極道の俺にはクリスマスなんて何の関係もない。
今までプレゼントなんか貰った事などないし、ケーキなんて甘ったるいモノなんか喰うはずもない。
今朝ウチの組長がおかしな事を言ってきた。
「おうヤス、明日はクリスマスやな。お前何か欲しいモノないんか?何かあるやろ。今日夜寝る時にな、枕元に靴下置いてその中に欲しいモノを書いた紙を入れとけ。そうすると朝起きたらその靴下の中にちゃんとお前の欲しいモノが入ってるさかい」
ウチの組長は何故かロマンチストなところがあり、時々ついていけない時がある。
「組長、勘弁してくださいよ。俺歳いくつや思うてますの。大体極道にクリスマスもへったくれもないでしょう」
「アホ、極道だって平等にサンタクロースは来てくれはんねん。絶対にお前の欲しい物プレゼントしてくれるから、ちゃんとせぇよ」
組長は一度言い出すときかないので、後は黙って頷いた。
夜寝る時になり、一応組長の言った通り、今一番欲しい物を紙に書いてそれを靴下の中に入れた。
何やってんだ・・・と思ったけど、サンタクロース云々と口にする組長が少し愛らしく思える。
翌朝目が覚めて、靴下の中を見てみると何とプレゼントが入っていた。
小さめの箱はきちんとラッピングされており、リボンまでついている。
包装を解いて箱の中を見た時驚いた。
試しに書いてはみたものの、まさか本当にコレが貰えるなんて思ってもみなかったからだ。
それは血がドス黒く固まって、剥き出しの骨が何とも痛々しい
小指だった。
すぐに仕度をして事務所に向かう。
重い扉を開けると、組長は鼻歌を唄いながら日本刀を磨いていた。
白い布は所々赤く染まっている。
「何だヤス、早いな。サンタクロースにでも起こされたか」
「組長、アレどうしたんですか!」
「何のことや」
「とぼけないでください!誰落とし前つけたんですか!」
「・・・・・そんな事お前が気にすることちゃう。サンタクロースの贈り物やろ」
その時ふと、組長の異変に気付く。
「組長・・・その左手・・・どうしたんですか」
「これな、日本刀触ってたらちょっと切ってもうた」
「・・・・・組長・・・そんな・・・嘘です・・よね・・・」
組長の左手小指には、
血で滲んだ包帯が巻いてあった。
今までプレゼントなんか貰った事などないし、ケーキなんて甘ったるいモノなんか喰うはずもない。
今朝ウチの組長がおかしな事を言ってきた。
「おうヤス、明日はクリスマスやな。お前何か欲しいモノないんか?何かあるやろ。今日夜寝る時にな、枕元に靴下置いてその中に欲しいモノを書いた紙を入れとけ。そうすると朝起きたらその靴下の中にちゃんとお前の欲しいモノが入ってるさかい」
ウチの組長は何故かロマンチストなところがあり、時々ついていけない時がある。
「組長、勘弁してくださいよ。俺歳いくつや思うてますの。大体極道にクリスマスもへったくれもないでしょう」
「アホ、極道だって平等にサンタクロースは来てくれはんねん。絶対にお前の欲しい物プレゼントしてくれるから、ちゃんとせぇよ」
組長は一度言い出すときかないので、後は黙って頷いた。
夜寝る時になり、一応組長の言った通り、今一番欲しい物を紙に書いてそれを靴下の中に入れた。
何やってんだ・・・と思ったけど、サンタクロース云々と口にする組長が少し愛らしく思える。
翌朝目が覚めて、靴下の中を見てみると何とプレゼントが入っていた。
小さめの箱はきちんとラッピングされており、リボンまでついている。
包装を解いて箱の中を見た時驚いた。
試しに書いてはみたものの、まさか本当にコレが貰えるなんて思ってもみなかったからだ。
それは血がドス黒く固まって、剥き出しの骨が何とも痛々しい
小指だった。
すぐに仕度をして事務所に向かう。
重い扉を開けると、組長は鼻歌を唄いながら日本刀を磨いていた。
白い布は所々赤く染まっている。
「何だヤス、早いな。サンタクロースにでも起こされたか」
「組長、アレどうしたんですか!」
「何のことや」
「とぼけないでください!誰落とし前つけたんですか!」
「・・・・・そんな事お前が気にすることちゃう。サンタクロースの贈り物やろ」
その時ふと、組長の異変に気付く。
「組長・・・その左手・・・どうしたんですか」
「これな、日本刀触ってたらちょっと切ってもうた」
「・・・・・組長・・・そんな・・・嘘です・・よね・・・」
組長の左手小指には、
血で滲んだ包帯が巻いてあった。