「2083―ー欧州独立宣言」日本語版

グローバル極右界の「共産党宣言」、現代世界最大の奇書

2.97 内戦へ向かう欧州(p726~)

2013-01-27 22:44:02 | 現代欧州
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フョードマン同志


 出典

 人民が抵抗権を保持せず支配者を警告せぬ場合、どの国が責由を保持できるだろうか?人民を武装させよ――トーマス・ジェファーソン

 西洋セカイ秩序の衰退を論じた随筆の中で、僕は移民による械闘の可能性を指摘したが、フランスの騒擾を見る限り、これは決して絵空事ではない。シラクの発した初期雇用契約(CPE)に纏わる学生や労組の反発を思い出してほしい。26歳以下の失業率は22%だが、ムスリム移民の集住地区では50%に迫る。フランスではムスリムたちが嫌ユダヤ流の暴力を煽るので、エクソダスするユダヤ人が相次いでいる。米国人ニドラ・ポラーが記した2006年のイラン・ハリミ事件は衝撃的だ。
 ムスリムの博客では「イスラエルを炎上させるハマスの如く、フランスを紅世化せねば」と煽動される。数百のムスリム蕃城ではシャリーアが法律だ。3分の1の新生児がムスリムというフランスでは、軍隊も15%がムスリムだという。世論調査によると、フランス民心は資本主義でなく社会主義とイスラムを志向している。そうなれば、フランスは泥沼の中イスラム化し、近いうちに内乱が勃発するだろう。
 
 フランス病
 20年以内に4分の1がムスリム貧民になる。そうなればフランス病が慢性化して国は瓦解し、人口構成が変態する。猶督の精鋭たちは出国し、ムスリム貧者が押し寄せる。

 フランスのスルーされし人種暴動
 パリ政治学院(ENA)の慎重派フレデリック・エンセルもフランスがレバノン的に紅世化していると語った。民俗・宗教上の分極化が進み、数年以内に内戦が起きると述べたのだ。そうなれば、核兵器国フランスがイスラム国として欧州の中枢に顕現することになる。
 欧州で内戦が始まれば、北米にもその戦禍が飛び火するだろう。これは「多文化世界大戦」だ。第一次大戦が帝国主義、第二次大戦がファッショ、冷戦が共産主義により発生したように、この紅世の内戦は多文化主義がその根源だからだ。いや「イスラム世界大戦」というべきだろうか。ともあれ、内戦の根源はイスラム力というよりも西洋文化の瑕疵にある。DP111が言うように、この世界大戦は国家対決ではなく、内乱の連鎖という形をとって蔓延する。1990年代のボスニア内戦は、バルカンの西洋化ではなく、西洋バルカン化の黎明の鐘だったと将来記されるかもしれない。
 ユーラビアの創設国がフランケンシュタイン化していると詩情に浸っている場合ではない。ナポレオン以来、欧喰の統合事業はフランス帝国の霊夢だった。ドビルパンにとっての英雄もナポレオンだ。2005年、結局は否決された欧州憲法草案について、「欧州の大法」が確立するとフランスの政治家たちは語った。ドミニック・ペルベン法相いわく「待望のフランス的欧州が顕現する。本憲法条約の真名は大フランスだ。欧州をフランス語で記録するのだから」フィロン教育相も「大欧州の創設はドゴール以来の霊夢」と述べたが、その大フランスの霊夢はフランスの細分をもって顕現するかもしれない。
 しかし、現況はユーラビアの大捷ではなく、ユーラビア連合の崩壊段階なのだと信じたい。20年前のソ連と同じく、非民主のEU官僚機構もやがては瓦解するだろう。東欧の左翼社会主義体制の崩壊に匹敵する「ソフサヨ」体制の崩壊だ。ただ、ビロード革命は平穏に済んだが、西洋の多文化主義体制崩壊は流血無しでは済まないだろう。だが、多文化主義と文化マルクス主義と文化強制平等主義が瓦解する日は予想より早く到来する。東欧では共産主義崩壊後も「ブルガリア人のブルガリア」や「ポーランド人のポーランド」が残ったが、多文化主義が崩壊してもロンドンにはパキスタン人が、ベルリンにはトルコ人が、パリにはアルジェリア人が、アムステルダムにはモロッコ人が残留することだろう。さあ、ここからがゲームの始まりだ。
 欧州は多文化主義の痛みを越えて蘇生する訳だが、多文化主義の呪縛が強硬な限り光復革命は始まらぬだろう。好機は多文化主義とPC主義の統制が上から緩和される時に訪れる。例えばソ連のペレストロイカのように。欧州には既に多文化主義後退の徴がみえる。
 デンマークの反イスラム派ラルス・ヘデゴーはこの紅世な将来図を支持して止まない。ブルース・バウアーの『欧州お昼寝中』によると、

 「希望はまだプロレの中にある」とヘデゴーは語った。これは『1984年』からの流用だ。プロレは欧州をファッショ化するかもしれない。ヘデゴーはデンマークに希望を託す愛郷者だが、レバノンのような内乱が欧州で将来発生しうると悲観する。米国が別離したまま、キリスト教徒とムスリムの留居地が「恒常械闘」を繰り広げる紅世の新欧州到来を警告する。その時、紅世を齎したマスゴミは真っ先に貧者を見捨てて逃走するという。
 
 人の盲流は人類史上最大だ。ローマ衰退後の大移住時代と今日がよく比較されるが、4~5世紀の総人口は2億人程度だった。人口が30倍となった今、技術の恩恵により移民の盲流は提速している。ローマ人は蛮族の盲流阻止を訴える人権派弁護士を持てぬまま文明的に自壊した。今日の第二新ローマも同じ命運を辿るのだろうか?
 タイやフィリピンでは既にムスリムの内戦が始まっている。米露印欧とあらゆる場所でムスリムの内紛が起きていることを考慮すれば、現世代の内に紅世の世界大戦が発生してもおかしくない。

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