数字の話。ゼロという数字を考えだしたのは昔々のインド人だと聞いたことがある。1、2、3、4、・・・と書く数字自体が、元々インドで使われていたものがアラビアに伝わり、そこからさらにヨーロッパに広がったという。だからアラビア数字というのは実はインド数字だ。で、ゼロというのは便利な数字で、nothingを意味する文字であるけれども、桁を表す文字でもある。1にゼロをひとつつければ10、ふたつつければ100というように。このゼロがいろいろな計算をしやすくしているんだよね、ありがたやインド人。だってゼロがなかったら筆算ができないじゃない。現在でもインド人は数学が得意だ。九九ひとつとっても19×19までを暗唱するのがインド式だという。おっと話が道を外れてきた。ゼロに話を戻して、1にゼロをいっぱいつけていくとどうなるか。書くことは雑作もないだろう。呼ぶのはちょっと知識が必要だ。日頃TVニュースなどで耳にする数字の桁は、いちばん多くても国債残高とかGDPとかの“兆”だ。千兆でゼロが15個? じぁあ16個ついたら何て呼ぶ。これは辛うじて知っていた。“京”だ多分、ケイと読む。一京、十京、百京、千京ときたらその次はもうお手上げだ。
もう20年以上も前のことになるけれど、TVで“COSMOS”という数夜連続の特番が放送されたことがある。番組の内容はちゃんと観ていなかったため正確なところはわからない。たしかカールセーガンという博士さんが、宇宙のこととか進化のこととか、相対性理論の解説とかしていたようにうろ覚えている。よく覚えているのは、その番組のスポンサーが日本IBMであったこと、そしてコマーシャルのひとつに、数の桁を数えていっていちばん大きな呼び方が“不可思議”で終わる内容のものがあったこと。当時、へぇ~と思った。それ以来、不可思議は数の単位として捉えてきた。
ところで最近「不思議」と「不可思議」の違いが気になった。自分としては似て非なるものと思ってきたが。
yahoo辞書で調べてみた。
ふか‐しぎ【不可思議】
[名・形動]
1 常識では考えられないこと。考え及ばないこと。異様なこと。また、そのさま。「―な現象」
2 人間の認識・理解の限界を超えていること。また、そのさま。仏の智慧・神通力などの形容に用いる。不思議。「―な功徳(くどく)」「―力(りき)」
3 数の単位。10の64乗。一説に10の80乗。
[派生]ふかしぎさ[名]
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
念のため大辞林でも。
ふかしぎ2?【不可思議】
(名・形動)
[文]ナリ
[1] 怪しく異様なこと。常識では理解できない不思議なこと。また、そのさま。
・ 宇宙の―を解明する
・ ―な話
・ ―な現象
[2] 〔専門〕 仏 言葉で表したり、心でおしはかったりできないこと。仏の智慧や神通力についていう。不思議。
[3] 数の単位。1080。一説に、1064。[塵劫記]
〔派生〕 ――さ(名)
[ 大辞林 提供:三省堂 ]
それでは「不思議」はどうだろうか。
ふ‐しぎ【不思議】
[名・形動]《「不可思議」の略》
1 どうしてなのか、普通では考えも想像もできないこと。説明のつかないこと。また、そのさま。「―な出来事」「成功も―でない」
2 仏語。人間の認識・理解を越えていること。人知の遠く及ばないこと。
3 非常識なこと。とっぴなこと。また、そのさま。
・ 「花山院とあらがひごと申させ給へりしはとよ。いと―なりしことぞかし」〈大鏡・道隆〉
4 怪しいこと。不審に思うこと。また、そのさま。
・ 「明くればうるはしき女に―を立て、いかなる御方ぞ、と尋ね給ふに」〈浮・五人女・三〉
[派生]ふしぎがる[動ラ五]ふしぎさ[名]
[類語](1)不可思議・不可解・不審・奇妙・面妖(めんよう)・妙(みょう)・変(へん)・異(い)・謎(なぞ)・怪(かい)・奇(き)・奇異・奇怪・幻怪・怪奇・怪異・神秘・霊妙・霊異・玄妙・あやかし・ミステリー・ミステリアス
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
ふしぎ0?【不思議】
(名・形動)
[文]ナリ
〔補説〕 「不可思議」の略
[1] 思いはかることのできないこと。どう考えても原因や理由などがわからないこと。また、そのさま。
・ ―な現象
・ ―に思う
・ 七―
・ 生命の―
[2] 思いもかけないこと。とっぴなこと。また、そのさま。
・ 人の嘲(あざけり)をもかへり見ず、―の事をのみし給へり〔出展: 平家 1〕
[3] (「不思議を立てる」などの形で)不審に思うこと。怪しく思うこと。
・ ―を立るも断(ことわり)なり〔出展: 浮世草子・諸国はなし 1〕
[4] 〔専門〕 仏 思いはかることも言葉で言い表すこともできないこと。
