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経営システム雑考

企業に在籍する経営学博士の雑考

それでもボクはやっていない

2008-04-20 10:17:41 | 不確実性
  痴漢冤罪を題材にしたこの映画は、明白に無実である市民がひとたび現行犯逮捕されると、その先にいかなる運命が待っているかを、さまざまな実例を綿密にリサーチしたうえで描いている。刑事による密室での荒っぽい取り調べでも、謎の裁判長交代で形勢が様変わりする法廷でも「ボクはやってない」と一貫して主張するフリーターの主人公。無実なんだからきっといつか救われるという彼の幻想は、日本の奇妙な刑事裁判によって無惨 . . . 本文を読む
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不確実性の戦略

2004-06-20 12:22:08 | 不確実性
不確実性の戦略が採用されるべき環境とは変化の急激な時である。この場合の変化とは、たとえば産業革命のように社会構造までを変化させる巨大なパラダイムシフトのレベルから、特定の業界における黎明期での多数乱戦、あるいは衰退期にみられる撤退やM&Aなどのサバイバル戦争といったレベルにいたる急激な経営環境の変化一般を指す。 このような環境にあっては、将来の予測は確率の低いものとなり、経営の重心を確実性のモデ . . . 本文を読む
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確実性の戦略

2004-06-13 20:52:19 | 不確実性
マーケットが急激に立ち上がったあとの比較的安定した成長期および成熟期のフェーズで有効となる戦略が、本論での確実性の戦略である。ここでは、マーケットは順調に規模を拡大するが、技術的あるいは業界を支配する法則を無効とするような脅威は存在せず、比較的安定した成長を前提とすることが可能であるため、将来に対する予測の確率も高い。このような環境下における有効な事業戦略には以下の3つが考えられる。すなわち、(1 . . . 本文を読む
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不確実性(3) 言語と情報

2004-06-05 09:14:44 | 不確実性
産業革命を引き起こした機械文化を支える科学は、デカルトやニュートンによって盤石の態勢を整えたに見えたが、当初から科学的思考に対する反発は激しく、特に、「物理学の危機」(1895)ではX線放射線の発見で不変不可分な原子構造への想定が崩れはじめ、プランクの量子論で決定的となった。また、「数学の危機」では非ユークリッド幾何学の樹立によって、従来のユークリッド幾何学は経験的な事実の整合化した推論であるとい . . . 本文を読む
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不確実性(2) 産業革命

2004-05-30 12:56:48 | 不確実性
 18世紀のイギリスにおける生産形態は、問屋制経営であり、小規模で独立した手工業者を、商人資本が結び付けて市場へ供給するというシステムであった。これは、手工業者から見ると安く買い叩かれるという欠点がある反面、問屋側から見ても手工業者が空間的に離散しており、労働者の監督や労務管理の不徹底あるいは運搬等の技術的問題から、経営の規模の拡大や利潤の拡大には大きな制約となっていた。  これらの不満は、次の . . . 本文を読む
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不確実性(1) 科学パラダイム

2004-05-22 21:08:34 | 不確実性
 「自然と自然の法則は夜陰に隠れていた。神は告げた、ニュートンを放て! そしてすべてが光の中にあった」  ~1727年に没したアイザック=ニュートンに捧げる墓碑銘案~  18世紀に古典科学を確立したニュートンは、自然の中に自然が従う法則性を明確な数学的記述で表現することに、人類史上はじめて成功した。このことは、国民的英雄として熱狂的に迎えられ、「新しいモーゼ」とまでに賞賛された。    それまで . . . 本文を読む
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