アメリカが31両のエイブラムスを提供するのは、多分に政治的な意味合いだと思うのである。
言うなればレオパルト2を提供させる圧である。
そもそもエイブラムスとレオパルト2を比較すると、メーカー目線だと前者はもうディスコンしてて、後者はまだ現行製品。
エイブラムスは、もうこの世で減ることはあっても増えることがない戦車なのである。アメリカでも故障車両は他の故障車両で部品取りに回された車両からの部品で修理みたいな状態とかいう話を聞くし。
もうメーカー側ではモデルチェンジしちゃって生産はしていない自動車みたいなもんですね。
対するにレオパルト2は、まだ現行モデル車種みたいな。そして購入された車両もだぶついて中古市場に溢れているみたいな状況。
ウクライナから見れば、エイブラムスは今後継続して提供される見込みはほぼ見いだせないないでしょうが、レオパルト2は有望。
宇国大統領が「レオパルト2をくれ」と連呼してたが、「エイブラムスをくれ」とはあまり言ってなかったのは、そういうことだと。
兵士が使えるように教育することも考えると、31両のエイブラムスはオブジェっぽいよねぇ。
レオパルト2なら前線で使って、壊れて直しで、全損でも新たな車両を入れてと、定数揃えて戦える見込みあるけど、エイブラムスでは使い切り想定になっちゃうと思う。
一方で戦況を見ると、ソ連由来の戦車をウクライナも使っていて、これは周辺国からも提供されているし、何より露軍からの鹵獲車両などでこれまでは充当できてたわけだけれど、露軍側からの提供(笑)も昨今段々と減ってきてと。