アインシュタインメモ☆ブログ

 特殊相対性理論が発表され、はや101年。 新世紀の世に捧ぐ、愛と希望のサイエンス・ラプソディ☆

プライドと矩論

2006-03-21 22:34:00 | 論考


「乞食」とは、道に落ちている物を拾う人たちのことを指すのではない。彼らは単に、廃棄物の有効活用をしているに過ぎない(現行法規に於いても、遺失物の取得を原則、合法と認めている)。「本物の乞食」とは、相互理解、信頼のない者(団体)に対し、金品を要求する(または、授与される)人間のことを顕す。

 血縁という関係を以ってのみ、すねを齧る子供(もしくは、その逆)、雇用の維持だけで会社組織にぶら下がる(依存する)サラリーマン、予算取りのためだけに盲目的に地方への無駄な公共投資を継続する行政機関等、その例は枚挙に暇がない。しかし、仮に肉親から現金を一時借用していても、はたまた、定年までひとつの組織に勤め続けたサラリーマンであっても、上記に該当しないケースが(昨今では稀だが)存在する。その差異に起因するのが、「プライドの介在」だ。

 私の好きなロックン・ロールを代表としたミュージシャンたち(興味のある方は「音楽評論」のカテゴリを参照)は、時にその作品の中で、「foolish pride」なる表現を施す。この意味するものとは、多くが、自己顕示欲であったり、虚栄心であったりして、プライドの本質とは異なる、単なる幼児性に過ぎない(もちろん、当のアーティストたちも否定的に使用している)。つまり、プライド概念の成立には、「一定上位での自我の覚醒」が必須事項となる。

 また、プライドを直訳すれば、「自尊心」となる。読んで字の如し、「自身を尊ぶ気持ち」を意図している。自己を客観的、論理的に一己の生命として敬愛するわけであるから、当然、その前に自身をよく知る必要がある。そして、ここで敢えて喚起すれば、英語で「存在する」とは「exist」と綴り、そのラテン語の語義は「外へ出て行く(踏み出す)こと」である。

 仮に、とてもサディスティックな、俗に言う「イジメっ子(ここでは成人男子と仮定)」がいるとする。彼は職場に於いて、上司を除く二十名の同僚(部下を含む)とグループ作業をしている。彼はその性格故に、業務遂行上、ことあるごとに周囲への不義を働くのだが、ここで、彼がその全員に対し攻撃性を示すかというと、えてしてそうではない。中には、部下にあたる社員であっても、その範疇外に活動する者も存在するはずだ。それは何故かというと、「人格に統一性はない」からである。

 人格とは、当該人物(ここでいう彼)の五歳の頃の自分、十歳の時のと或る経験をし(反応をし)た自分、思春期に恋愛をした自分・・etcの統合(体系化)した総体に過ぎない。この側面からも、人間が自身以外の(物理的には表皮を境界とした)外部との接触なしには自我の形成には至らず、そればかりか、その本質を顧みることすら出来ない事実が帰納できると言える。

 そして、かかる論点からの、「外部との明確な識別を獲得した人物のプライド」とは、イコール「知性」でもある。再び例証すれば、女性から金品を受け取る男性がいるとする。彼らの未熟な恋愛関係は、その物質的授与に拘束されている。その時、その男性が自身及び、その女性のことを真義に案じ、現在の唯物的関係を絶った(具象的には別離、もしくは正当な関係へ移行した)としたら、それを世間一般で、「プライドのある男性」と呼ぶのではないだろうか。そして、そうすることが、それぞれにとっての、長期的及び、大局的見地からの幸福を醸造する「ヴェクトル」も意味する。

