アジア映画巡礼

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ムンバイ再び<2日目>単館映画館はリニューアルして健在でした

2024-03-10 | インド映画

今泊まっているザ・レジデンシー・フォートは、ムンバイの上野駅とも言えるCST(チャトラパティ・シヴァージー・ターミナル)からすぐ近くで、もう一つのターミナル、こちらは新宿駅とも言えるチャーチゲート駅までも歩いて行ける距離です。この一帯は昔から映画館も多く、リバティー、エロス(地元の人は「イーロス」と発音)、メトロ、リーガルなど、英領時代からの映画館が隆盛を誇っていました。ところがシネコン(インドでは「マルチプレックス」)時代になると、南のナリマン・ポイントにINOXができたあとはメトロが複数スクリーンになって、シネコンのチェーン下に入ったものの、あとの劇場は単館として細々と上映を続けるか、あるいは休業してしまう、というパターンになっていました。CSTの近くには、ニュー・エンパイア、ニュー・エクセレシオール、スターリングという3館がかたまってあるのですが、ニュー・エンパイアは一番早く、5,6年前に閉鎖してしまっていました。あとの2館もダメだろうなあ、と思っていたらとんでもない、今回来てみたら外装も一新し、ニュー・エクセレシオールとスターリングはがんばって上映を続けていました。

というわけで、ニュー・エクセレシオールで見てきました、3月8日に封切られたばかりのホラー映画(かな? オカルト映画の方がいいかも)『Shaitaan(シャイターン/悪魔)』。映画のデータをまずどうぞ。


『Shaitaan』
2024年/ヒンディー語/132分
 監督:ヴィカース・バフル(ベール)
 脚本:アーミル・キーヤン・カーン
 主演:アジャイ・デーウガン、R.マーダヴァン、ジョーティカー、ジャーンキー・ボーディーワーラー、アンガド・ラージ
 ※グジャラーティー語映画『Vash』↓(監督・脚本:クリシュナデーウ・ヤーグニク)のリメイク

ストーリーを簡単に説明しておくと、カビール(アジャイ・デーウガン)の一家は、妻ジョーティ(ジョーティカー)、高校生の娘ジャーンヴィー(ジャーンキー・ボーディーワーラー)、そして小学生の息子ドゥルヴ(アンガド・ラージ)の家族4人がとても仲良しで、山中の豪華な一軒家で暮らしていました。ところが、ある日小旅行に出かけた先で、ヴァンラージ(R.マーダヴァン)という男と知り合ったばっかりに、不幸のどん底へと突き落とされてしまうのです。ヴァンラージがくれた食べ物を口にしたジャーンヴィーは、その後突然家に現れたヴァンラージに意識を縛られ、何でも彼の言う通りにしてしまう人間になります。こうして、ヴァンラージを囲んで、流血の惨事が繰り広げられていくのですが...。

多分、原作の方がもっとよくできていたのでは、と思います。ヒンディー語版はR.マーダヴァンの怪演にもかかわらず、ゾッとするような恐怖がほとんど醸し出されてこず、むしろ予告編を見た時の方が怖かったので、予告編でいいところを全部使ってしまったのでは、と思います。黒魔術シーンも、「ええ、そうなのォ? ちょっとそれ変じゃない?」などと思ってしまう舞台装置になっていて、観客を怖がらせもしなければ、納得もさせてくれないという、失敗作になってしまいました。出演者はみんながんばっているのですが、母親役の造形など、それって脚本が悪いよね、とか思ってしまう点が多く、ツッコミどころ満載です。でも、娘役のジャーンキー・ボーディーワーラーとR.マーダヴァンの演技は中々の迫力で、何かの賞にノミネートされるかも。最後に予告編を付けておきます。

Shaitaan Trailer | Ajay Devgn, R Madhavan, Jyotika | Jio Studios, Devgn Films, Panorama Studios

 

映画館調査は、私が「G7シアターで知っている人がいたら紹介して」と言ったのに、友人が紹介してくれたのは「G5A」という文化フォーラムの代表で、今日やっといろいろやり取りして誤解がわかりました。うう、振り出しに戻る、ですね。明日は直撃しようかと思いますが、ちょうど未見の『Crakk』もやっているので、G7まで出かけてみることにします。その前に、寺院にお参りに行っておこう。マハーラクシュミー様、何とかよろしくお願い致します🙏。

 


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