宮城野貨物支線

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地理院地図より 仙台港駅のク5000

2020-04-25 14:48:54 | 仙台臨海鉄道研究
空中写真の出典:地理院地図
http://maps.gsi.go.jp/?#18/38.277388/141.015548/&base=std&ls=std%7Cgazo4%7Cgazo3&blend=00&disp=111&lcd=gazo3&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0&d=vl

地理院地図の空中写真を見ていて、仙台港駅の現コンテナホームの北側に、
怪しげな貨車の編成がいるのに気が付いた。
最初は1両ごとの車長からワキ車かと思ったが、どうも色が鮮やかすぎる。
編成の陸前山王方にはスロープのようなものが据え付けられ、
現コンテナホームには乗用車のようなものが並べられている・・・。
(拡大画像は上記リンク先の地理院地図でご覧ください)

これは、車運車ク5000ではないか。
仙台港駅でかつて自動車の取扱があったのは知っていたが、
このような形で取卸を行っていたとは知らなかった。
仙台港駅の自動車取扱については下記のサイトに詳しい。
http://butsuryu.web.fc2.com/jidousha-yusou2.html
上記サイトによると、仙台港駅における自動車取扱開始は1972年とあり、
それに合わせて用地を確保し、積卸線3線を新設したとある。
すると、現コンテナホームの北側線路は、元は自動車輸送のために整備されたものだったということになる。

地理院地図の単写真情報によると、空中写真の撮影年月日は1984年11月10日とある。
一方で、上記サイトによれば、仙台港駅における自動車取扱の廃止は1984年12月とある。
すると、これは仙台港駅における自動車取扱最末期の姿ということになる。

仙台港駅のコンテナホーム北側線路は、現在は2線となっているが、震災以前は4線あった。
空中写真を見る限り、当時の北側線路は3線で、それは上記サイトの記述とも一致する。
ということは、のちに1線が追加で敷設されたということになる。

上の写真は、2004年に北側線路の終端部分からコンテナホームを写したものである。
4線のうち、手前の3線だけ、終端部に踏切様の舗装と枕木の敷設がなされたいた。
この舗装と枕木の敷設が自動車取扱と関連していたかは不明だが、
手前3線が自動車取扱に合わせて敷設されたもので、コンテナホームに面した1線がのちに敷設された
ものではないかという推測ができる。

一方で、空中写真の自動車取卸用スロープと思しきものの位置からすると、
自動車取卸のためのレール間の舗装等が陸前山王方にもあって良さそうである。
これについては、残念ながら空中写真では不鮮明で判別できない。
仮にそのような舗装等があったとして、それの遺構が残っていたかというと、筆者にはその記憶がなく、
当該箇所の写真も見当たらない。

今後も当該箇所の写真の探索しつつ、仙台港駅の歴史に関する調査を継続していきたい。

1990年の時刻表より 仙山線ー奥羽本線新庄方面直通列車

2020-04-12 12:00:00 | 1990年時刻表より
祖父母宅にあった1990年の時刻表より。
仙山線ー奥羽本線新庄方面直通列車

新庄 550-羽前千歳 654-山形 701/ 721-羽前千歳(通)-仙台 822  [山形~仙台間 快速仙山 4号]

 
新庄1342-羽前千歳(通)-山形1444/ 1450-羽前千歳(通)-仙台1554  [山形~仙台間 快速仙山14号]

 
仙台1044-羽前千歳(通)-山形1147/ 1155-羽前千歳(通)-新庄1303 [仙台~山形間 快速仙山 5号]

 
仙台1810-羽前千歳1924-山形1931/ 1951-羽前千歳1958-新庄2113


上記のように一日2往復が設定されている。

面白い点① 奥羽本線内の通過駅
山形~新庄間は普通列車としての運転であるが、小駅を通過している。
これは同区間の客車普通列車も同様である。
ただし、仙台10:44発および新庄13:42発の列車は、同区間の快速「もがみがわ」に
匹敵する停車駅の少なさで、北山形・天童・神町・東根・楯岡・大石田のみの停車である。

面白い点② 運賃計算上の問題
仙台~新庄間を通しで乗ろうとすると、羽前千歳~山形間が重複乗車となる。
仙台1810発の列車以外は、1回以上羽前千歳を通過するため、分岐駅通過の特例により
仙台~新庄間の片道乗車券で利用できる。
一方、仙台1810発の列車は2回羽前千歳に停車するため、仙台~新庄間の片道乗車券を持った客は
羽前千歳でいったん降りるか、羽前千歳~山形間の往復乗車券を別途購入する必要が出てくる。

【参考】快速もがみがわ4号 新庄発山形行き


(出典:弘済出版社「JR時刻表」1990年10月号)