「六ヶ所村再処理工場の危険を問う」というシンポが明大リバティタワーで開かれた。
全国からお医者さんが集まって来ていた。もちろん、私のような一般の人の参加も多かった。
京大原子炉実験所の小出裕章さんの「再処理は核軍事の中心技術」というタイトル、
これは今の六ヶ所がどこへ進みつつあるかを端的に表している。
日本では 「Nuclear Weapon」といえば「核兵器」
「Nuclear Power Plant」といえば「原子力発電所」と訳すようになっている。
同じNucleaなのに一方では「核兵器」と訳し、核物質を使った兵器という意味になり、
他方、発電所のときは「核発電所」と言わせずに、
「原子力発電所」と言い換えさせた当時の日本政府。
原子力とつくと何か明るい未来、科学の最先端でいいことのように聞こえる。
核物質を使った発電所なのに・・・
国民の意識をしっかり操作している。
六ヶ所再処理工場のアクティブ試験というのが2006年3月から行なわれていて、
今年、第4段階でガラス固化体製造試験に失敗した。
六ヶ所再処理工場では原発から出る使用済み核燃料を切り刻んで溶かして
プルトニウムを取り出すという再処理が行なわれている。
この再処理を施した後の核のごみを
ガラスと共に1100℃に熱して溶かして高さ100cmのステンレスのキャニスターに入れるという過程の試験。
これに失敗したというもの。
写真の左に見える銀色に光るもの、これがキャニスターの実物大模型。
講演しているのは高木仁三郎さんが設立した原子力資料情報室の澤井正子さん。
澤井さんによると1100℃に熱した核のごみとガラスをじょうごの様なものから
キャニスターに移すのは超高温(1100℃)でもあり、核物質の一部は解けないで穴につまり、
今の技術では相当難しいとのこと。
日々、原発から使用済み核燃料が出てきて、もし六ヶ所で再処理されたとして
その核のごみはキャニスターに入れられて地中深く300年は仮にそこに埋め、
(埋めてもいいという自治体を政府は募集している! 高額の交付金と共に!)
その後核のごみが安全になる3万年先までふたをして埋めておく・・・・
途方もない計画・・・・・
この写真は原発の炉心を下から見たもの。放射線量計測器がピピピピーッとなる場所。
このような場所は放射線が強くて大変危険。
そういう所で働く人のほとんどが下請けの労働者。雇用主は危険性を知らせたがらないことが多い。
先日も六ヶ所で放射線測定をしていた18歳の青年がプルトニウム被爆してしまったそうだ。
将来のある青年が・・・ガンと戦わなくてはならない
基礎知識がまったくなかったということだ。
このような事故にあうのは下請け労働者が圧倒的に多い。
事故の95%が下請け労働者。
放射線を浴びてガンにかかっても因果関係が不透明とされて労災も適用されず、裁判でも負けている。
本当に原発はなくてはならない物なの? リスクの代償が大きすぎない?
水力、火力発電の50%が休んでいる現状なのに・・・
再処理されたプルトニウムは核兵器に使える。
日本が大量のプルトニウムを持っていることをアジア近隣各国は大変警戒している。
核拡散につながらないかと危惧する。
六ヶ所再処理工場稼動に判をつくのは三村申吾青森県知事。
この人が判をつかなければ再処理工場は動かない。
動かないように、署名が回ってきたら署名してほしい。
坂本龍一さんも 「ロッカショ」と真剣に取り組んでいる。
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