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クリーゲルの『チェリカテッセン(チェロのための二重奏曲集)』を聴く

2007年11月24日 | 今日聴いたCD
これは楽しいチェロの二重奏アルバムだ。チェリカテッセンという言葉はスーパーの総菜売り場のようだが(笑),想像するに「チェロによるおいしい音楽」というような意味づけだろうと思う。すべて二重奏(お相手はW.トーマス-ミフネ)で,18世紀から21世紀(作曲者の没年による)までのオリジナル,アレンジものが演奏される。この選曲が素晴らしい。バロックから古典,ロマン,現代までの曲を順番に楽しめる。

演奏も素晴らしく,クリーゲルの能力の高さに感心する。特にロマンチックな表現は彼女の本領と思わせるものがある。また,本来,ピアノやギターで演奏されるアルベニスの曲など減衰音で奏される曲を擦弦楽器に移行して演奏すると原曲の雰囲気を壊してしまいそうだが,彼女の場合は原曲より原曲らしく(笑)弾いているのが素晴らしい。他の曲も推して知るべし。

演奏するためにはとても気楽にはできそうもないが,聴く側にとっては気持ちよく聴けるアルバム。改めてチェロという楽器の持つ響きの豊かさに気付かされる。

■Cellicatessen: duets for two cellos. Maria Kliegel, Werner Thomas-Mifune, violoncello. Christophorus, CHE0123-2. recorded in 1986.
Contents: J. Barriere; Sonata G-Dur, J. Haydn; Duett D-Dur, J. Offenbach; Duo E-Dur op.54, I. Albeniz; Suite espanola op.47(exc.), H. Wieniawski; Etudes-caprices op.18(exc.), W. Hiller; Schildkroten-boogie, M. Escudero; Impetu.


2 コメント

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最近の癒し (ひなげし)
2007-11-25 00:57:54
私もこのCD持ってます。
最近癒されたい時はよく聞いています。
スゴイ演奏だからもったいないけど「オシャレチェロ」アルバムとしても人に薦められますね。
しかしこの駄洒落みたいなタイトルはもう少し何とかならなかったのでしょうか?(爆)
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日独協定 (isis)
2007-11-25 11:27:38
ひなげしさん,

早々のレスポンスありがとうございます。
私は最近このCDをamazonの策略に乗せられて買ったのですが,乗せられて良かった好例になりました(笑)。

cellicatessenという造語?はどういう意図なのでしょうねえ。celloの複数形は確かに「celli」。Delikatessenは食料品あるいはおいしいもの(美食),あるいはデリカシーというような意味があるので,「おいしいチェロ二重奏集,しかも繊細な味付け,ただしお腹いっぱいにはなりません」的なところを狙ったのでしょうねえ。。。
バレンタイン・デーにプレゼントというのも商魂たくましいどこかの業界に検討してもらいたいところです(笑)。チェロ形のチョコレートが店頭に並ぶ日も近いかも知れません。(もしかしたら,日本とドイツの語感の差があるかも。ドイツでは洒落た言葉になるのかも知れませんね。)


それにしても投げやりなジャケット・デザインが気になります。いくらデュエットだからって一本のネックを画像ソフト(多分)で無理矢理2本に増やして左右対称にしハート型らしいものに造形してあるのはいいけれど,やはり陳腐だし真ん中でペグが合体しているのがすごく気になる(笑)。

二重奏で思い出すのはシベリアというお菓子。カステラに硬めの餡(羊羹だっけ)が挟んであるやつ。もちろん,現在,禁食リスト上位にランク付けされてます。ああ,また思い出してしまった。。。
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