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清水潔のNNNドキュメント『南京事件Ⅱ』を検証する

2018-06-19 10:24:19 | 左翼メディア


 『南京事件Ⅱ』は日テレ記者・清水潔が制作した番組。清水は元々、 写真週刊誌「FOCUS」の記者だったが、『桶川ストーカー殺人事件』で名をあげ、日本テレビに移籍した経歴を持つ。殺人事件が専門だったが、2015年、『南京事件〜兵士達の遺言』を制作してギャラクシー賞を受賞。2017年には『重慶爆撃』、そして今回の『南京事件Ⅱ』と、歴史問題に関する番組制作を連発している。伊藤詩織や望月衣塑子など、最近話題の女性たちとも繋がりがあり、伊藤詩織がレイプ事件を週刊新潮で告発した時は、その仕掛け人でもあった。

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 清水は何故、殺人事件ではなく歴史問題を追うようになったのか。そこには、改憲を目指す安倍総理に対する左派の根深い敵愾心があると思われる。戦前の日本を断罪する歴史問題の二本柱は、南京大虐殺と慰安婦問題。だが、2014年8月、朝日新聞は吉田証言の誤報を認めてしまい、社長は謝罪後に辞任。歴史問題の一角が崩れてしまった。護憲派の思想的支柱は、「戦前の日本は絶対悪」→「改憲すると戦前に戻る」→「戦争になる」という単純な論理なので、日本人の贖罪意識が薄まると、改憲派が勢いづくのでは、と警戒するのも当然。慰安婦問題が使えないとなったら、南京大虐殺を再びクローズアップして贖罪意識を煽ろうと考えるのは自然な流れである。翌年、清水が放送したのが『南京事件〜兵士達の遺言』であった。

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 今回の『南京事件Ⅱ』は前回作『南京事件〜兵士達の遺言』の完全な焼き直しである。「化学労働者」を自称する素人歴史家の小野賢二が収集した元兵士の証言を元にしており、新たな発見があったわけでは全くない。違う点は虐殺シーンのCGが遥かに精工になったこと、冒頭、日本軍が敗戦直後に機密書類を焼いたことを非難するシーン、そして後半、両角連隊長の自衛発砲説を嘘だとするシーン、など。普通の歴史問題ドキュメントと明らかに違う点は、右派との歴史論争をかなり意識した構成になっている点。副題はナント、『歴史修正を検証せよ』。歴史修正主義のレッテルを貼る側こそ、歴史を政治に悪用している証なのだが。安倍総理こそ名指しで非難していないものの、安倍総理のお気に入りである稲田朋美議員を狙い撃ちにしている。


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 では、内容を精査していきましょう。

1.日本軍の機密書類焼却

 ドイツ映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』では、降伏直前のドイツ軍が機密書類を建物の窓から放り投げて、外で焼いているシーンが登場する。イギリス映画『レイルウェイ 運命の旅路』では、シンガポール攻略戦で日本軍への降伏を決めたイギリス軍が、兵士に機密書類を破棄するよう命令するシーンが出てくる。降伏する場合、機密を敵に渡さぬよう破棄するのは日本軍だけでなく、世界共通の常識である。日本軍だけが卑劣極まりないことをしたかのように描き、昨今の公的文書隠蔽問題と同一視するなんて、完全にナンセンスである。

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 陸軍省や参謀本部の機密書類を全て焼却しても、識字率が高い日本では、各兵士が個別に日記を残しているケースが多く、全て隠蔽することは不可能である。これまで、揚子江沿岸での捕虜虐殺はしばしば語られてきたが、それ以外の場所での組織的大規模な虐殺の話は出てきていない。まして、捕虜だけでなく、婦女子を無差別に大量虐殺したかのような兵士の証言はない。市ヶ谷での書類焼却をもって、恰ももっと凄い虐殺が隠蔽されたかのように描くのは、捏造である。

2.両角連隊長の自衛発砲説

 中国兵を揚子江の河畔に連れて行ったのは、彼らを逃がすためであったが、途中で反乱が起こったので殺さざるを得なくなったとする説。これは両角連隊長が嘘をついたのだと思う。軍人にとって戦争は、勝てば英雄、負ければ戦争犯罪人。敗戦後、都合の悪いことを隠したり、記憶を改ざんするケースは多い。そして、戦後、嘘を吐いたのは軍人だけではなく、新聞記者も同じである。新聞社の利益拡大のため、満州事変以降、戦争を煽りまくってきたくせに、敗戦後は、軍の情報統制のため、無理やり書かされていたかの如く被害者ヅラしてきた。軍部同等の戦争責任を負うべきは、番組にも登場して当時の写真を提供した毎日新聞。清水潔が所属する日テレの親会社・読売新聞も同罪である。

3.肝心の捕虜虐殺シーン

 ネットには、南京大虐殺や731部隊について、碌な知識もないのに「捏造ダー」と頭から決めつけている人々がいる。そういう人々をやっつけるために、清水潔は前作よりリアルなCGで捕虜虐殺シーンを再現したのだろう。私は、元兵士たちが証言した捕虜虐殺は、ほぼ事実であろうと思っている。蒋介石は自軍の兵を見捨てて南京からコッソリ逃げてしまった。いきなり大量の敵兵が投降してきても、日本軍には与える食料さえない。敵が全面降伏していない以上、捕虜を釈放すれば、また敵軍に戻って兵士になるのは必定であり、他に選択の余地が無かったことは想像に難くない。逆に、揚子江岸での事件以外に、市民を無差別に虐殺したとする証言が元兵士から出てこない以上、いわゆる南京大虐殺は捏造だと思っている。捕虜虐殺はせいぜい1万5千~2万人程度。30万人の虐殺なんて論外であり、そんな証拠もない。

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 『南京事件Ⅱ』の最大のウリは虐殺シーンの精巧なCGである。戦後のぬるま湯のような平和の中で生きてきた日本人にとって、あのようなシーンを見るのはショックであろう。露骨な視覚効果によって、視聴者の「反日」「反戦」感情を煽りたてるのが清水潔の狙いである。だが実際、日中戦争も日米戦争も、捕虜をほとんど捕らない凄惨な殺し合いだったのであり、あの種の残虐行為はザラにあった。日本軍は太平洋の各地で「玉砕」したことになっているが、はっきり言ってあれは米軍に皆殺しにされたのである。戦陣訓に『生きて虜囚の辱を受けず』という一節があるが、現実には捕虜になっても生き延びたいと思うのが人の情。それができなかったのは、米兵が捕虜をほとんど捕らないから。投降したって殺される可能性が高いため、結局、死ぬまで逃げ惑うしかなく、地下壕に籠っているところをガソリンを流し込まれて焼き殺されたり、重傷のところを戦車でプチプチと踏み潰されて殺されたのだ。捕虜となって生き延びた事例は極めて少ない。

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 日本海軍は日本海海戦で漂流するロシア兵を救った美談に倣い、戦争当初は米兵や英兵を救出していたが、米海軍が日本兵を全く救出しないため、やがて止めてしまった。米海軍は日本船を撃沈すると、基本、乗組員を見殺しにする。情報が必要な場合のみ、数人、救出することがある程度。時に機関銃で皆殺しにすることもある。

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 日本のメディアは、日本兵が加害者のケースばかり執拗に報じてきたが、日テレは、天安門事件や通州事件での虐殺を『南京事件Ⅱ』で使ったような精巧なCGで再現する勇気があるのだろうか? もしそんなことをしたら、日テレと読売新聞の北京特派員は国外追放となり、今後、何かにつけて取材の嫌がらせをされるだろう。それが怖いから、日テレのみならず、日本のメディアは全て、中国に忖度する。そんな連中が、日本政府に対してだけは『権力監視がメディアの使命』などと豪語して、日本の戦争犯罪を暴きたてる様な番組ばかり作る。何故なら、日本政府なんて怖くないから。何もできないと知っているから。そうやって作られた番組のせいで、日本だけが歴史問題で不利な立場に追い込まれていく。自国のメディアのせいで。かくして、言論の自由を許さない人権弾圧国家の中国や北朝鮮の悪行には何も言わず、日本だけをイジメぬく空気が世界中のメディアの中に醸成される。メディアの本性は弱い者イジメであり、本当に怖い権力には逆らわない。

4.上海・南京戦のカラクリ

 清水潔は、南京事件、重慶爆撃など、日中戦争を描きながら、その始まりとなった第二次上海事変を全く描こうとしない。南京大虐殺を世界中に喧伝し、被害者アピールをし続ける中国政府にとって、一番都合が悪いのは、日中全面戦争が、国民党軍の上海・日本人街への先制攻撃によって始められたという歴史的事実である。蒋介石はドイツ軍顧問の助言を受け、上海の西側に防御陣地を築き、上海に日本軍をおびき寄せた上で叩く計画を練っていたのだ。結果、上海戦は激戦となり、辛勝した日本は、中国軍の敵対行為をこのまま放置できないとして南京攻略を決意する。清水潔は、日本の上海派遣軍が、邦人保護を口実に侵略を開始したかのように描いているが、真っ赤な嘘である。

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 南京が陥落する前に、蒋介石は自軍の兵隊を置き去りにしたまま重慶へ逃亡。大敗北によりメンツを失った蒋介石は、親中反日で凝り固まっていた欧米メディアを利用して市民への虐殺行為を強調した「南京大虐殺」プロパガンダを海外に発信し始める。それがアメリカの反日プロパガンダ映画「バトル・オブ・チャイナ」に採用され、東京大空襲や原爆投下の口実として使われ、戦勝国の「歴史」として定着することになった。この段階で、中国もアメリカも、揚子江岸の捕虜虐殺に関する詳しい情報を持っていない。だから戦後、戦犯裁判で南京大虐殺を証明する証拠に窮した挙句、「百人斬り」の記事を持ち出して虐殺と関係のない日本軍人を処刑するようなことをしたのである。

 アメリカは東京大空襲や原爆投下など、民間人の無差別大量虐殺を犯しているが、こうした戦勝国の戦争犯罪を免罪とする魔法の論理として「南京大虐殺」は機能している。プロパガンダで敵の残虐行為を喧伝すれば(大概は、虐殺かレイプ)、原爆を投下しようがジェノサイドをやろうが正当化できてしまう、そんな悪しき前例が「南京大虐殺」。戦争に反対する日本の平和主義者ほど、「南京大虐殺」の信者になるもの。彼らは、現在のアメリカや軍産複合体を批判するくせに、当時のアメリカが戦争を仕掛けるために暗躍した歴史には全く無頓着で、「日本が先に悪いことをしたから、罰が当たった」というような単純な因果応報史観に陥って、せっせと日本軍の粗捜しをしては「虐殺の証拠だぁ」と喧伝する。アメリカは邪悪な国家に罰を下す神なのか? あの戦争で世界の覇者となったアメリカにとっては、正に「役に立つ馬鹿」( useful idiot)といったところだろう。
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5.結論

 戦勝国の正義は敗戦国の戦争犯罪によって裏打ちされているので、戦勝国の世界支配が続く限り、敗戦国の戦争犯罪が免罪にされるはずはなく、単なる歴史研究のテーマとして決着することは不可能である。南京事件に限って言えば、大規模な捕虜殺害は行われたものの、30万人にのぼる民間人虐殺は捏造であろう。が、それを中国側が認めるはずもなく、その点を日本のメディアが追及することもなく、捕虜虐殺の部分だけを虫眼鏡で拡大して、「大虐殺は本当でしたぁ」ってことにされてしまう。

 南京事件の場合、中国の歴史カードであると同時に、アメリカの正義を証明するカードでもあるので、ことは余計に厄介である。日本の力が強くなれば、アメリカは南京虐殺を声高に非難するようになり、中国の力が強くなれば、その非難の声が弱くなるものの、虐殺認定そのものは決して消えることはない。アメリカ自身が犯した虐殺行為とは明確なダブルスタンダードが適用される。

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 今や中国は経済力で日本を遥かに抜き去り、核ミサイルで日本中を焦土にする武力を有し、尖閣には毎日のように領海侵犯してくるというのに、日本のメディアは相変わらず「反権力」をバカの一つ覚えのように唱えながら、歴史問題で日本政府の足を引っ張り続ける。こんな動画を作った結果、中国人は益々、反日感情を高ぶらせて日本人を憎悪するようになり、その反動で日本人も中国人が嫌いになるだけである。左翼メディアが日本人に贖罪意識を植え付けるべく歴史問題を悪用してきたため、日中関係も日韓関係も壊されてしまった。困ったものだが、今はネットがある。メディアがプロパガンダを一方的に垂れ流す時代は終わりを告げた。問題報道があればネットで事細かにチェックされ、拡散され、それがメディア不信となって跳ね返ってくる。視聴者を無視した「反権力」マスターベーション・ドキュメンタリーがいつまでも通用するほど甘くはない。

 

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