The Smiths と Morrissey

スミスとモリッシーについて。

My Love, I’d Do Anything For You

2018-10-23 07:00:00 | 音楽
single 7inch vinyl. Mar, 2018
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Teach your kids to recognize and despise all the propaganda
filterd down by the dead echelons mainstream media
you know me well, my love, I’d do anything for you
society's hell, you need me just like I need you

子どもにプロパガンダを見分けて軽蔑することを教えよう
無意味なレベルの主要メディアが垂れ流しているのだ
君はよく知っている 愛する人よ
僕が君のためならなんでもするということを
社会は地獄だ 君は僕が君を必要としているように 僕を必要としている


Weren't we all born to mourn and to yawn at the occupations
that control every day of our lives
we can’t live as we wish, live as we wish, live as we wish
You know me well, my love, I’d do anything for you
society's hell, you need me just like I need you

私たちはみんな征服されて嘆いたり退屈するために生まれて来たのではない 生きるための毎日をコントロールされて
私たちは思いどおりに生きられない、思いどおりに生きられない、思いどおりに生きられない
あなたは良く知ってるはずだ 愛する人よ
私があなたのために何でもするということを
社会は地獄だ 私があなたを必要としているように あなたも私を必要としている


We all go our own way separately in the same direction and here am I every night of my life always missing someone
I’d like to be blotted out just before I become aware of the pain
the more I wish in my heart for someone the less likely they come

私たちはみんな同じ方向を向き 別れて自分自身の道を進む
私はここにいる 毎晩誰かを恋しく思いながら
私は苦悩に気づく前に消え去りたい
誰かのことを思えばますます彼らが遠ざかるようだ


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獣の遠吠えではじまるこの曲は、アルバムの一曲目に相応しい。初めて聴いたとき、度肝を抜かれた。オペラが始まったのかと思った。モリッシー劇場が。
トランペットでダーダッ、ダーダッ、ダーダッ、ダーダッ、パァーン!と始まり派手派手しい。バンドの人たち毎回色んな楽器を使いこなして大変かも知れないがブラスバンドをしていた私としては血が騒ぐ。

「君の子どもたちにプロパガンダを見分けて軽蔑させよう」


世界のニュース、日本のニュース、フェイクニュース。ニュースに混じるプロパガンダ。
何を信じればいいのか分からなくて、ウンザリしていたらモリッシーからのこのメッセージ。
諦めて耳を塞いではいけない、目を閉じてはいけない、吟味しろ、見極めろ、世界は我々が作っていくのだから、為政者が何をしようとしているのか、誰が嘘をついているのか見極めろ、
これから先の未来を生きていく子どもたちへ、見極める目を持たせろ、
と言われているのだ。

最初の獣の遠吠えはそのメッセージを伝えるための合図なのだろうか?
獣の遠吠えとメッセージが頭に刺さって離れなくなってしまった。

だけどこれだけの情報が溢れる中で、見極めるのって難しい。
でも為政者がいい加減なことをすればそのツケは結局のところ私たちへ回って来る。
we can’t live as we wish なのである。
知識人でも事情通でもない非力な一人の人間として、途方に暮れている。

ただ私に出来ることは、付け焼き刃的に集めた情報にあれこれ翻弄されずに、これまでの人生で見聞きして体験してきたことから、「誰が嘘つきか、誰が困ってるか、甘い汁を吸うのはどんな人たちか」これがこの後どうなるか、予想して、嗅ぎ当てて、判断するしかない。

子どもたちには、誰もが知ってるような素朴で普遍的な倫理観と隣人愛を持てるようにしてあげたい(モリッシーの言うとおり、社会を見る目を育てなければならない。なんといってもこれから彼らの時代が来るのだから)。
それと想像力さえあれば、社会や政治の動きを見ていても、誰が信用出来なくて、何がフェイクニュースか自然と分かるのではないだろうか。

"we can’t live as we wish, live as we wish, live as we wish"

そんなふうにいつまでも歯噛みしている訳にはいかない。
もっと自由で、誰もが生きやすい世の中にしたい。
私はいつもそう思いながらこの歌を聴いている。

2017年 11月17日リリース、アルバム "Low In High School"収録

















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