静岡文化芸術大学 室内楽演奏会

静岡文化芸術大学で学生が中心になって企画・運営を行う室内楽演奏会のブログ

上演演目~パニャンブラマ

2013年06月14日 | バリ島のガムランコンサート情報
 これまでも今回の上演演目を紹介してきましたが、今回は《パニャンブラマ Panyembrama》です。この踊りは、公演を観に来てくださった観客を歓迎するための舞踊です。1967年にイ・グスティ・グデ・ラカ氏により原型が創作され、その後、1970年には当時、国立芸術高等学校の教員であったイ・ワヤン・ブラタ氏が改作して今に至っています。
 もともとバリ舞踊には「歓迎の舞踊」はありましたが、それは神々を歓迎する舞踊であり、人々を歓迎する舞踊というのはなかったのです。ところがバリの観光化が進む中で、観光客やイベントなどでの歓迎のための舞踊が必要になってきました。この舞踊が創作される前は、神々に対して上演される歓迎舞踊が、そのまま観光客の歓迎に使われることで、宗教機関からそうした事実を問題視する声があがっていたのです。それに対応するために創作されたのがこの舞踊です。バリの文化観光政策の一環として誕生した舞踊といえるでしょう。
 この舞踊の特徴の一つは、舞踊の後半に踊り手が、花を蒔きます。ですからガムラン演奏者の世界では、「花蒔き」などとも呼ばれています。今ではこのパニャンブラマ以外にもさまざまな歓迎舞踊が作られています。
 なおこの写真は、山形県でのサリ・メカールの野外公演の様子です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。