![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/3a/8056206e292f47a20d8d942323d69f96.jpg)
六本木ヒルズ 内の森アーツセンターギャラリーではじまった
「あなたのドラえもんをつくってください」
というテーマで製作された、現代アートの作品たちの展示です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/12/1d37b699e9b666429cc4d398bcbca0f5.jpg)
参加アーティストは著名な方も多く、ぱっと見て誰の作品かわかるくらいにアーティストごとの特色が出ていて、それでいて「ドラえもん」の可愛くて身近で、時には理不尽さも教えてくれるような世界観がどの作品にも現れていて。楽しんで見られる展覧会でした。
まず、はじめに出迎えてくれる村上隆さんの「あんなこといいな 出来たらいいな」は、村上隆さんのキャラクターたちとドラえもんがフラットに埋め尽くされた巨大な画面の中で、半分開かれた”どこでもドア”にぐぐっと引き込まれていきます。このドアはどこに繋がっているのかなぁ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/f2/7dd1ac7927d5c2d040cc8e3e52b2e886.jpg)
(そういえば、大人になってもいまだに「あぁ〜こんなとき”どこでもドアがあればなぁ〜」って思っちゃうのってすごいですよね。)
「ドラえもんの作品の中で一番大切なものはなんだろう」という自問の解としてF先生描かれたというのも素敵です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/ac/dfebde1feba8a0e36ebb3253bf20ad90.jpg)
あと好きだったのは、しりあがり寿さんの映像作品「劣化防止スプレー」。(半分くらいの作品は撮影OKですが、映像は基本的に撮影NGでした。)アニメ版ドラえもんの懐かしい感じの世界観から、映像も声も徐々に崩れていって…でも、なんていうか、その崩した世界観の魅力がピカピカなものにも負けず劣らず味があって頭から離れなくなって。そのアニメーションの中だからこそ〜の世界ですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/3c/b08a15c4dbb49fd7ccfee51198cf639b.jpg)
(この味のあるドラえもんにあまりに惹かれすぎて、最後にクリアファイルを買わずにいられませんでした…)
パッと見てその人の作品ってわかる作品が多い中、会田誠さんの作品は知らないと気づかないかも!という作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/70/ed7fc3f6d874717ed9d128d6866ec7aa.jpg)
「キセイノセイキー空気ー」って… 昨年の東京都現代美術館での「キセイノセイキ」展で”自主規制”されて、後に無人島プロダクションで公開された小泉明郎さんの「空気」のオマージュなのかパロディなのか…
もとの作品と照らし合わせて深読みしようと思いつつも、変に深読みすると笑われてしまいそうな気も… むむむ…どんな顔で見たら良いのか難しい…(と思いつつ、最初に見たときは思わず笑ってしまいましたが…^_^;) ”なんだか良い雰囲気”の今回の展示の中で、異色の作品でした。
もとの作品と照らし合わせて深読みしようと思いつつも、変に深読みすると笑われてしまいそうな気も… むむむ…どんな顔で見たら良いのか難しい…(と思いつつ、最初に見たときは思わず笑ってしまいましたが…^_^;) ”なんだか良い雰囲気”の今回の展示の中で、異色の作品でした。
奈良美智さんの「依然としてジャイアンにリボンをとられたままのドラミちゃん@真夜中」は、2002年の「THE ドラえもん展」の「ジャイアンにリボンをとられたドラミちゃん」につづく作品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/7c/b22af280285fa7caf2f0549fe007ba42.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/3b/a1766e40bece46351706e820ae5d5169.jpg)
もともとは、ドラえもんとは少し違ったドラミちゃんの立体的な造形に興味をそそられて描き始めたという作品ですが、”しっかりものでおりこうさん”なイメージのドラミちゃんの印象とは少し違った、今にも泣きそうでちょっと不機嫌そうな表情がなんともいえず魅力的です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/1f/0c93d4a16fe5fa8f2ef92b6a31f0e093.jpg)
(あ、でも、こっちのテンション高めのドラミちゃんも好きです。)
今回の展示の後半は映画をモチーフにした展示になっているんですが、ストーリーやキャラクターの名前までは覚えていなくとも、作品の細かいところに映画のキャラクターがひっそりと描かれていたりして、あぁ、あのキャラクターだ!懐かしい!とか、あのシーン怖かったなぁ〜とかいうのを思い出したりと、ストーリーとモチーフが結びついてワクワクする作品が多かったです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/61/0bce635dc736f469cc7c703cb9c48f13.jpg)
後藤映則さんの作品は、単独ではなにを表現しているのかわからないワイヤーのオブジェに光が当たると、その断面からいろんなキャラクターが飛び出してくる作品で、なんだか4次元ポケットから次は何がでてくるのかな?というワクワクする感じともむすびつくような、とても楽しい作品でした。
ほかにも、福田美蘭さん、小谷元彦さん、クワクボリョウタさん、シシヤマザキさん、西尾 康之さん、山口晃さん、梅佳代さん、コイケジュンコさん…も良かったなぁ。(書ききれないわ…^_^; )
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/47/cf22eb40213fcb2344133ab57f5aefe0.jpg)
(福田美蘭さんの”ダブルイメージ”で描かれたドラえもん…すごい…)
ちなみに、ドラえもんがテーマというだけあって、ふだんは現代アートは見ないかもしれない小さなお子さんもたくさん見えていたのですが、そんな小さなこどもが、鴻池朋子さんの部屋に入って「すごーい…」とじっくり作品を見ていたりする様子を見たりして、こんなテーマ展もいいなぁとか思いました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/56/f547aec05f87acc7e97009bd548df7f2.jpg)
思えば、小さな頃に、何か新しい世界にも問題にも興味をもたせてくれるのって、ドラえもんのイラストが入った記事や学習まんがだったりしたなぁ。(←小学館の雑誌で育った人間です…)これが現代アートや美術館への入り口になる子たちがいたりしたら嬉しいな。
ドラえもん展は2018年1月8日(月・祝)までです。どんどん混みそうな予感がするので、ぜひお早めに!
**********************
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/66/fc1792cebafe58e9a62e4fffa4d72fe8.jpg)
会期:2017年11月1日〜2018年1月8日
休館:無休
本展は、世界各国のアーティストたちが感じた「ドラえもん」をアートで表現し、「ドラえもん」への思いが詰まった世界にひとつだけのアート作品を生み出すというもの。2002年にも「THE ドラえもん展」として開催されたが、今回はその続編だ。現代の日本をけん引するアーティストの作品をドラえもんを通して感じることで、現代アートの“いま”を見る。
■参加アーティスト
蜷川実花、福田美蘭、村上隆、森村泰昌(コイケジュンコと共同制作)、会田誠、梅佳代、小谷元彦、鴻池朋子、佐藤雅晴、しりあがり寿、西尾康之、町田久美、Mr.、山口晃、渡邊希、クワクボリョウタ、後藤映則、近藤智美、坂本友由、シシヤマザキ、篠原愛、中里勇太、中塚翠涛、山口英紀+伊藤航、山本竜基、れなれな、奈良美智、増田セバスチャン
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます