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大腸癌と対策

2012年02月16日 | 病院だより
神明市の時は何故か天気も良く人出も多かったのではないでしょうか?
連休もありましたし。
日曜日は暖かだったし。
ところが月曜日から一転、雨続き。  今日はもう大丈夫だろうと思っていたらまたもや雨が、降る・フル・ふる。
 これからは徐々に三寒四温になると信じて日々を過ごしていきましょう。
しかし、もう少ししたら悪夢の「花粉症」が…。  皆さん早めの対策を。
 前置きが長くなりました。(いっつもでしょっ!)
 では本題。

 近年国内の大腸癌患者数は癌全体の中でも最も増加傾向にある癌の一つで、今後も増加することが予測される疾患です。
 大腸癌は食事との関係が強く、増加した背景には食物繊維摂取の少ない肉食を中心とした欧米型の食事の普及が原因と考えられています。
 大腸癌の5年生存率は60%~70%で、早期であれば90%と比較的高く、他の疾患と同様に早期発見、早期治療が予後に大きく影響する疾患と言えます。
 
 【症 状
 ☆早期……無症状のことが多いが、血便や便秘・下痢、腹痛などの症状がみられます。
  肛門部付近の癌では、便が細い、残便感があったりします。
  注)痔のある人は血便が良くある症状なので、見過ごす危険性があり要注意です。

 【検 査
 ステップ1:便潜血検査(わずかな量の便中の出血を調べる)
 ステップ2:便潜血陽性であれば大腸カメラなどの詳しい検査
 
 【治 療
  根本的な治療は手術です。
  大腸癌は抗がん剤や放射線治療が効きにくく、癌の進行度合いや発症部位によって適切な手術方法が選択されます。
  早期大腸癌で比較的小さいものであれば内視鏡手術で癌を取り除くことができ、早期でも大きいものは腹腔鏡手術が行われます。
  腹腔鏡手術は開腹手術に比べて身体への負担が少ないため入院期間が短く、早期に社会復帰できるというメリットがあります。
  そのため進行癌でも腹腔鏡手術が選択されることもありますが、大腸癌ではリンパ節転移が見られる事が多いため、リンパ節廓清*しやすい開腹手術が今でも治療の主流です。

  【大腸癌対策】
  大腸癌の要因
  1.近親者に大腸癌がいる…
    遺伝的要素が強いため特に注意が必要です。
  2.食生活…
    アルコールの多飲、喫煙、動物性脂肪の過剰摂取、食物繊維の摂取不足等
  3.肥満…
    日常生活で運動を取り入れる。「身体活動」は癌のリスクを下げるとされます。
  定期的な適度の運動は、癌予防だけでなく高血圧や糖尿病、動脈硬化予防にも有効です。
    全く運動をしていない人は少しずつ歩くことから始めましょう

*廓清:これまでに積もりたまった悪いことをはらい除いて清めること。広辞苑より。

  本日の記事は那須医師でした。

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