「一枝梅（イルジメ）」

主人公のイジュンギが　ある時は少しお間抜けで、ある時は深い悲しみを秘め、そして、復讐の為、どんどん強い男に。　　のびのびと演じています。　時代劇の衣装は彼に似合います。　　

最初からまずは、両班の息子達にいじめられ、水攻め、穴に落とされ。　また彼の生い立ちを知るものからは執拗に命を狙われ、氷の穴に落とされ・・・・・　　　刀では切られ、何度死に掛けた事か！　　ラストシーンでもあれは、死んでないよね？と思わせます。（いやあ、続編が出来るそうですから、死んでないって事ですねえ）

自分の地位を守る事だけを考えて子供や兄弟も殺しちゃう王様や、人民のことなど考えていない両班に　視聴者も”恨”が溜まります。

鍵の開け方、塀の越え方、武術の使い方と修行を重ね、どんどん強くなって、そして虐げられている人民に彼らを救ってくれるスーパーヒーロー「イルジメ」としてイメージ先行型で自分に課せられた道を進むようになっていくのですが。

スーパーマンいや、ルパン3世か？のように屋根を伝い、　逃げ足が速く・・・　変身後の黒装束と赤いベルト。　　美しいです。

 

このストーリー

単に無念の父の死の謎を解きながら、復讐していくに止まらず、家族愛をしっかりとみせてくれました。　実の親の愛、そして、それの上を行く下の写真の二人ですが。　

義理の親の無償の愛。　もうこれは、自分の息子の為には命を差し出す事などひるまない父親の愛に感動しました。　

この父親を演じたイ・ムンシクがいなければ、これほど視聴者をひきつける仕上がりには成らなかったと思うほどです。

そして、二人の結婚式と二人の初夜。

この美女と野獣のようなカップルの純愛にも涙が出ました。

 

もう一人。　

かつては、王様側にいた剣士。　

アン・ギルガのおっちゃんが良い味だしていました。　　「無敵の新入社員」の上司役で印象に残っていますが。　とぼけた雰囲気で笑わせどころをつくのが上手い。

映画「作戦」に出演していたキム・ムヨルがどんな演技をするのかと思っていたら。

いやあな両班の息子だったのが、親友になって、だんだんと可愛く思えてきます。

 

ちょっと残念だったのは、女性陣に花が無い事

子役時代の梅の花が舞う中でのシーンはため息が出るほど素敵なのですが。

大人になると、「もう少し、美女がいなかったのか・・」と。　で彼女。「春のワルツ」のハン・ヒョジュ。　年末のSBSの演技大賞で見かけた彼女は、ボブスタイルでとても美しくって、「え、誰？」とびっくりしたのですけど。

 

皆に「イルジメ」の正体がなかなか分からなくって、

一人ずつ、気が付いていく。　　最初は義父なんですが。　　この辺りの緊迫感。

村の人が少しずつ分かって、今度は皆で団結して　戦うようになっていく辺りの盛り上がりと。　

個性豊かな人物を配して。　　最後まで引っ張ってくれたと思っています。　見所もしっかりと。　　　お勧め度は凄く高いドラマでした。