喋りは下手だが語りたい

オタク趣味用のブログ。
最近は腐女子のことも少しずつ理解しつつあります。

時計仕掛けのオレンジ

2019-08-09 12:45:25 | 映画感想
めっちゃ有名なこの映画。
やっと見ることが出来ました。

タイトルは勿論聞いたことがありました。
タイトルをもじったものもありますし。(コナンとか?)
ジャケットも見たことがありました。
(ちなみに、あれ、おかっぱ頭の少年が弓を構えているのだと思ってました。)

でも内容はまったく知りませんでした。
内容が内容だけに、地上波の洋画劇場とかでやってなかったと思うし、
ちらっとも見たことなかった。

なので、タイトルとジャケットから、
いたずら少年がオレンジに爆弾仕掛けて周りがてんやわんやするお話かな?
(これは完全にジョジョ3部のオインゴボインゴ…)
で、有名ってことは、ものすごい良いこと言ってたりして人気な映画なのかな?
とか呑気なことを思ってました。


以下、ネタバレです。





















オレンジ、最後まで出てこねぇ。。

いやーー、想像と全然違ったーーーー。
もっとポップで日常のちょっとしたいたずらハプニングの映画だと思ってた。
だってジャケット、フォントがポップだし目玉もキッチュじゃないですか。
今でいう「KAWAII」とか原宿っぽいというか。
いや、ファッションとインテリアなんかはそんな感じだったけど。

かなり重たいというか、風刺の効いた内容だった。

<適当なあらすじ>
悪ガキだけど要領が良く、頭も悪くない、そしてベートーベンが大好きな15歳のアレックスは
昔で言うチーマー(映画内の若者言葉では「グルービー」)のリーダー。
学校をサボり、夜はドラッグをキメて喧嘩、暴行、レイプ三昧で楽しく過ごしていた。

ある日、お金持ちの家に強盗に入った際、アレックスはうっかり家主を殺してしまい、
自分勝手で暴力的なアレックスがリーダーであることを良く思わないチームのメンバー達に裏切られ、
一人だけ逮捕されてしまう。

14年の刑期を言い渡されうんざりするアレックスだったが、
刑務所内では模範囚として振る舞っていた。
2年が経った頃、政府が行っている犯罪者を対象にした実験に参加すれば2年で出所出来るという噂を耳にし、
被験者となる。
実験はルドヴィゴ療法というもので、吐き気を催す薬を投与し暴力的な映画を強制的に見せ、
暴力的な行為=吐き気という反射を起こし、暴力をコントロールする、というもの。
これ以降、アレックスは暴力的な行為を見たりしようとすると吐き気を催すようになった。
また、映画のBGMとして使われていたベートーベンの第九を聴いても吐き気を起こすようになった。

出所後、この体質改善によって思うように動けなくなったアレックスは、
昔自分がボコボコにしたホームレスやグルービーのメンバーに暴行され、ある家に逃げ込む。
そこは昔自分が悪事を働いた作家の家だった。
作家は反政府思想者で、アレックスに対する個人的な恨みもあったので、
アレックスを利用して現政府を失脚させようと、ベートーベンの第九を使ってアレックスを自殺に追い込もうとするが、
(アレックスが自殺すると、政府の推進するルドヴィゴ療法は失敗だったと認められ政権崩壊するから)
アレックスは一命を取り留めた。

この自殺未遂はニュースになり、世間ではルドヴィゴ療法や政府への批判が高まっていた。
病院で目が覚めたアレックスはルドヴィゴ療法の効果が薄れつつあるのか、
元の暴力性を取り戻しつつあった。
そこへルドヴィゴ療法推進者の内務大臣がやってきて、
「ルドヴィゴ療法の後遺症(自殺しようとしたこと)を克服した、と公表してくれないか」と持ちかける。
アレックスは了承し、内務大臣とにこやかに握手をし、マスコミがそれを撮影する。
「完全に治った!」
脳内で性的なことを妄想しながら、アレックスはにやりと笑うのだった。


え、これで終わり!?というのが正直な感想でした。
内務大臣とアレックスの会話の中で、君を政治利用するだのどうのって話が出てきたので、
また壮大な話が始まるのかと思ったけど、アレックスが元に戻ったって言って終わり。

アホなので、劇中であまり説明が無い映画は見終わってから色々考えないと分からないのです。。
で、ちょっと考えて、他の人の感想なども見て、ようやく理解出来た。

結末分かった上で、もう1回見たいと思いました。
見ている最中はちょっとだるいところがあったり、
やたらと生々しい女性の裸体が何回も出てくるのはうんざりでしたが
(特段、エロシーンが苦手というわけじゃないんですけど)。
キューブリックの映画ってそういうとこ結構あります。

2001年宇宙の旅(中断してしまってまだ途中)、シャイニング、アイズワイドシャットと見てきましたが、
結末を見てからもう1回見たくなる映画が多いですね。
初見だと沢山出てくる伏線(というわけじゃないけど、謎?)を覚えていられないし。

暴行やレイプのシーンはそんなに刺激的な描かれ方ではないです。
表情がアップになったりしていないし、効果音やBGMがポップなアレンジになっているし、無駄にグロい描写もないし。
(「怒り」の広瀬すずのシーンの方がよっぽど恐ろしい。あの映画はあのシーンがあるから二度と見たくない。)

ただ、好き嫌いの分かれる映画だっていうのはすごく分かる。
ああいう世界観がハマる人にはハマるだろうし、苦手な人には全然響かないでしょう。
私はあのサイケデリックな感じのインテリア(ミルクバーやち〇こオブジェ…)や
グルービーのお揃いの衣装、なぜかド派手なママは結構好きなので、それを見るだけでも割と楽しめました。
影響受けてるもの多いよね。
バミリオンプレジャーナイト(昔やってた深夜番組。マイキーが有名ですね)とか、
多分そうでしょう。

・結局人の本質は変わらない
・ましてや他人がコントロールするなんて出来ない
・国民を管理しようとしたり、悪行を隠蔽したり、福祉を掲げて政治利用する社会はクソ

と(私は受け取った)いうメッセージも結構好きです。
またそのうち見ると思います。


コメントを投稿