「マルタイ棒ラーメン」ご存じだろうか?福岡市に本社を持つ即席ラーメンメーカーである。通常のインスタントラーメンは大概縮れ麺だが、マルタイラーメンの基本は長浜ラーメンだから、麺は細くストレートなのである。そのパッケージはまるで素麺の様だ。このコンパクトなパッケージが山の食料として重宝がられ、昔から山ヤのラーメンはマルタイと相場が決まっていた。大定番である。大手が作る通常の縮れ麺の袋麺はザックに詰め込まれると、それを食べるころにはすっかりバラバラになってしまう。出来上がったものはもはやラーメンではなくて、限りなく雑炊に近い食べ物になってしまう訳だ。そこへ行くとマルタイはコンパクトに纏まったパッケージだから壊れにくく、過酷なザック内環境を耐え抜き、結果僕等はラーメンをラーメンとして食べることが出来る。
味は現在の濃厚豚骨系長浜ラーメンとは違って透明スープでとてもあっさりとしている。もしかしたら初期の長浜ラーメンはこんな味だったのではないだろうかと思わせる。麺はノンフライだからアルデンテで仕上げると小麦の風味が香ってとても美味しい。大手の旨味調味料たっぷりの物に比べて、インスタントラーメンだけれど、とても自然な食べ物の様に感じるのは僕だけだろうか。罪悪感が少ないと言うか、後味が変な物を食べたような感じがしないのだ。
山での作り方は少し難しくて、多めの水と火力は全開でと言うのが基本中の基本だ。山の上では沸点が90度位にしかならないので、少し表面がどろっとした感じになってしまうが、それは仕方が無い。へたすると、スープを全部吸っちゃって世にも恐ろしいラーメン団子になってしまうから要注意。時々失敗するそれも、ずっと慣れ親しんだマルタイの味だ。
ところがこのマルタイラーメンが今経営の危機に瀕しているという。もしかしたらマルタイ棒ラーメンが店頭から消える?最近カップヌードルリフィルに浮気をしていたとは言え、マルタイが無くなってしまうとしたら、僕は黙っていられないのだ。
実は、この「マルタイ棒ラーメン」という存在について、僕は以前から不思議に思っていた。山ヤの食料としては大定番ではあるが、これを日常で食べる人がいると言うことに少なからぬ違和感を感じていた。結構そこら辺のスーパーの袋麺コーナーの一番端っこ置いてあったりして、見かける度に少し安心するのと、いったい誰が買うのだろう?という疑念の気持ちが入り交じって、いつも僕はそれを見つめていた。「もしかしたら、九州から転勤などでやって来ている人が意外と大勢いるのかなあ?」とか。そこら辺の謎は未だに謎のままだが、近所のスーパーの店頭から消えてしまうのは困るし、会社が倒産してしまうのも困る。だから、せっせと購入しようと思うのだ。知らなかったが長崎ちゃー麺とか、チャンポンとか冷やし中華とかいろんなバージョンもある様だ(知らんかった、ワクワク)。山ヤの間では箱買い運動も広がって居るようだ。皆さんも箱買い如何でしょう?場所とりませんよ。
追伸:友人からの情報、もつ鍋のシメに入れるとバツグンに美味いと言うことですよ(やっぱね)。今度やってみよう。
詳しくは以下をご覧ください。
たまたま拝見したものですが、私は山でなく普通にマルタイを食べているので、思わずコメントしてしまいました。
ちなみに九州に関係なく、富山在住です。
美味しいし便利ですよね!
是非頑張ってもらいたいものです
もつ鍋に限らず、チゲ鍋とか鍋の〆には最高ですね。麺が伸び難いので。
買わなくちゃ!!
じゃんじゃん買って下さいね。