水色の亀

4月の目標:とりあえず、モンゴル完結編!

泣き虫

2005-10-11 | 語り
昔は泣き虫だったような気がする。
兄弟でじゃれたり、喧嘩したりした時に泣くのは末っ子の私だった。
あの頃は、力でも口でも兄達にかなわない私にとって、涙は少ない武器だった。

少しずつ年齢を重ねるにつれて、涙をいいものとはとらえなくなった。
あの頃より大きくなった私にとって、弱さの象徴である「泣く」という行為は愚かなことのように思えた。

だから、あまり泣かなくなった。
少なくとも、心を許してない人の前では絶対に泣かないようにした。

自分の弱さを笑われるのが嫌だった。
自分の弱さを愛してもらう自信がなかった。

そういう考えは、今もあまり変わってない。
これからも変わらないかもしれない。

中高で泣いたことは三度あるけど、そのうちの二度は、自分を丸ごと愛してくれる人がそばにいた。
残りの一度も、扉を開けて、泣き終わった私を呼びに来る人がいた。

今日、家に帰って一人で泣いた。

ベッドに横たわって、色んなことに想いをめぐらしていただけだ。
もちろん泣いたところで慰めてくれる人も、抱きしめてくれる人もいなかった。

ああ、やっぱり「泣く」ってのは愚かじゃないか。
腫れてしまった目に慌てない自分に、弱さを自覚しなきゃいけないんだから。