 論語に「不踰矩(七十にして心の欲する所に従いて、矩を踰えず)」という、有名な言葉がある。「矩」という単語には、型、規格、四角形等の語義があり、規矩、矩尺、矩形を英訳する場合は、standard、rule、common等の単語が主としてあてがわれる。しかし、人に於いての「矩」とは、その人物を取り巻く(厳密には出生後、現在に至るまでの)事象の全てであり、直訳には「formula」が相応しいのではないか、と私は考えている(ご興味頂けた方は、スピード概念と民主主義理念をご覧下さい)。そして、私は「自由」の語義を、「与えられた矩の全肯定下に於ける自己実現」であると解釈している。


※「プライド」に関し必然的に付記すれば、女性の側からのプライドとは、上記と少し様相を違える。よりフィジカルになる、と形容していい。つまり、その自尊心とは、「自身の身体を物質的に大切にすること」だと換言できる。ここで敢えて差別化した理由は、そもそも母性なる「叡智」を生得的に保持できる女性が、わざわざ男性の場合のような「時間軸に即した知性」を獲得する必然性はないことを叙述したかったからであり、また、決してできないことを意図するのでもない。その気になれば、(現状がそうであるように)女性の方が優位であるとも形容できるからだ。ただ、その獲得経緯には多大な「犠牲」が伴うため、相対的に空間理念に所属することができる女性が、わざわざ物質的(稀でなく身体的)犠牲を併発させてまで、それに固執しなくてはならない蓋然性は低いと言えるだろう。


 最後に、「You Gotta Be」「Life(ドラマ主題歌)」「Kissing You(映画Romeo&juliet主題歌)」で有名なDes'ree(デズリー)の、「I Ain't Movin'」を付与しておきたい。「私は逃げない」と歌う、アフリカ系イギリス人である彼女のソウルが、あなたのハートにヴァイブすることを祈って。


I Ain't Movin'-Des'ree

Love is my passion
Love is my friend
Love is universal
Love never ends

Then why am I faced with so much anger, so much pain?
Why should I hide? Why should I be ashamed?
Time is much too short to be living somebody elses life
I walk with dignity, I step with pride

'Cos I ain't movin' from my face,
from my race, from my history
I ain't movin' from my love,
my peaceful love, it means too much to me
Loving self can be so hard
Honesty can be demanding
Learn to love yourself,
it's a great, great feeling

When you're down baby, I will set you free
I will be your remedy, I will be your tree
A wise man is clever, seldom ever speaks a word
A foolish man keeps talking, never is he heard

Time's too lonely, too lonely without words
Future voices need to be heard
Eyebrows are always older than the beards
Momma said be brave, you've nothing to fear

I ain't movin', I've been here long before
I ain't movin', 'cos I want more
I ain't movin', got my feet on the ground
As far as I'm concerned, love should win the rounds

サヴァイヴァー/デスティニーズ・チャイルド

2006-03-21 22:33:38 | 音楽評論


Survivor-Destiny's Child

(Verse 1)
Now that you are out of my life,
I'm so much better,
You thought that I'd be weak without ya,
But I'm stronger,
You thought that I'd be broke without ya,
But I'm richer,
You thought that I'd be sad without ya,
I laugh harder,
You thought I wouldn't grow without ya,
Now I'm wiser,
You thought that I'd be helpless without ya,
But I'm smarter,
You thought that I'd be stressed without ya,
But I'm chillin'
You thought I wouldn't sell without ya,
Sold 98 million.

[Chorus]
I'm a survivor (what),
I'm not gonna give up (what),
I'm not gon' stop (what),
I'm gonna work harder (what),
I'm a survivor (what),
I'm gonna make it (what),
I will survive (what),
Keep on survivin' (what),
I'm a survivor (what),
I'm not gonna give up (what),
I'm not gon' stop (what),
I'm gonna work harder (what),
I'm a survivor (what),
I'm gonna make it (what),
I will Survive (what),
Keep on survivin' (what).

