土曜日は、歌舞伎座昼の部を観てきました。
演目が発表された時から、これは絶対観たいと思っていた玉様と海老様による「海神別荘」、やっと観れました。
「海神別荘」は泉鏡花の作品。
天守物語と同じく、非現実的で、幻想的な世界観を再現しており、歌舞伎ではなく、まるで宝塚のショーでも観ているような不思議な感覚でしたが、私はこういうの嫌いじゃないので、すっごく楽しめました。
幕が上がるとそこは海底の宮殿。ハープの生演奏が流れると、まるで自分も海の底にいるような気分になります。
海底の王子が海老様、そこに嫁いでくる人間の美女が玉様というラブストーリー。
黒刺繍?が入った豪華な全身タイツ(ピチピチではない)に大きなマントを翻し、さらさらロングヘアをたなびかせて颯爽と登場する海老様。
正直うわっ!ってなる位強烈な衣装なんですよ。しかし、それを堂々とかっこよく着こなしちゃうのだからさすが海老様。
たぶん、この衣装が似合うのって海老様以外にはいないんじゃないかしら。
立ち姿も座ってくつろぐ姿も剣をサイコロで遊ぶ姿も全部素敵。
そして優しく包み込むような微笑みに、高く澄み渡る声。
公子は男らしくて、優しくて、ちょっと無邪気で、ほんと理想の王子様って感じ。
そんな海老様に私は完全ノックアウトされちゃいました。
そして海蛇とともに輿入れしてくる、白いキラキラドレスを身にまとった美女の玉様、めっちゃくちゃ綺麗~!
それに溢れる気品、柔らかな物腰、もう完璧です。
見つめあう海老様と玉様は、男性同士だというのを忘れるくらい美しくてうっとり、2人の創り出す世界に酔いしれました。
泉鏡花の書くよく聞いたらちょっと気恥しい台詞の数々も、この2人なら全然許せるし、流れるように話すので聞いてるととても心地が良くて、うっかりすると眠くなりそうでしたが(汗)、後半の人間の世界に未練が残る美女と、それに腹を立てる公子とのやり取りは緊張感があって、すごく胸にせまるものがありました。
やっと心を通わせた2人。海老様が玉様を引き寄せ、その腕の中にしなだれかかる玉様、2人の幸せそうな表情ったらねぇ・・・あぁ美しい。
この時の海老様の包容力がハンパないんですよ~
もうね、一瞬でいいから玉様、その位置変わって~って思わずにはいられませんでした。
最後はカーテンコール。あぁなんでチケット一回しか取らなかったんだろうって後悔してももう遅い・・・。7月27日で終わっちゃいました。
またいつかやってくれたら、その時は気合入れてチケット取ります!
一緒に観たお友達も私と同じく海老様の虜に。後援会入る!って勢いだったけど、どうしたんだろう?
↓舞台絵も素敵でした!
そしてもう1演目は「五重塔」。
幸田露伴の作品で、五重塔を建立するために2人の職人が対峙する話で勘太郎と獅童の若手2人が演じます。
のっそりとした風貌で、頑固でこだわりの強い十兵衛が勘太郎君。
自分一人の力で五重塔という一生に一度の大仕事をやりたいという強い意志があります。
親方である源太が一緒にやろう、力を貸そうと言っても十兵衛は、頑なに1人でやりたいという気持ちは勘太郎君の迫真な演技でひしひし伝わってきはしたけど、私的には自分勝手な奴にしか見えず、共感できませんでした。
対する獅童演じる源太は、気風がよく、十兵衛を心配し気遣ってくれるいい人なんですが、途中から十兵衛に対して恩を着せようとしてるようにしか感じられませんでした。
あと源太はもうちょっと貫録がある方がいいのになぁなんて。
なので私の理解力不足なのかもしれませんが、五重塔が2人の力によって建てられたというラストがイマイチ納得がいかないまま終わってしまいました。
勘太郎君、獅童は頑張っていたとは思いますが、何分まだ2人とも若いという印象。また何年かしたら、観てみたいな、なんて思いました。
それにしても、勘太郎君は芝居も、声も驚くほどお父様にそっくりになってきました。
勘三郎は17代にそっくりだと言うし、こうやって芸が受け継がれていくんだなぁってしみじみ思いました。
あ、春猿の世話女房は甲斐甲斐しくて、ちょっぴりお茶目で、すごく可愛らしくて良かったです。
七月大歌舞伎
平成21年7月3日(金)~27日(月)
昼の部
一、五重塔(ごじゅうのとう)
大工十兵衛 勘太郎
お浪 春 猿
お吉 吉 弥
用人為右衛門 寿 猿
大工清吉 巳之助
朗円上人 市 蔵
大工源太 獅 童
二、海神別荘(かいじんべっそう)
美女 玉三郎
博士 門之助
女房 笑三郎
沖の僧都 猿 弥
公子 海老蔵
昼の部の後は、友達と京都旅行の打ち合わせして、夜は神楽坂祭りの阿波踊りを見に行ってきました。
神楽坂の道の両脇は現物客が沢山で、すごい盛り上がりでした。
浴衣姿の人も沢山見れてとても楽しかったです。
阿波踊りは、前々から見るのが大好きなのですが、神楽坂の急な坂をびっしょり汗を流しながら、だけど楽しそうに踊る人たちを見てると、私も一緒に踊りたいなぁって思ってしまいます。
やるなら、衣装が可愛くて、艶っぽい女踊りかな~なんて。さすがに勇気がないので今はやりませんが、機会があればやってみたいです。
演目が発表された時から、これは絶対観たいと思っていた玉様と海老様による「海神別荘」、やっと観れました。
「海神別荘」は泉鏡花の作品。
天守物語と同じく、非現実的で、幻想的な世界観を再現しており、歌舞伎ではなく、まるで宝塚のショーでも観ているような不思議な感覚でしたが、私はこういうの嫌いじゃないので、すっごく楽しめました。
幕が上がるとそこは海底の宮殿。ハープの生演奏が流れると、まるで自分も海の底にいるような気分になります。
海底の王子が海老様、そこに嫁いでくる人間の美女が玉様というラブストーリー。
黒刺繍?が入った豪華な全身タイツ(ピチピチではない)に大きなマントを翻し、さらさらロングヘアをたなびかせて颯爽と登場する海老様。
正直うわっ!ってなる位強烈な衣装なんですよ。しかし、それを堂々とかっこよく着こなしちゃうのだからさすが海老様。
たぶん、この衣装が似合うのって海老様以外にはいないんじゃないかしら。
立ち姿も座ってくつろぐ姿も剣をサイコロで遊ぶ姿も全部素敵。
そして優しく包み込むような微笑みに、高く澄み渡る声。
公子は男らしくて、優しくて、ちょっと無邪気で、ほんと理想の王子様って感じ。
そんな海老様に私は完全ノックアウトされちゃいました。
そして海蛇とともに輿入れしてくる、白いキラキラドレスを身にまとった美女の玉様、めっちゃくちゃ綺麗~!
