いつか また 韓国?

韓国の似ているところ、違うところが気になります。 そして自然大好き!

お喋りにお付き合いください

「山のある家、井戸のある家」

2008-10-19 17:36:57 | あれこれ
井戸のある家に住む津島佑子さん、 彼女は太宰治氏の娘さん。 
ソウルの北漢山の見える家に住む申京淑さん。 彼女も韓国で活躍されている作家さん。

この日韓の女流作家の手紙のやり取りなのです。

そして、それは日韓でそれぞれ毎月連載された物。

これを韓国語はキムフナさんが翻訳。


それ以前に国際シンポジウムなどで面識があるお二人ですが。

とても感性が似ていて、 言語の壁を越えて静かにそれぞれの内面の話をしている所が 感動しました。


それぞれの家族の話。
津島さんは、子供の頃から聞かれたお父さんの事、彼の入水の事など・・・ それをどういう風に感じて育って入ったか・・・

申京淑さんのお父様の話、 お兄さんにとても愛されて育った話。


そして、竹島、北朝鮮の核の話、 従軍慰安婦の話、靖国問題・・・
特に津島さんの場合は 韓国の人へ向けて 書き手としてのメッセージの重さのような物を感じさせています。   

二人は16歳の年の差があって、 津島さんのほうがお姉さんですけど。
私は二人の間ぐらいの年齢。

私は、津島さんのメッセージを淡々と受け止めているように見える申さんのスタンスの方が理解しやすかったのですけど。


二人の話す家族や井戸の話。  自分の昔も思い出すように引き込まれました。
そして、申さんのおうちから見える山の話。  雪の降った日に登る山の静かな様子。 暗い中を登って見るソウルの町の灯などに 心惹かれました。


いつも見ている韓ドラのエネルギー一杯の世界とは違って。
静かに時間の経つ居心地の良い空間で 綴られる文字の世界・・・・

久々に言葉の美しさや余韻に浸っています。

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2 コメント

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Unknown (ぶー)
2008-10-19 19:35:28
中々面白そうな本ですね。
津島佑子さんの本は読んだことがあると思うんだけど、何だったかなぁ?
小さい頃に亡くなっているので一緒に暮らしたことはないんでしょうけど、太宰治を父に持つってどういう気持ちでしょうねぇ。
同じ職業を受け継いでいるのは、遺された者達にも過大な影響力はあったのでしょうが。

>>津島さんのメッセージを淡々と受け止めているように見える申さんのスタンス

私は、韓国の方がそういう風に日本人の文章を淡々と受け止めて聞いてくださるのだというのに少々驚いてます^^;

図書館で探して読んで見たいと思います。
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ぶーさん (ちゃぎ)
2008-10-20 07:35:24
ぶーさんは 色んな本を読んでいらっしゃるので、これももしかしたら、読んだかなと思っていました。
今韓国語教室の同級生の方が、 ドラマでなく、韓国の文学から興味があって、来られていて・・
貸していただきました。

津島さんの 大人にそういう事を聞かれるのが嫌だった。 自分は不幸ともなんとも思わずに生きてきた・・ って。 凄く正直でびっくりしました。

そして、申さん、 私よりも10歳若いのですが・・
手紙の合間にお買い物に行ってきて、その時の露天のおばちゃんとのやり取りが挟まれていて 韓国の匂いが伝わります。 そして、お母さんが独島へ物見遊山へ出かけると書かれていて・・・
政治的なヒステリーなど無く・・・

お互い、出版される異国への心使いがあるのかしら?と思ってしまいますが。
多分、申さんの心の中には、過去へのこだわりよりも世界人としての気持ちがあるように解釈して、 私と同じスタンスと嬉しくなりました。
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