どうも、
VOYAGEホテルにとまったはずなのにシャンプーのロゴが
YOYAGEホテルになってました、騙されたんでしょうか、いけちょです。
そろそろホテルでドッキリがあっても動じなくなってきました。旅行も恋愛と同じなのでしょうか。
さて、そんな切ないノリで始まりました、いけちょのモンゴル滞在記、みなさんいかがお過ごしですか。
今日も今日とて私はしっかりばっちり視察をしてきましたよ。てかもうそれしかしてない。あと寝ただけ。
寝すぎて日焼け。これどうなの。ねえ、どうなのこれ。
ん、まぁいいけど。
さて今日は案件が多くもりだくさんな内容になってました。
まずは女性が主導する一村一品運動の案件。
そしてもうひとつは古くなった幼稚園の改修計画の案件です。
●一村一品運動候補案件
一村一品運動 とは、その土地で販売しているひとつの商品をODAやUNDPが技術的・金融的・商業的にサポートすることで村おこし&雇用創出しようぜ!というプロジェクトです。
もう少しくだいて言うと、がんばってある商品を売っていこうとしている人たちに、今よりもさらにイケてる制作テクニックを伝授したり、仕方ないからお金をあげたり(貸してあげたり)、もっとこういう風に売っていけよ!と商人の知恵を教え込んだりするわけです。
それによって商品を全米が泣いた大ヒット!にしてゆき、その土地を活気付かせ、ついでにその土地のニートも減らしてやるぞ!っていう作戦ですね。
今日見せてもらったのは、次回の一村一品運動の対象選考の有力候補である女性の刺繍工房でした。
ここでは50人近い女性が受注が入るごとに働いており、その月収は平均5~8万トゥグルグ(日本円で約5000~8000円)ということで、モンゴルでの最低賃金である6万トゥグルグをおよそ越えているということでした。
多くの方は副業としてここで働いているので十分な収入と言えるでしょうか。
また、すでにオリジナルのデザインも30点以上あり、そのうちの16個が特許をとっているという活躍ぶりを見せています。
とはいえ彼女たちは現在では受注が入らなければ仕事がないという不安定な状態にあり、もっと積極的に仕事をしたいという強い願いや展望を持っていました。
もし日本からの支援を受けられることになったら今後は輸出などもしたいとのことでした。
▲これはアメリカからの受注生産
前述したように。今後この一村一品運動に選出された暁には、
1)技術支援(テクニック)
2)金融支援(資金)
3)商業支援(マーケティング)
などの支援が受けられることになります。
また、この刺繍の工房、すでにモンゴル最大の都市であるウランバートル市のお土産屋にも多くの商品を送り出しているそうで、このプログラムがうまくいけば村おこしも夢ではないのではないかという印象でした。
こちらへ来てから非常に感じることですが、正直な話、何をするにもまずは資金を得ることからだと思います。
明日は候補ではなく、実際に選考に受かり、援助を受けている一村一品運動の案件を視察します。お楽しみに。
●幼稚園改修計画
現在日本のODAが行っている教育分野の投資は以下の二面からとらえられるといえるでしょう。
1)ハード面 建造物・機材など
2)ソフト面 教員の再教育など
これは決して固い麺とやわらかい麺のことではありません。
このどちらが欠けても教育分野の改革はうまくいかないので、日本はその両方をバランスをとりながら実行しています。
まぁ実際のところはなかなか理想どおりにはいかないようですが。
さて、視察の本編に入って参りましょう。
一件目は
改修前の幼稚園。
40年前に作られたというこの幼稚園での問題は、水漏れをしている天井、水の流れないトイレや、暖房器具の故障、下水の配管の腐食・破裂などです。
▲これはひどい。
これでは直接的な危険性のほかにも、衛生面や精神的な影響という面でも非常によくないので改修が進められることとなりました。
幼稚園の教育方針自体は非常に子どものことをよく考えており、日本の教育のよい点を取り入れたりと非常に周囲でも評価の高いものでした。
JICAの方針としては、子どものことを第一に考え、しっかりと将来的な管理もやっていけるだろうと思われるところを優先的に援助するとのこと。
歓迎してくれた子どもたちも非常に活発、快活で、すてきな歌や折り紙で我々を歓迎してくれるなど、援助対象と選ばれたのも頷けるような様子でした。
▲運動会での演目を披露
さて、お次は
改修後の幼稚園。
こちらはJICAの援助を受けて2年前に改修工事が行われました。
前の案件と同じく、水漏れや、トイレの故障、配管の腐食・破裂などはやはりあったようです。
これをJICAによる7000万トゥグルグ(約700万円)の支援により改修したとのこと。
しかしその資金のほとんどは配管などの目に見えない部分に使用されてしまい、目に見える部分は安い業者に発注したのか既にトイレなどは壊れているところもありました。
▲全然きれいなんですけどね。
しかしまあ幼稚園のような子どもが多く資材が壊れ易いところには多少無理をしてでも丈夫なものを援助できるだけの予算があればいいんではないかと思いました。
悲しいけれど、世の中カネです。
もういい加減こっちきてから痛感しまくり。切ない。
逆によい面として感じられたのは、やはり暖房器具やカーペットなどが十分に機能するようになったことで、冬の間でも子どもが活気付いたという話でした。
▲カーペットも壁もきれい。
夏場である今でこそモンゴルは割合過ごし易い気候にありますが、冬場となると零下30度を下回る日もあります。
そんな中しっかりと学習などを進めてゆくにはやはりそういった最低限の施設の整備は必要だと思われました。
さてまぁこんな感じに2000年頃からモンゴルでは古い校舎などの改修が増えはじめ、JICAもかなりの機材を援助したらしいんですよ。
数字でいうとなんか6割程度負担したらしいっすよ。教育機材全体の。
これってすごいですよね。
よく言えば、JICAは現地の学校に対し十分すぎるほど貢献しているといえますよ。
でも、でもですよ。
別の視点から見てみると、これってダルハンの学校がJICAの援助なしに改修を行うことがほぼ不可能だったってことじゃないでしょうか。
このことについて聞いてみたんですが、義務教育が徹底されているモンゴルでは学校が収益をあげることは私立でない限り難しいのだと。
つまり、改修なんかをやろうとすると、県から出される予算を切り崩すか、保護者から援助してもらうかしか方法がないらしいです。
これはつらい。
しかも昨日の教育関係者との会食では、モンゴル政府の教育関係に対する重点の置き具合もまだまだという印象だったので、実際に学校が自ら改修をしていくのはなかなか難しいんじゃないかなあと思いました。正直に。
義務教育ってのがあるからこそモンゴルのめちゃめちゃ高い識字率があるわけで問題は安易にどうこう言えない難しい部分があります。
とはいえ、モンゴルの教育体制は今後も改善の余地があるということはいえそうです、ね。
あ、教育はしいたげられてると思います。個人的に。
●今日のモンゴル語
大丈夫=ズゲールズゲール
(とにかく多用したくなります)
▼以下資料とおまけ
*ダルハンの学校事情
・小中高一貫の学校→25校
・大学→15校(国立8:私立7)
※私立は語学が多い
・ダルハンの人口10万人のうち児童→23000人
・大学も含めた教員→1200人
・未就学児童→2000年/3000人→2006年/30人(激減!)
*トリビアの泉
モンゴルの幼稚園では、作文・計算の授業がある。
*補足トリビア
その際生徒は1時間半集中して座っていられる