(Verse 2)
Thought I couldn't breath without ya,
I'm inhalin'
You thought I couldn't see without ya,
perfect vision
You thought I couldn't last without ya,
but I'm lastin'
You thought that I would die without ya,
but I'm livin'
Thought that I would fail without ya,
but I'm on top
Thought that it would be over by now,
but it won't stop....
Thought that I would self destruct,
but I'm still here Even in my years to come,
I'm still gonna be here

[Chorus]

(Kelly)
I'm wishin' you the best,
Pray that you are blessed,
Much success, no stress, and lots of happiness,
(I'm better than that)
I'm not gonna blast you on the radio,
(I'm better than that)
I'm not gonna lie on you or your family, yo,
(I'm better than that)
I'm not gonna hate you in the magazine,
(I'm better than that)
I'm not gonna compromise my Christianity,
(I'm better than that)
You know I'm not gonna diss you on the Internet
Cause my mamma taught me better than that.

[Chorus]

After all of the darkness and sadness,
Still comes happiness,
If I surround myself with positive things,
I'll gain prosperity.

[Chorus]


 私が初めてデスティニーズ・チャイルドを知ったのは、ちょうど「Independent Women」が、映画「チャーリーズ・エンジェル」の主題歌として流れていた頃だった。その曲の一部に、KRS-ONEの「Step Into A World」のフレーズが挿入されていたことから、当時は、またパクリ物か、と感じた程度だった。だが以降、度々耳にするそのメロディを聞けば聞くほど、私の中にある種の「嫌悪感」が芽生え、肥大化していった。

 人は自身にないものに憧憬を抱き、似たものに共鳴する。そして「嫌悪」とは一種の否定観念であり、即ち、「嫌だ」と感じるものは、自身の本質に迫る某かの表象である場合が多い(そのアンテナが、無意識裡に察知しているのだ)。

 私は、彼女たちの曲の中の、有名な数種を聴いてみた。上記以外には、「Say My Name 」「Lose My Breath 」「 No, No, No, Part I、Ⅱ」「Girl」程度だ。

 そして、ある明白な結論に至った。その概要を語るのは、私の中に執拗に残存する韜晦癖が邪魔をするため不可能だが、断片だけ記せば、ある曲を想い出した。その曲とは、Bonnie Tylerの「HOLDING OUT FOR A HERO」だった。

 彼女たちの曲はアップテンポのものが多い。デスティニーズ・チャイルドというユニット自体は、昨年の6月を以って解散したらしいが、その表現した作品は、ブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラに並ぶ、現代の洗練された女性像であり、且つ、その叫びなのかも知れない。

ユー・キャン・リーヴ・ユア・ハット・オン/ランディ・ニューマン

2006-03-21 22:33:22 | 音楽評論


You Can Leave Your Hat On-Randy Newman

Baby, take off your coat...(real slow)
Baby, take off your shoes...(here, I'll take your shoes)
Baby, take off your dress
Yes, yes, yes
You can leave your hat on
You can leave your hat on
You can leave your hat on

Go on over there and turn on the light...no, all the lights
Now come back here and stand on this chair...that's right
Raise your arms up in to the air...shake 'em
You give me a reason to live
You give me a reason to live
You give me a reason to live

Suspicious minds are talking
Trying to tear us apart
They say that my love is wrong
They don't know what love is
They don't know what love is
They don't know what love is
They don't know what love is
I know what love is


 二百人の男女がカップリングすれば、百通りの愛し方が成立する。そんな愛を歌にしたのが、この「You can leave your hat on」だ。

 この歌は85年のミッキーローク主演作品「ナイン・ハーフ」の、挿入歌として使用されている。映画のストーリーは、若き実業家(だったと思う)とキャリア・ウーマン(キム・ベイシンガー)の9週間半に及ぶ(一部)サディスティックな愛(情事)を描いたドラマで、この歌をBGMにしたストリップ・シーンも設定されている。

 私は、これ以外にランディ・ニューマンを知らない(でも凄い人らしい。詳細はこちら)。ただ、私も彼に等しく、いくつかの愛の形を知っている。何故なら、過去に数人の素敵な「キム・ベイシンガー」と共有した時間を保持しているからだ。