本作の戦争批判と恋バナは驚いた。あのえん魔が正面切って戦争と恋愛に言及するとは。「オンナとヤッたことある?」というストレートな台詞も今までのえん魔なら考えられないこと。草食系男子に活を入れる応援が、たしかに最近のえん魔作品に多く見られたが、ここまで恋愛を堂々と肯定し、観客に薦め、鼓舞するとは驚き。もっともそこでえん魔一流の逆説が全開。カップル客をいじって、観客から嫉妬と共感が混ざる笑いを引き出す。
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再演だが、古さをまったく感じさせない。ホール柿落としに際し、あらためて蓮行が演劇人としての決意を表明。とはいっても難解さとは無縁、とっつきやすいエ
ン上げるワザは手馴れたもの。
赤字続きの小劇団主宰・梶浦が、銀行カウンターで次回公演の資金を借りようと融資の相談に来る。が、窓口の銀行職員は、やる気まるでなしの新米クン。梶浦は演劇が社会に必要な理由をあれこれ説くが、のれんに腕押し。と、隣のカウンターを見れば、困惑顔の女子銀行員。相手の客は、変装しているがたしかに知り合いの
劇団主宰とその看板女優だ。
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