆様におかれましても体調管理に気を付けて
御身ご自愛の程をば  

吉祥寺岩座にて 萬来 乙
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