アジア映画巡礼

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『バーフバリ』後編『Baahubali 2: The Conclusion』のオーディオ・リリース・イベント報告

2017-04-13 | インド映画

インドのチェンナイ在住の深尾淳一さんから、ビッグなレポートが寄せられました。今、日本で話題沸騰&ツイート飛びまくりの『バーフバリ 伝説誕生』の続編、『Baahubali 2: The Conclusion(バーフバリ2:完結編)』のオーディオ・リリース・イベントのレポートです。早速どうぞ。なお、写真も深尾さんによるものですが、( )内の写真説明はcinetamaがつけたものです。名前が間違っていたら責任はcinetamaにありますので、訂正をぜひお寄せ下さい。

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空前絶後の大ヒットを記録し、まさに伝説的映画となった『バーフバリ 伝説誕生』の続編であるパート2、『Baahubali 2: The Conclusion(バーフバリ2:完結編)』のオーディオ・リリースが、3月26日(日)のハイダラーバードに続いて、4月9日(日)にチェンナイでも行われました。
インドでこの手のイベントに顔を出すのは今回が2回目なのですが、さすがに注目の大作映画だけあって、実に壮大なスケールです。通常よくある映画館でではなくて、広大な運動場に城砦のセットを築き上げ、照明設備も完備した豪華なステージが用意されており、単なるオーディオ・リリースというよりは、一大ショーの趣で始まりました。


地元の人気ラジオDJの司会で始まったイベントは、音楽演奏や来場したゲストへのインタビューが続いた後、1時間ほどしてようやく、メインキャスト、スタッフの登場となりました。敵役バラーラデーヴァを演じるラーナー・ダッグバーティを除いて、主人公役のプラバース、アヌシュカ・シェッティ、タマンナー、ラムヤ・クリシュナ、サティヤラージ、ナーサルと、主要キャストが勢揃いしました。 

キャスト陣で最初にステージに上がったのは、虎視眈々と権力を狙い、策をめぐらすビッジャラデーヴァ役のナーサル。大ベテランの彼ですが、『バーフバリ』の撮影現場が今までで一番、俳優にとって快適な現場だったと語っていました。確かに、イベントに来ていたスタッフ、キャストの皆さんは和気あいあいとした雰囲気で、撮影現場もよいチームワークであった様子がうかがわれました。
続いて、父王バーフバリの死の鍵を握る腹心カッタッパ役が印象的だったサティヤラージ。監督が自ら率先して刀を手で操る技を練習していた、と話してくれました。
印象的だったのが、国を第一に考える王母シヴァガミ役のラムヤ・クリシュナ。彼女にお目にかかるのは2回目なのですが、普段はどちらかというと大人しめの人柄で、この日のスピーチでも静かな声で、柔らかい感じでしゃべっていました。それが、パート2の予告編に登場する、赤ん坊のバーフバリを抱え上げて「マヘンドラ・バーフバリ!」と高らかに宣言するシーンを再現してほしい、と司会にせがまれると、一呼吸おいて張り上げた声はあたりに響き渡り、それまでとは全く違う迫力で、本当に圧倒されました。

(写真左から、ラージャマウリ監督の父で原案者のV.ヴィジェーンドラ・プラサード、音楽担当のM.M.キーラヴァーニ、カッタッパ役のサティヤラージ、ビッジャラデーヴァ役のナーサル、アヴァンティカ役のタマンナー、司会者)

その次は、『バーフバリ』の天女であり、女戦士アヴァンティカ役のタマンナーの登場です。ムンバイ出身のタマンナーですが、タミル語映画での活躍も目覚ましく、今回はスピーチも大部分をタミル語で行なって(少々間違えるところがご愛敬)、会場をびっくりさせていました。
さらに、囚われの妃デーヴァセーナを演じたアヌシュカ・シェッティのスピーチです。各キャストの登場前には、『バーフバリ 伝説誕生』の各キャストの登場シーンをフィーチャーして、「さて、パート2では・・・」と続く紹介ビデオが流されるのですが、パート1では完全な老け役だったアヌシュカ、パート2では麗しく勇ましい姫君として登場します。
そして、この映画のキャラクターは父からインスピレーションを受けた、と語るS.S.ラージャマウリ監督に続いて、いよいよ主役バーフバリを演じたプラバースが登場し、会場の熱気は最高潮に。大歓声に包まれる中、プラバースは勇猛果敢なバーフバリとはまた違う朴訥としたしゃべり方で、みんなに感謝を述べていました。

