
ほんとうに幼いころ。エーデルワイスの唄を聴いて「どんな花なのだろう」と想像していたことがありました。しばらくして映画サウンド・オブ・ミュージックをビデオなどで観る機会を得ても、映画の中ではエーデルワイスの映像は登場しません。田舎では、近所のお花屋さんには仏花とか生け花用の切り花でなければ、野菜の苗くらいしか置いていなかったし、実物に触れることができるチャンスはまるでなし。図鑑の小さな写真を眺めて満足することしかできませんでした。
そんな遠い思い出のせいか、心の中で妙な具合に聖化されてしまったエーデルワイス。引っ越して間もなく、小さな庭にエーデルワイスを植えることができたときには、大人気ないほどはしゃいだ気持ちになりました。バラの中でもメジャーな存在で、いまやありふれた観もありますが、やっぱり特別な思いがあるのです。

我が家に連れ帰ったエーデルワイスは本当に元気で、毎年たくさんの花をつけてくれます。かわいいのです。