アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

当たるも台北、当たらぬも台北

2012-12-29 | 中国語圏映画

3日目の台北、だんだん台北感覚が戻ってきました。今日は乗り放題チケットの元を取るべく、まず台北駅で乗り換えて淡水まで。乗り換えも「そうそう、ここのエスカレーターを降りるんだった」と思い出しました。でも、終点の淡水まで行くのは10年ぶりぐらいです。

行ってびっくり玉手箱、淡水駅前はすごくきれいな海岸公園に整備されていました。旧道とは別に、海岸通りができていてお店がずらっと並び、食べ物や土産物がいっぱい売られています。特に今日は土曜日で年末とあってか、すごい人出でした。

その中でも一番人気だったのが、ヨーグルトソフト。大が25元(75円)で小が15元(45円)。ここに写っているのが小です。緑茶ヨーグルトソフト、結構食べ応えがありました。

淡水の近くはマングローブ林がずっと続いていて、紅樹林という名前の駅があるほどです。それにしてもいいお天気でしょう? でも、天気予報は「雨。気温が下がる」とかだったんですよ。それが、好天の初夏のような日となりました。日焼け止めローション塗ってくるんだった....。まあこの天気予報は、当たらぬところが旅行者にとってはアタリ!なんですけどね。

淡水路線は割と最初にできたので、中心街の圓山あたりから地上に出てきます。ところが、帰りに回り道してみた三重(台北市の西に隣接するのが旧三重市と旧板橋市。今は新北市の区になっていますが、日本と名前が似ていて親近感を覚えます)の方はずっと地下鉄でがっかり。高架鉄ちゃんとしては「ハズレ」路線です。そのハズレ路線をUターンして、今度は長春路にある映画館國寶影城(Ambassador)へ。

ここはユニークな映画を必ずやっている映画館で、毎回滞在中に一度はお世話になります。今回は珍しくドキュメンタリー映画をやっているので、覗いてみることにしました。『三生三世 [耳が3つ]華苓』という作品で、監督は陳安[王其](アンジー・チェン)です。ニエ・ホアリンは現在はアメリカのアイオワに在住する女性文学者で、台湾での文学発展に寄与したということで勲章も受けている人です。私はそんなことは全然知らないで見たのですが、著名な文学者も友人としていろいろ出てきました。業績ももちろんですが、彼女の人柄がとても魅力的で、監督もその人柄に惚れてずっと追いかけているようでした。彼女の人生とその仕事、そして人柄を魅力的に紹介したドキュメンタリーになっています。

そして、続いて見たのがお待ちかねの『血滴子』。上の写真は西門町駅で撮ったのですが、こんな風に鳴り物入りの宣伝を繰り広げている大作です。監督は劉偉強(アンドリュー・ラウ)、主演は黄暁明(ホアン・シャオミン)に阮経天(イーサン・ルアン)、そして余文樂(ショーン・ユー)。清朝の乾隆帝(『海洋天堂』の文章が演じています)の時代、血滴子と呼ばれる暗殺集団と、反清復明を唱える人々との闘いを描くのですが、血滴子集団が使う武器も「血滴子(ギロチン)」と呼ばれます。1975年に作られたショウ・ブラザーズのオリジナル版『血滴子』は、英語題名が「空飛ぶギロチン」となっていたので日本版DVDもそれを踏襲しています。

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今度の新版はCGを使いまくってこの武器を描いていましたが、何だか変身ものを見ているようでこのストーリーにはいまひとつそぐわない感じが。人物造形もありきたりで、深みも驚きもなし。おまけにラストは、「ええ~、そうなるの???」と疑問符がいっぱい飛び交うはしょり方&終わり方。ホアン・シャオミンとガチのアクションさせるには、イーサン・ルアンの身体能力がダメすぎてああなったんでしょうか....。私だけでなく、一緒に見ていた台湾人観客も、何とも肩すかしという感じで席を立って行きました。どうも最近、陳可辛(ピーター・チャン/この作品では製作者の1人)がからむ時代劇は期待外れが続きます。

気分を変えるべく、あとはお買い物。タクシーを捉まえて、鳳梨蘇(パイナップル・ケーキ)で有名な佳徳へ行き、私の好きなクランベリー入りのものやらをいっぱい買い込みました。ここのケーキは何と!ジェリー・イエンが大好き、という噂のある店なのです。店内の棚にはいろんなお菓子があって、目移りしてしまうほど。到着した時は店内がすごい人で、レジは3台とも長蛇の列でした。中国からの観光客がいっぱい来ていたようです。その後、信義の誠品書店へ移動して、DVDや本を購入。西門町店より、やはり格段に品揃えがいいです。ここは旗艦店というだけあって、地下にはフードコートがあるし、ファッション系の店舗も入っているしで、まるでデパート並みの陣容を誇っています。時間があったら、1日遊びたかった....。

そこから、新光三越を経てワーナービレッジへ。新光三越が増殖していて方向がわからなくなり、地図とにらめっこしていたら、親切そうなお兄さんが2人「日本人ですか?」と声をかけてくれ、日本語で行き方を説明してくれました。でも、「そこを右に曲がってまっすぐ行くと、見えるかも知れません」という言い方に「ん?」となり、「国語(台湾では、中国語のことをこう呼びます)で言ってみてくれます?」と頼んだら、最後の部分は「會看到」の直訳でした。えーっと、そんな時は「見えますよ」でいいんですが。でも、親切な青年たちに大感謝でした。

新光三越の広場は、イルミネーションがきれいでした。

ワーナービレッジは名前が「威秀」と変わっていて、前よりも賑やかになった感じです。ここで今日の締めにジャッキー・チェンの『十二生肖』を見ようと思ったんですが、上映回数が少なくなっているのか、夜遅い回しかありません。不評なんだな~、きっと。さて、明日無事見られるでしょうか? 

 


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