ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

人が腰痛に悩む理由①

2020年05月28日 | リハビリ・医療
 肩こりや腰痛は、男女問わず多くの方が悩んでいる症状です。
 厚生労働省は、毎年「国民生活基礎調査」を実施していますが、3年に1度、大規模調査として、健康や介護に関する情報を収集しています。
 2016年(平成28年)の調査では、「病気やケガによる自覚症状」の内容として、男性の第1位が「腰痛」、第2位が「肩こり」、第3位が「せきや痰が出る」、女性の第1位が「肩こり」、第2位が「腰痛」、第3位が「手足の関節が痛む」でした。

 人は、寝ている時間以外、基本的には「立位」または「座位」をとっています。 立位や座位では、脊柱(背骨)が地面に対して垂直になった状態です。 脊柱は背中側についており、内臓や(ついていなくてもいいのに)脂肪はお腹側についています。

 脊柱を垂直に保つためには、イラストで示した様に、お腹についている内臓や脂肪を腰背部の筋でがんばって釣り上げておく必要があります。 ですから、お腹にお肉(脂肪)がつけばつくほど、腰背部の筋に負担がかかるということです。


 犬や猫の様な「四つ足動物」は、脊柱が地面に対して水平になった状態です。 内臓や脂肪は天井の梁の役目をする脊柱にぶら下がっている状態です。 その脊柱を4本の足で支えているという姿勢ですので、原則として人と同じような腰痛は起こりにくいです。 もちろん、犬や猫もブクブクに太ってしまうと、天井の梁の役目をする脊柱にも負担がかかってきます。 近年はペットの腰痛も問題になっていますね。

 今回は、「腰痛が起こるメカニズム」を、簡単にご紹介しました。
 次回は、その解消法をご紹介いたします^-^