パンオタ日記

大好きなパンのことを中心に日々作る小さな料理をご紹介します。パン作りって楽しいって思っていただけたらうれしいです。

パン作りとマツノ先生

2013年01月02日 | パン

穏やかな晴天が続いている神奈川です。

バターロールの一連の出来事を検証しながら思い出したこと・・・

小学4年のころ、クラスで泳げなかったのはなんとわたし一人(苦笑)夏休みになるとプールに出かけて真っ黒に日焼けはするんですけどね~泳げなかったんですよ

そのときの担任がマツノ先生でして・・・夏休み前に「ちびままさん、ちょっとおいで~」と体育館の裏庭ではなく職員室にご招待されました。

「この夏休みに泳げるようになってみようか?」「はい」「どうして泳げないのか先生はわかるよ」「わたしわからないです

ということで出た夏休みの宿題は・・・お風呂の中で顔をつけることでした。

はい?毎日せっせとお風呂の中で顔をつける・・・ただそれだけ。

でもね~その夏、ふっとした瞬間から泳げるようになって、秋にはとうとう大会に学校代表で出るところまでなりましたとさ。

そのときはわからないけれど今はなぜ泳げるようになったのか、なぜ夏休みの宿題がお風呂に顔をつけることだったのかわかるような気がします。たぶん、この宿題がもっとハードルが高くてできるだけ頻繁にプールに行ってビート板使って練習しましょうだったら泳げるようにならなかったし、もしかしたら学校に行くことさえいやになっていたかも知れません。

泳げなかった理由は、必要以上に泳ぎをこわがっていたこと・・・頭のすみからすみまで(苦笑)泳げないと思い込んで心も体も固まっていたんだろうなぁ。でもお風呂で顔をつけることだけなら、顔を洗う延長線なのでわたしでもできるできない、できないという思い込みを取り去って吸収できる心身を確保することを宿題にしてくれたようです。お疲れ様です。

今、パン作りと向き合って自分の欠点は「できない・できない・こりゃあかんわ」と思い込みすぎてしまうこと。自分の身の丈にあったことをすればいいんですと・・・そういえばショコラバナーヌというパンを考えて悩んでいたときに教えてもらったわ。まぁ確かにわたくし不器用ですし成形が大の苦手で成形がダイレクトに現れるバターロールですとかベーグルはあんまり得意ではありません。それはまだパン作りの成形のメカニズムをきちんと理解できていないこと、そして「わかんない・わかんない」と慌てすぎてちゃんと理解するだけの土壌を作れていないことなのかも。パン作りにおいて成形は1部に過ぎず、ミキシング・発酵・焼成その他いろいろな要素のスキルも必要で・・・そこをきちんと学び確認しながら苦手分野を冷静に反すうできる土壌を自分で用意できるように落ち着くこと・向き合っていることに自信をきちんと持つこと、もうずっと以前に天国に召されたマツノ先生が笑いながら「そうだー!」と言っているような気がします。

さてベーグルの封印が解けるまで今日もまたがんばりまっしょい