 

(写真左から、シヴァガミ役のラムヤ・クリシュナ、S.S.ラージャマウリ監督、プロデューサーのラーガヴェーンドラ・ラーウ、バーフバリ役のプラバース、デーヴァセーナ役のアヌシュカ・シェッティ、ラージャマウリ監督の父で原案者のV.ヴィジェーンドラ・プラサード)

イベントには、ラジニカーントの最新作『帝王カパーリ』(2016)を製作したカライプリ・ダーヌをはじめ、タミル語映画界の人気俳優にして名だたるプロデューサーであるダヌシュや、ヴィクラム・プラブ(名優シヴァージ・ガネーシャンの孫)などの一線級俳優らも登場し、盛り上がっていました。
その中で、カライプリ・ダーヌが、ラージャマウリ監督にヴィジャイ主演の映画を撮ってもらうようオファーしていることを述べていたのが注目されました。また、途中で来場したダヌシュを、タマンナーが自分の席の隣に呼んで、二人で仲良く話していたのも印象的でした。
ともかく、オーディオ・リリースだけでこれほどの規模のイベントを行なう『Baahubali 2: The Conclusion』、4月28日(金)の公開が今から待ち望まれます。

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なお、YouTubeにはイベント全編の画像も上がっています。タミル語で字幕はありませんが、『バーフバリ 伝説誕生』出演者の素顔を見てみたい、という方はこちらをどうぞ。シヴァガミ様の絶叫「マヘンドラ・バーフバリ!」も、ちょうど2時間ぐらいのところで聞けます。(司会者が『パダヤッパ いつでも俺はマジだぜ!』(1999)でラムヤ・クリシュナが演じたニーランバリのことを引き合いに出していますが、やはりあのシヴァガミからみんな連想してしまうんですね~。なお、2015年出版の「インド映画完全ガイド」P.95では、深尾さんが『パダヤッパ』紹介の中でニーランバリについて言及しています)

新宿ピカデリーでは、連日満員(一部に”ほぼ”もあり)を記録した『バーフバリ 伝説誕生』。最終日の絶叫上映は現時点で残席24。幸運な24人の方は誰でしょう? そんなチェックもできる公式サイトはこちらです。最終日、14日(金)にご覧になる皆様、ぜひ絶叫上映のレポートをお願いします!! 



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2 コメント

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絶叫より爆笑♪ (Jaan)
2017-04-14 23:35:32
cinetamaさん、こんにちは。

この日を逃すと観れないと思い、絶叫上映初で不安だったのですが、行ってきました。
いって良かった♪

絶叫だけかと思ったら、入り口でカードとカンバッチのプレゼントあり、前座?の方が盛り上げてくれていて、思いがけないことがあり、嬉しかったです(*^。^*)
抽選会もあり、私の隣の方がポスターゲット!していました。羨ましかった~。

映画館でサイリュウムがキラキラ☆
タンバリンが鳴っていたり、拍手したり・・・。
リピーターの方が結構いて、皆さんのバーフバリ愛が凄かった!
映画はもちろん面白くて、cinetamaさんが言ってたとおり、人が飛びます飛びます~って感じで、おもしろかった(笑)
大きなスクリーンでバーフバリの世界に入り込み、衝撃のエンディング(@_@;)
これは第二弾観ないとね~って感じでした。

絶叫上映なので、いろんな声が飛び交っていたのですが、突っ込みがあったり、そっちも面白かったです♪

楽しくてあっという間だったので、早く続きが観たいです~♪♪♪
返信する
Jaan様 (cinetama)
2017-04-15 00:06:15
コメント、ありがとうございました~~~。
絶叫上映の様子がよくわかって、感謝です!

これから上映して下さるところは、「オーラスの回は絶叫上映」というのを掟にして下さらないかなー、と読んでいて思いました。
「この宣言を法と心得よ!」という藤井美佳さんの名訳を、全国の劇場さんに向けて叫んでみたい!
(貫禄なら、シヴァガミ妃に負けませんわよ)

すっかりバーフバリってるcinetamaですが、明日はシャー・ルク・カーンなので、これからバチッと切り替えます。
うちも、ポスタープレゼントやりますよ~❤
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