それに溢れる気品、柔らかな物腰、もう完璧です。
見つめあう海老様と玉様は、男性同士だというのを忘れるくらい美しくてうっとり、2人の創り出す世界に酔いしれました。
泉鏡花の書くよく聞いたらちょっと気恥しい台詞の数々も、この2人なら全然許せるし、流れるように話すので聞いてるととても心地が良くて、うっかりすると眠くなりそうでしたが(汗)、後半の人間の世界に未練が残る美女と、それに腹を立てる公子とのやり取りは緊張感があって、すごく胸にせまるものがありました。
やっと心を通わせた2人。海老様が玉様を引き寄せ、その腕の中にしなだれかかる玉様、2人の幸せそうな表情ったらねぇ・・・あぁ美しい。
この時の海老様の包容力がハンパないんですよ~
もうね、一瞬でいいから玉様、その位置変わって~って思わずにはいられませんでした。
最後はカーテンコール。あぁなんでチケット一回しか取らなかったんだろうって後悔してももう遅い・・・。7月27日で終わっちゃいました。
またいつかやってくれたら、その時は気合入れてチケット取ります!
一緒に観たお友達も私と同じく海老様の虜に。後援会入る!って勢いだったけど、どうしたんだろう?
↓舞台絵も素敵でした!
そしてもう1演目は「五重塔」。
幸田露伴の作品で、五重塔を建立するために2人の職人が対峙する話で勘太郎と獅童の若手2人が演じます。
のっそりとした風貌で、頑固でこだわりの強い十兵衛が勘太郎君。
自分一人の力で五重塔という一生に一度の大仕事をやりたいという強い意志があります。
親方である源太が一緒にやろう、力を貸そうと言っても十兵衛は、頑なに1人でやりたいという気持ちは勘太郎君の迫真な演技でひしひし伝わってきはしたけど、私的には自分勝手な奴にしか見えず、共感できませんでした。
対する獅童演じる源太は、気風がよく、十兵衛を心配し気遣ってくれるいい人なんですが、途中から十兵衛に対して恩を着せようとしてるようにしか感じられませんでした。
あと源太はもうちょっと貫録がある方がいいのになぁなんて。
なので私の理解力不足なのかもしれませんが、五重塔が2人の力によって建てられたというラストがイマイチ納得がいかないまま終わってしまいました。
勘太郎君、獅童は頑張っていたとは思いますが、何分まだ2人とも若いという印象。また何年かしたら、観てみたいな、なんて思いました。
それにしても、勘太郎君は芝居も、声も驚くほどお父様にそっくりになってきました。
勘三郎は17代にそっくりだと言うし、こうやって芸が受け継がれていくんだなぁってしみじみ思いました。
あ、春猿の世話女房は甲斐甲斐しくて、ちょっぴりお茶目で、すごく可愛らしくて良かったです。
七月大歌舞伎
平成21年7月3日(金)~27日(月)
昼の部
一、五重塔(ごじゅうのとう)
大工十兵衛 勘太郎
お浪 春 猿
お吉 吉 弥
用人為右衛門 寿 猿
大工清吉 巳之助
朗円上人 市 蔵
大工源太 獅 童
二、海神別荘(かいじんべっそう)
美女 玉三郎
博士 門之助
女房 笑三郎
沖の僧都 猿 弥
公子 海老蔵
昼の部の後は、友達と京都旅行の打ち合わせして、夜は神楽坂祭りの阿波踊りを見に行ってきました。
神楽坂の道の両脇は現物客が沢山で、すごい盛り上がりでした。
浴衣姿の人も沢山見れてとても楽しかったです。
阿波踊りは、前々から見るのが大好きなのですが、神楽坂の急な坂をびっしょり汗を流しながら、だけど楽しそうに踊る人たちを見てると、私も一緒に踊りたいなぁって思ってしまいます。
やるなら、衣装が可愛くて、艶っぽい女踊りかな~なんて。さすがに勇気がないので今はやりませんが、機会があればやってみたいです。