・ 娑婆に―の薬あり、法華経なりとぞ説いたまふ〔出展: 梁塵秘抄〕 〔派生〕 ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
[ 大辞林 提供:三省堂 ]
あっ、な~んだ「不思議」は「不可思議」の略だったのか。微妙にニュアンスが違うと思っていた。でも数字の単位としては“不可思議”だけだ。10の64乗あるいは80乗であると。
じゃあ24乗は?とか、36乗は?とか、“不可思議”まで数える途中の呼び方もちょっと気になってきた。
もう20年以上も前のことになるけれど、TVで“COSMOS”という数夜連続の特番が放送されたことがある。番組の内容はちゃんと観ていなかったため正確なところはわからない。たしかカールセーガンという博士さんが、宇宙のこととか進化のこととか、相対性理論の解説とかしていたようにうろ覚えている。よく覚えているのは、その番組のスポンサーが日本IBMであったこと、そしてコマーシャルのひとつに、数の桁を数えていっていちばん大きな呼び方が“不可思議”で終わる内容のものがあったこと。当時、へぇ~と思った。それ以来、不可思議は数の単位として捉えてきた。
ところで最近「不思議」と「不可思議」の違いが気になった。自分としては似て非なるものと思ってきたが。
yahoo辞書で調べてみた。
ふか‐しぎ【不可思議】
[名・形動]
1 常識では考えられないこと。考え及ばないこと。異様なこと。また、そのさま。「―な現象」
2 人間の認識・理解の限界を超えていること。また、そのさま。仏の智慧・神通力などの形容に用いる。不思議。「―な功徳(くどく)」「―力(りき)」
3 数の単位。10の64乗。一説に10の80乗。
[派生]ふかしぎさ[名]
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
念のため大辞林でも。
ふかしぎ2?【不可思議】
(名・形動)
[文]ナリ
[1] 怪しく異様なこと。常識では理解できない不思議なこと。また、そのさま。
・ 宇宙の―を解明する
・ ―な話
・ ―な現象
[2] 〔専門〕 仏 言葉で表したり、心でおしはかったりできないこと。仏の智慧や神通力についていう。不思議。
[3] 数の単位。1080。一説に、1064。[塵劫記]
〔派生〕 ――さ(名)
[ 大辞林 提供:三省堂 ]
それでは「不思議」はどうだろうか。
ふ‐しぎ【不思議】
[名・形動]《「不可思議」の略》
1 どうしてなのか、普通では考えも想像もできないこと。説明のつかないこと。また、そのさま。「―な出来事」「成功も―でない」
2 仏語。人間の認識・理解を越えていること。人知の遠く及ばないこと。
3 非常識なこと。とっぴなこと。また、そのさま。
・ 「花山院とあらがひごと申させ給へりしはとよ。いと―なりしことぞかし」〈大鏡・道隆〉
4 怪しいこと。不審に思うこと。また、そのさま。
・ 「明くればうるはしき女に―を立て、いかなる御方ぞ、と尋ね給ふに」〈浮・五人女・三〉
[派生]ふしぎがる[動ラ五]ふしぎさ[名]
[類語](1)不可思議・不可解・不審・奇妙・面妖(めんよう)・妙(みょう)・変(へん)・異(い)・謎(なぞ)・怪(かい)・奇(き)・奇異・奇怪・幻怪・怪奇・怪異・神秘・霊妙・霊異・玄妙・あやかし・ミステリー・ミステリアス
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
ふしぎ0?【不思議】
(名・形動)
[文]ナリ
〔補説〕 「不可思議」の略
[1] 思いはかることのできないこと。どう考えても原因や理由などがわからないこと。また、そのさま。
・ ―な現象
・ ―に思う
・ 七―
・ 生命の―
[2] 思いもかけないこと。とっぴなこと。また、そのさま。
・ 人の嘲(あざけり)をもかへり見ず、―の事をのみし給へり〔出展: 平家 1〕
[3] (「不思議を立てる」などの形で)不審に思うこと。怪しく思うこと。
・ ―を立るも断(ことわり)なり〔出展: 浮世草子・諸国はなし 1〕
[4] 〔専門〕 仏 思いはかることも言葉で言い表すこともできないこと。
・ 娑婆に―の薬あり、法華経なりとぞ説いたまふ〔出展: 梁塵秘抄〕 〔派生〕 ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)
[ 大辞林 提供:三省堂 ]
あっ、な~んだ「不思議」は「不可思議」の略だったのか。微妙にニュアンスが違うと思っていた。でも数字の単位としては“不可思議”だけだ。10の64乗あるいは80乗であると。
じゃあ24乗は?とか、36乗は?とか、“不可思議”まで数える途中の呼び方もちょっと気になってきた。
