個人でボートを所有し維持するのもよいが、共同で所有・維持するメリットも多い。
現在所有しているヨットは共同所有だ。30フィートのヨットをサラリーマンが個人で所有するのは、結構むつかしい。共同所有にした方がなにかと良い内容を記しておく。
・維持費用
福岡の安い係留費用でも、30ftのヨットだと、少なくとも年間36万円はかかる。ただし、この費用では満足にメンテ出来ないし、大きな故障が発生しても対応できない。小さなモーターボートだと、まだ安くなるが、それでも結構な出費を覚悟しなければならない。一人で所有するには覚悟が必要だ。
維持費用を安くする手としてトレーラブルも考えられるが、牽引する車を大きくする必要があり、トレーラーの維持費用もかかる。係留に比べたら安いのかもしれないが、船の大きさや下ろす場所も制限される。ただ、全国どこでも行けるメリットはあるが。
・航海
例えば落水したときはどうなるか?一人だと船にたどり着き甲板に上がる事すらむつかしいだろう。トラブルの際に一人で対応するのは結構大変だし危険が伴う。できれば、複数人で出航した方が安心だ。離岸、着岸も一人より二人の方が圧倒的に楽で確実にできる。
・メンテナンス
一人でメンテするのは結構大変だ。例えば、計器をつけるにしても、補助の人がいると楽に確実に取り付けることができる。船底掃除や塗装も一人では結構大変だ。
気心しれた友人がいるなら、共同所有の方がメリットが大きいと考える。
ただし気を付けなければならないのは、年数がたつにつれて、共同所有者の価値観が変わり、船の維持から抜けてしまうことだ。我々のヨットも当初7人からスタートしたが、現在は3名。30年近く維持して3名残っているので、優秀な方なのかもしれない。3名で維持するのは、結構大変だが、友人の1名が、一人で維持する覚悟を表明しているので、まだ気が楽である。つまり、最悪一人で維持できる船を選択するのが肝要である。船が大きいと維持費がかかる。最初が肝要である。
共同所有するためには、事前に色々な取り決め(約束)が必要だ。それを怠ると、後のトラブルになりかねない。そのトラブルで、大事な友人を失う事にもなる。それを回避するためには事前に会則(約束)を作成し、同意するのが大事である。法的には効力はないのかもしれないが、お互いの意識を統一することができるし、最悪の場合を考えても、誰でも約束をたがえるのは抵抗があるはずという良心を期待したい。
現在、共同所有しているヨットも、事前に皆で酒を飲みながら会則を作成した。経験がない中作成した会則なので、不完全なものだが、それでもなんとかなった。長い間はぐくんだ友人であるからできたことである。共同所有者は、中学生~高校生からの付き合いなので、親の次に付き合いが長い。
そんな経験を踏まえて、会則(約束事)を作成中である。賛同し入会したい方は遠慮なく申し出てほしい(笑)前向きに検討する。
<<<<会則案>>>>>
1.趣旨、目的
釣り用ボートを共同所有し親睦を深め、個人のボート初期導入、ランニング費用低減をはかる。
2.会の名称(案)
玄界ボーとクラブ
3.会則骨子(案)
(1)初期費用
ボートを購入し、保険及び、係留するまでの費用を均等割りし負担する。
(2)ランニング費用(年会費)
・1年先払い方式としプールする。
・維持にかかわる費用を均等割する。
・維持費用については前年の実績を踏まえ、次年度の負担金を決定する
維持費用については、以下の項目が想定される
*係留費、プレジャー保険費、BAN(JAFみたいなもの)費、オイル等消耗品、軽微な故障修理費
・会費はいかなる場合でも返還しない
<以下は要検討だが、会費として組み込みたい>
・船検費用はランニング費とし、3年で割ったものを会費に組み込む
・経年劣化による修理費用、エンジン更新を考慮し年10万円程度別途積立る
(3)個人負担の費用
・燃料費、航海中の過失による故障費(例:流木やロープによるペラ、エンジン破損)
陸上保管の場合の上下架費用、罰金、BAN区域対象外の牽引費等
(4)正会員
・正会員は初期費用および年会費を負担している会員とする
・正会員は、船の所有権を平等に所有する
・正会員は、船にかかわるの責任を平等に負担する(会費で不足する修理費用等含む)
・船の乗船優先権をもつ
(5)賛助会員(案)
・本会則に賛同し、ランニング費用を負担する会員とする
・*月を賛助会員権利開始とし、その前に会費を前払いで支払う
・船の乗船優先権は正会員より下となるが
個人で釣行を企画し、船を操船し、航海する事もできる。
ただし、責任は、船長および同船者が負う
(6)退会
・正会員の退会は、船の所有権を失う。
・申し出のない会費未払いは強制退会とする
・船を犯罪等に使うなど法律違反や、公序良俗に反する行為をするものは退会とする
・正会員の死亡は退会とする
・退会時に船の初期費用や会費の返還は行わない
(7)会の中断
・やむをえない理由の場合、会を中断する事ができる(正会員の場合は船の所有権をもつ)
・中断の場合は、以下の費用を年払いで負担する事とし、負担しない場合は退会とする
*船検費用
*経年劣化による修理費用、エンジン更新を考慮し年10万円程度別途積立る
(8)船の除却
・正会員全員の同意により船を除却することができる
・正会員は、除却による売却益や費用を平等に負担または受益する
(9)船の名義
・船の名義は個人とし、正会員から選ばれた個人の名義とする
・名義人が死亡した場合、他の正会員へ名義変更を行う。
名義変更の費用は会費または、名義人で負担する。
(10)責任
・航海中の責任は、船長および同船者が負う。
(例)・備品不足や船検証、免許証未所持、航行区域違反等による罰金
・海難事故による賠償金(プレジャー保険あり)
・航海中の過失による故障修理(費用含む)
・法律で定められていることであるが、出航前点検を確実に行う。
点検不足(オイル不足等)による故障の修理費用は船長および同船者が負担する。