分水神輿會

分水(この)町を愛する神輿馬鹿のつれづれ・・・

文七元結

2023年12月20日 01時37分15秒 | Weblog

みなさん、こんばんは。 かしやです。

 

コメントありがとうございます。精一杯務めさせていただきます。

 

 

さて、本題。昨日の予告より今日のお題は文七元結。

演者は、

 

 

私の心の師匠。 立川談春。

 

文七元結のあらすじは、

”左官では江戸一の腕前と言われている長兵衛親方。博打にハマって借金をこしらえます。その額、50両。

毎日カカアとの諍いを見ていられない娘が吉原に身を売り50両を長兵衛に渡します。その際、店の女将

と2年で金を返すと約束する長兵衛ですが、帰り道に吾妻橋から身投げしようとしている文七を発見。

訳を聞くと、店の売掛金50両をスラれたと言う。大失態をしてしまい、死んでお詫びをしようとしていた。

長兵衛は思いとどまらせようと説得しますが、果たして・・・。”

と言う噺。

 

聴きどころは、吉原の女将が長兵衛の借金が50両と知って、

 

”へぇー。偉いね。冗談じゃないよ。親分という人がいるだろ。なぜ親分って呼ばれるかわかるかい?

人を見る目がはずさないんだ。こいつは100両貸しても取れるな、と値踏みをするんだ。

100両まで払える男に、50両しか貸さないことを悔やむんだ。負けたというんだ。それが渡世人だよ。

生き馬の目を抜く親分が、お前さんに50両返せる男と値をつけたんだ。10両盗めば首が飛ぶ世の中に、

50両つけたのは職人としての腕でしょ?私はよくお客さんに『お宅の壁は誰がやったんですか?』と訊かれるよ。

落雁肌って言うんだって?江戸に数えるほどしかいないと聞いたよ。取れると思ったんだよ。ここまで育ててくれた、

師匠や兄貴分に申し訳ないと思わないのかい!今なら戻れる。やめられるね?”

 

と言うくだりと、文七の説得で、

 

”50両、作ってみろ。駆けずり回って、1両でも作って、頼んでみろ。親に頼め”

”親は死にました。親がいるからって、50両なくなったから助けてくれと、甘ったれたことが言えますか?

親はなんでもしてくれるから、できない。親は自分の命を質に入れても、50両を作るでしょう。だから、できないんです。

親は子どものために、生涯、不憫な思いをして、尻ぬぐいをしなきゃいけないんですか?親がいるから、そんなことが言えるんだ!”

”それでも親は子どもに生きていてほしいと思うんだ。子どもの方が先に死ぬ、こんな不幸はないぞ”

 

と言うくだり。

 

最後は大団円でおわるのですが、中々に考えさせられる高座でした。

 

 

さて、明日はどうしよう。

 

では、おやすみなさい。

 

コメント
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