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【イチから分かる】小沢グループ 衆院では自民を凌駕

2009-10-25 | 小沢-ショウグン-一郎
 先の衆院選で民主党308議席を獲得し、巨大与党の道を歩み出した。こうした中、党内から警戒の目で見られているのが「小沢グループ」だ。幹事長就任が決まった小沢一郎氏が衆院選の陣頭指揮をとった関係から「小沢チルドレン」が急増し、党内最大グループにのし上がったためだ。「小沢軍団」の実態はどうなっているのか。(坂井広志)

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 党内には、鳩山由紀夫代表が率いる「政権公約を実現する会」(鳩山グループ)や国家戦略局担当相に就任する菅直人氏の「国のかたち研究会」(菅グループ)などがある。これに対し、小沢グループの場合は複数の枠組みの連合体となっているのが特徴だ。

 その中心的な存在なのが平成16年に当選回数1、2回(当時)の若手衆院議員で発足した「一新会」(鈴木克昌代表幹事)だ。2回の衆院選後、現在は当選回数2~4回の議員33人で構成する。平成17年の郵政選挙で落選し、今回復帰した議員や新人でつくる「一新会倶楽部」が51人いる。

 これとは別に、先の衆院選で小沢氏が擁立など何らかの形でかかわった新人議員らが数十人いる。中井洽(ひろし)、山岡賢次両氏ら旧自由党系議員を加えると衆院議員だけで計約120人に上り、自民党衆院議員119人を凌駕(りょうが)する。

 参院では「一新会」のような会は作っていないが、室井邦彦氏や佐藤公治氏ら小沢氏を支持する議員は約30人いる。衆参合わせ約150人の大所帯で、民主党の衆参両院議員417人の3分の1以上を占める。



 自民党の派閥と違い、民主党の場合、複数のグループに所属している議員が多く、緩やかなサークル的な性格が強い。

 これに対し、小沢グループは、小沢氏の意向に絶対的に従う体育会系気質があり、一新会や一新会倶楽部は名簿管理も厳格に行っている。今年5月の代表選では小沢氏の意向を汲(く)んで結束して鳩山氏を支持し、一新会が中心となって激しい多数派工作を展開したのは記憶に新しい。

 一新会幹部は会の性格について「結束して党の下支えをするだけで、何かを要求する組織ではない」と語る。実際、鳩山政権樹立に向け、一新会が猟官(りょうかん)運動に動くことはなく、不気味なほど沈黙を続けた。

 民主党内では今や、小沢氏を公然と批判する議員はほとんどおらず、批判しても圧倒的規模を誇る「小沢軍団」を前にその声はかき消されてしまうほどの存在感を発揮している。

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 ■「面倒見の良さ」で結束

 小沢グループの結束の固さは、小沢氏の「面倒見の良さ」によるところが大きい。

 圧勝した先の衆院選で小沢氏は、自らの秘書や小沢系参院議員を新人候補の選挙区に送り、「つじ立ち1日最低50回」といったドブ板選挙を徹底的にたたき込んだ。小沢氏が候補者に直接電話をかけ檄(げき)を飛ばし、現地に送り込んだ秘書らからは詳細な報告を上げさせる。この仕組みの中で当選した議員は、当然のことながら小沢氏に忠誠を尽くすことになる。


 複数の枠組みからなる小沢グループが一堂に会することはないが、都内の小沢邸で元旦に行われる新年会にはほぼ勢ぞろいする。小沢邸2階の大広間でおせち料理をつつきながら、互いに「小沢派」であることを暗黙のうちに確認し合う場になっている。

 一新会が夏に箱根で開催する合宿形式の研修会も見逃せない。「箱根研修」は夏季に派閥の結束を強めるため自民党旧田中派が始めたのが元祖だ。水泳大会などのレクリエーションを通じて議員や秘書同士が結束を図るスタイルも、鉄の結束を誇り「一致団結・箱弁当」といわれた旧田中派を彷彿(ほうふつ)とさせる。ここ数年は衆院選に向け「地元活動」を優先させるなどの理由から開催していないが、来年、再開する見通しだ。

産経新聞 2009.9.16 07:38
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090916/stt0909160740005-n1.htm

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