僕は東京に住んでいるんだけど、最近夕方になると涼しいですね。電力不足騒動はどうなったんでしょう?
まあ僕は最初から電力は足りると思っていましたけれど。関西もこの夏を乗り切ったらしっかりと大飯原発を停止してほしいものです。もう来年は「電力不足」という脅しは通用しない筈です。今のうちから来年の夏にむけて原発以外の発電を粛々と準備するべきだと思うのですが...どうも僕にはそうは見えませんね(苦笑)。
テレビなどを見ていると、最近の原発推進の論拠というのはいままでの「電力不足」から「コスト高」へと移ってきているようですね。でもこのブログでも何度も書いていますが原発の「コスト安」という主張ははっきり言ってウソ臭いです。会計の勉強をされた方はおわかりだと思いますが、損益計算上のコストや利益などさじ加減で、いかにでもなってしまうものなのですよね。ではそれを見抜くにはどうすればよいかというと貸借対照表(バランスシート)というやつがあって、これと損益計算書をあわせてみると結構ごまかそうとしたものが透けて見えてきてしまうのです。
で、今の日本という国家のバランスシートを何となくイメージしてみます。
毎年税収が予算の半分くらいしかない我が国はバランスシートの右側の一番したの「留保利益」、いわば国民の純資産は毎年毎年減っていきます。で、そこに加えて10万年もの管理が必要な原発は巨大な負債を毎年産み出します。これも大変な勢いで留保利益を食いつくす筈です。でも多分これは損益計算書上のコストにはあまり反映しませんね。なぜならば「10万年にわたって平均的に」コスト化されるからです。(苦笑)でも原発という施設そのものは40年しか持たないのですけれどね。だったら本来ならその稼働年数でコスト化しなければおかしいですよね。つまり100,000年分のコスト÷40年で計算するべきだということです。
例えて言えばいくら経営者が借金しても、売り上げよりコストが安ければ名目上の利益は出るというわけです。だけどこの借金があまりにも巨大でかつ高利子なので財務状態はどんどん悪化する。それはわれわれ国民の大切な純資産を食いつぶすということです。原発は稼働すればするほどこういった借金(負債)を増加させます。原発という「麻薬」から手を引けない我が国はまさにそんな状態なのではないでしょうか。
野田という男は「後世につけを残さない」などとうそぶいて増税しようとしていますが、ここのところをどう思っているのでしょう?