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コルクのぶらぶら日記 

いつもぶらぶらしているようだけど....やっぱりブラブラしています。

原発というニヒリズム(虚無主義)

2012-03-29 20:40:59 | 原発
 ファウスト博士という人物の伝説があります。
この男はこの世の快楽と引き換えにおのれの死後の魂を永遠に悪魔に売り渡す契約をします。

 科学者であり、現実主義者であるファウスト博士にとっては「あの世」での魂などどうでもよく、ひたすらこの退屈な現世を味わうことを希望します。

 僕は今の原発維持論者の精神ってこれに近いような気がするのですよね。
原発で産み出される放射性廃棄物の管理期間は10万年にもなります。日本の国が出来てからだって数千年しか経っていないのに、数万年単位で後世につけを残すってどういう感覚なのだろうと僕は前々から疑問におもっていました。で、ある時ファウスト伝説を思い出して、はたと思ったのです。彼らは自分の死後には全く興味がないのではなかろうかと。そこに僕はものすごくさみしい虚無主義を感じるのです。

水はどこへ?

2012-03-28 12:28:27 | 原発
 昨日も衝撃的なニュースがありましたね。

「水位60センチ」「燃料は冷却」 東電、福島原発2号機を内視鏡調査(sankeibiz 2012.3.27 05:00)

 東京電力は26日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器に内視鏡を入れて調査した結果、炉心冷却のために注入している水位は底から約60センチと、想定よりも低かったと発表した。格納容器に溶け落ちた燃料は水につかって冷やされているとみられていたが、実際に水面を確認できたのは初めて。

 注水にもかかわらず水位が低いことから、事故で格納容器下部が損傷している可能性が高い。

 炉心溶融(メルトダウン)を起こした燃料は一部が格納容器に落ちているとみられるが、東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「温度や映像からみて燃料の冷却はできている」との見方を示した。


 エーとですね。
僕の記憶だとたしか2号機には毎時9トンくらいの注水をずううーっと行ってきたはずなのですが、その水(とんでもない放射能汚染水ですよ)は格納容器から漏れて一体どこに行ってしまったのでしょうか? 「格納容器は絶対に壊れない」といっていた東京大学の大橋バカ教授に是非調べに行って欲しいものです。

数字のマジック

2012-03-27 20:40:34 | 原発
 数字と言うのは正確なようでいて、その実結構人を欺いたりします。
まずはこの記事を読んでください。

福島第1、汚染水が海に流出「80リットルと推定」

 東京電力は26日、福島第1原発で高濃度汚染水を処理した後に淡水化する装置と貯水槽の間をつなぐ配管から汚染水が漏れ、一部が海に流出したと発表した。

 東電は、配管から漏れた量は約120トンで、そのうち海に流出したのは約80リットルと推定。放射性ストロンチウムを含んでいるとみられ、汚染水の濃度は1立方センチ当たり約14万ベクレルという。

 作業員が26日午前8時半ごろ、配管の継ぎ目部分からの漏洩を発見、この部分が破損していた。経済産業省原子力安全・保安院は東電に原因究明と再発防止対策を講じるよう指示した。

 第1原発では昨年12月にも同様に汚染水が海に流出するトラブルがあった。〔3月26日 共同〕



 なんだ海に漏れたのは120トンではなくてたったの80リットルか、大したことないな...と胸をなでおろすわけですが、でもちょっと計算してみてくださいね。80リットルというと80,000立方センチですよね。それで1立方センチあたり14万ベクレルですから

  140,000 X 80,000 = 11,200,000,000


ですよね。えーと、いちじゅうひゃくせんっと、これよく見てみると、あらまっ112億ベクレルもありますよ。
こんなにシレーっと書いていいレベルの話なのでしょうか? みなさんはこういったニュースを読んでも東北の魚を「食べて応援」しますか?

あと1基

2012-03-26 00:00:00 | 原発
 26日の未明に新潟の柏崎刈羽原発6号機が停止します。
そうなると全国で54基ある原発で稼働しているのは北海道の泊原発3号機1基のみとなります。
いままで原発が電力の3割を担っていますという既成事実を散々訴え続けてきた電力会社ですが、北海道以外、本州も四国の九州もぜーんぶ原発が停まっても停電なんて起きません。今となっては「3割」の根拠は火力やその他の発電方法をストップさせたなかでの割合であるということは国民の常識となりつつありますが、こんな事故が起きる前は多くの日本人が、「原発がなくなれば電力の3割がなくなる」と、うまい具合にミスリードされていたのではないでしょうか。

 原子力ムラは必死ですね。
なんとか国内の全原発の完全停止を防ごうとでもいうのでしょうか、泊原発の停止予定を4月下旬から5月上旬に先送りしました。おそらく4月から5月にかけて、彼らは必死になってどこかの原発を再稼働させようとするでしょうし、それに反対する市民の活動もさらに活発になるでしょうね。

 そういった中で黒岩という神奈川県知事の言動が最近とても気になっています。
彼は昨年、福島の事故後の選挙で「脱原発」「太陽光発電を県内200万世帯に設置する」などとの公約を掲げて当選しました。しかし、最近の言動は「手のひら返し」とも言えるものです。
3月19日の定例会見で彼は「最近は『脱原発』という言葉も使わなくしています」と述べています。その理由として「わざわざ言わなくても、そういう流れになっている」と説明したそうなのですが、「脱原発」の黒岩氏に投票した方々はそれで納得がいきますか? さらに原発再稼働については「今の最高レベルの安全基準で、住民の理解が得られれば、再開するのは是とすべきだ」と、容認する考えだとのことです。(3月25日産経ニュースによる)ちなみにソーラーパネルに関しては実は早々と昨年の10月の段階で「撤回」していたのですね。

さてこの知事が先日川崎駅前で反対派の怒号の飛び交う中、細野豪志らと瓦礫の広域処理をめぐって、その安全性をアピールしました。被災地からもってきた瓦礫にガイガーカウンターをあてて、川崎の空間線量と全く変わらないと演説していました。アレ? 瓦礫の放射線量ってガイガーカウンターで測れるんでしたっけ?だったら食品のベクレルも測れるはずなのにおかしいなあなんてツッコミどころ満載なのですが、でも、そもそもその前に、前言を軽くひるがえすこういった人間の言葉をみなさんは信用しますか?



ツバメの巣から140万ベクレル

2012-03-25 08:12:13 | 原発
 東京新聞の記事からです。


ツバメの巣140万ベクレル 離れれば「影響なし」
2012年3月23日 22時07分

 環境省は23日、東京電力福島第1原発から約3キロ離れた福島県大熊町にある建物の壁で採取したツバメの巣から、1キログラム当たり約140万ベクレルの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)を検出したと発表した。

 環境省によると、巣はセシウム濃度が高い付近の田んぼの泥や枯れ草を集めて作ったとみられる。千葉市の放射線医学総合研究所に運び、巣表面の放射線量を測定すると毎時2・6マイクロシーベルトだったが、約50センチ離れると同0・08マイクロシーベルトに下がったことから、同省は「近づかなければ巣による人への影響は無視できると考えられる」としている。(共同)


 近づかなければ人への影響は「無視」できるといったって、ツバメはどうなのさ?
140万ベクレルの巣で子育てするツバメは大丈夫なのでしょうか?