投資話を持ちかけて違法に資金集めをしたとして、熊本県警は19日にも同県出身の山辺節子容疑者(62)を出資法(預かり金の禁止)違反容疑で逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。山辺容疑者はタイ警察に入管法違反容疑で逮捕されており、日本に強制送還されるのを待って逮捕する。県警は、山辺容疑者が数十人から約7億円を集めたとみて調べる。

 捜査関係者によると、山辺容疑者は県外の2人に投資を呼びかけて約7000万円を違法に出資させた疑いが持たれている。県警が逮捕状を取って国際手配していたが、タイ警察がタイ東北部で入管法違反で逮捕した。

 山辺容疑者は1月20日、60日間の観光ビザでタイに入国。その後、今月19日まで30日間のビザの延長が認められていた。タイの入管法は他国で逮捕状が出ている容疑者の滞在を認めておらず、タイ警察は山辺容疑者が不法に滞在していると判断した。19日午前の羽田着の航空機で強制送還される予定で、県警は日本の領空に入れば機内で逮捕する方針。

 山辺容疑者がかつて住んでいた同県益城町の民家周辺の住民によると、山辺容疑者は外車を乗り回すなど生活は派手で、増築を重ねて大きくなった自宅は地元で「姫御殿」と呼ばれていた。熊本市内でスナックを営み、店の男性客らに「投資すると高い金利がつく」「株に投資するともうかる」などと話を持ちかけていたという。

 県警はこうして集めた金を生活費などに充てていた可能性があるとみて、集金の実態や使途などについて追及する。

怖ろしい~