煌明公司nettaskforce

こちらは「ガンダムSEED」のディアミリファンサイトです。個人の趣味での二次製作作品をご理解の上閲覧くださいませ。

ディアミリ二次創作/夏至祭2

2014年06月27日 | 小話
夏至祭 2

 目が覚めたらベッドにいた。
 あれ? 昨夜はディアッカの帰りを待ってリビングのソファで転寝して…。
そう、シャトルが遅れてディアッカは22時過ぎてもまだ帰ってこなかった。どうしても起きて待ってると言ったものの、眠り込んでしまったみたい。ソファからベッドまで誰が運んだのかな? ディアッカ?
 パジャマのままリビングへ向かうと、コーヒーの香りがした。
ディアッカがいる!

 ドアを開けると、コーヒー片手にモバイルを見ていたディアッカがすぐこちらに気づいてニンマリ笑う。
「起きたか? おはよう、久しぶり。」
「おはよう、ディアッカ。お帰りなさい。いつ帰ったの?」
「ほぼ真夜中だな、お前起きて待っててくれたんだってな、悪ぃ。」
 宇宙に行くのも地球に帰ってくるのも大変だってことは子供の僕にもわかる。それでも休暇はオーブの家に帰って来てくれるディアッカはえらいと思う。軌道エレベーターができるともっと簡単に宇宙から帰ってこれるらしい。早く完成するといいな。
「ミリィがっかりしてたよ、ご馳走つくったのに一緒に食べれなくてさ。」
「埋め合わせはするさ。今日は俺が朝飯作ってやるよ、お前は何が食いたい?」
「お豆腐入りのフワフワオムレツ! それから、カフェオレ!」
 子供はコーヒー飲んじゃだめだってミリィが言うから、いつもはミルクか果物と野菜のジュースだけど、ディアッカがいる時は少しコーヒーを飲ませてもらえる。ミルクたっぷり蜂蜜ちょっぴり、もちろんミリィにはナイショ、男同士の秘密だ。少し苦いけどちょっと大人になった気分。

 ディアッカが帰ってきた次の日、ミリィは必ずお寝坊だ。いつも一人で気張ってるから俺がいる時ぐらいのんびりさせてやるのさ、とディアッカは言う。手際よく調理を済ませ、僕がおいしいともりもり食べているのを確認すると、今度はミリィのためのコーヒーを準備し始めた。ミリィもいつもは紅茶だけどディアッカがいる時はコーヒーを飲む。オレンジキュラソ-を入れた『マダム・ボルジア』。
「では、姫を起こしにまいりますか。」
 いつものマグカップではなくちょっとおしゃれなカップ&ソーサーに淹れたコーヒーをトレイに載せてディアッカはミリィの部屋へ向かった。
「後で作文の宿題手伝ってよ!」
「りょーかい。」

 とりあえず、一声かける。そうしないといつまでたっても戻ってこないから。両親が仲良しなのはいいと思うけれど、なんていうか、僕が入り込めない雰囲気を作る時がある。こういう時、弟か妹がいたら寂しくないのに、と思う。幼稚園の頃はサンタクロースに弟か妹くださいって手紙書いたこともあったっけ。
 でも、ディアッカはいつもミリィに会えなくてかわいそうなのだから、帰ってきた時くらいミリィを独り占めさせてあげよう。僕も2年生だし、いろいろ一人でできるもん。
ヨーグルトを食べ終えたら食器洗浄器に食器を入れスイッチを入れた。コーヒー飲んだ証拠を残さないためだ。
 ミリィが起きだす前にパジャマを着替えて歯磨き洗顔を済ませよう。午後は思いっきり遊べるように、作文の準備をはじめよう。




※ お寝坊ミリィはディアミリのデフォルト事項。
  紅茶派のミリィはオレンジスライス入れたシャリマ・ティーがお気に入り、というの  が当サークルの設定です。
※※子供の疎外感を聞かされた親の友人達は「ディアッカだからな、仕方ないよ。」「早くガールフレンドができるといいね。」など、親離れ推奨支援体制。
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ディアミリ二次創作/夏至祭 1

2014年06月23日 | 小話
夏至祭 1

ガッコン、ガギガリガガガ…
 窓際のテーブルで歴史年表を作っていた六年生達が一斉に窓の外を見て、その後一斉に僕を見た。さっきの変な音と六年生達の『お前も大変だなぁ』的微妙な表情から、ミリィが車で迎えに来たこと、そしてお約束のように駐車場の車止めにぶつかるか花壇の土留め石にバンパーをこするかしたらしい、そう考えた。ミリィがお仕事でバスや電車がないところに行く時用の車なので、あちこち傷が入ってる。豪快に運転する割にバックでの駐車は苦手みたい。僕は掛け算のドリルと筆箱をリュックに仕舞い始めた。

「お迎えが来たみたいだね。」
1階の受付から電話が入りキム先生が優しく声をかけてくれた。先生と一緒に階下に下りて行くと、ミリィが待っていた。ミリィは先生と少しお話してから、僕の手をとり車に向かった。いつもは学童の送迎バスに乗って帰るのだけど、今日はミリィが迎えに来た。ディアッカが久しぶりに帰ってくるからミリィもお仕事早めに済ませてご馳走作るって言ってた。これから一緒に大きなスーパーでお買い物だ。僕も荷物もちでお手伝いする。

「ディアッカは何時に着くの?」
「予定では夜の七時頃だけど、市内は渋滞するからね。も少し遅れるかも。」
ミリィはうれしそうに微笑んだ。ディアッカに会えるからだ。
ディアッカは月軌道艦隊のゴンドアナでお仕事しているので、時々しか帰ってこない。『たんしんふにん』って、いうらしい。今日は三ヶ月ぶりに会えるので僕もうれしい、一緒にいっぱい遊びたい。
「明日は一緒に自転車乗ってサイクリングロード走りたいなぁ。」
「その前に学校の宿題は済んだの?」
「うん、掛け算と漢字は終わった、あと作文だけ。」
「今日中に終われそう?」
「ミリィとディアッカが手伝ってくれないと終わらないよ。」
「はい? どういうこと?」
 今日の作文の宿題は『生活』の授業で発表する「僕の名前、私の名前」だ。お父さんやお母さんがどんな願いをこめて名前をつけたか、話を聞いて作文にまとめるのだ。
ミリィはちょっとびっくりした顔で、僕を見て、立ち止まった。
「そっか…。じゃあ、ゆっくりお話できるよう、ご馳走は急いで作らないとね、手伝ってくれる?」
「うん!」
お互い握った手をぎゅっとして、歩き出した。

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お久しぶりです

2014年06月23日 | 日記
 ご無沙汰です。
サイト運営を少し再開します。亀更新で。
とりあえず季節ネタを。
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