エンジョイクラス

サッカーのことを中心に、基本的になんでもあり。

全豪準決勝 男子 2試合目

2006-01-27 23:34:22 | Weblog
 予想通り。ロジャー・フェデラーなんなく勝利。

 相手のキーファーもなかなか頑張った。2セット目を取った時に、この勢いで行けるか?と思った。しかし、さすがの王者は3セット、1ゲームをさらっとブレイク。2ゲームをサービスキープ。さすがアイスマン、クールにあいての勢いを絶つ。

 キーファーはこのあと戻ってこなかった。キーファーもストロークが強い選手だから可能性はあったはず。

 さて、決勝は、第1シードVSノーシードとなった。バグダディスの何度も這い上がってくる精神力が、最強王者アイスマンを食べれるか!?食べたらあついぞぉ!

 注目!

全豪オープンテニス準決勝

2006-01-27 15:44:05 | Weblog
 全豪オープンが終盤に差し掛かり、昨日は男子準決勝1試合目と、女子準決勝が2試合行われた。WOWOWで17:20から放送されていたが、男子準決勝が終わったのは21:30頃だった。

 放送されたのはこの2試合
 男子準決勝 ナルバンディアン VS バグダディス
 女子準決勝 シャラポワ VS エナン

 僕は男子ならアンディ・ロディック、女子ならジュスティーヌ・エナン・アルデンヌのファンである。
 ロディックはなんつっても世界最高のサーブだが、それと同じくらいパワフルなフォアハンドが魅力。3年前くらいの全米オープンで足がつっても死ぬ気で戦って、勝利している姿に感動した。
 エナンはなんつってもシングル(片手)のバックハンド。それとフットワーク。どんな球でも粘り強く喰らいつき、どんな押し込まれていてもポイントをとれる。パワーテニス全盛の女子テニス界にあって、フットワークとストロークが武器だ。

さて、昨日の1試合目はロディックを破った、憎くたらしいバグダディスが出場。キプロスという国の人で20歳。世界ランク54位。ジュニアでは数々のタイトルを取っているらしい。しかし、僕は今年の全豪でこの人のことを知った。まぁ、ほとんどの人がそうだと思うが。
 対するは、アルゼンチンのナルバンディアン。世界ランク4位。実績から言ってどう考えてもナルバンディアン(以降:ナル)が上である。
 しかし、バグダディス(以降:バグ)はロディックを破って、その次もシード選手を破ってきているから、ナルのことも食べちゃうかもしれないと思いながら見ていた。
 1セット目はナルのペースで進み、ナルが取る。2セット目もナルのペース。2ブレイクアップでゲームカウント(ナ)5-1(バ)。しかしここから、バグのエンジンがかかり始める。なんと5-1から、4ゲーム連取し、5-5に追いつく。しかし、ここで膨大な量の花火がコートのすぐそばで打ちあがる。物凄い爆音、それにより集中が切れてしまったのはバグだった。せっかくの追い上げに水をさされたから無理も無い。その後すぐにナルが2ゲーム連取し、2セット目もナルが取る。
 3セット目はバグのエンジンもかかり始めているので、平行線だったが、ややナルが有利。しかし、第3ゲームだったか、バグのサービスゲームで30-0となったことで、ナルが余裕を見せ始める。僕には余裕と言うより「なめている」という印象だった。下を出しながら無意味なロブショットを放ち、失敗して笑っていた。テニスと言うのはほんの少しのことで流れが変わる。僕は、このロブを見て、「あっ!」と思った。「こういうことすると、流れ変わっちゃうよ。気を抜きすぎだ。」とTVに向かって言っていた。この試合最大のターニングポイントはここだったと思う。この“なめたロブショット”だったと。ロブを打たず、ストロークでポイントを取っていればそのまま3-0でナルが勝っていたと予想する。案の定これまで、“ハナビ”のせいか苛立っていたバグがこのロブショットの以降、息を吹き返す。そして勢いのまま、3セットはバグが取る。この時点で4セットもバグが取るだろうと思っていた。そして、3セットと同じような内容でバグは4セットも取る。これでセットカウント2-2。3、4セットのナルはもう死んだ魚のような感じだった。ショットに勢いはない、力が入ってない。そんなショットは曲者バグには通じない。ちょっとでも力の入っていないショットは強打でかえされる。なんつったってバグは「僕はリターンが得意」と言っているくらいだ。そして5セットが始まる。
 このままの勢いを考えればバグが勝つとしか思えないが、5セットに入る前にちょっとしたブレイクがはいり、ロッカーに戻れる。ナルはユニホームを着替えて、(色も変えた)リフレッシュしてきた。このブレイクがあるからかはわからないが、5セット目をむかえた場合、それまでの4セットのできはあてにならない。5セットはガチンコだ。そしてナルは息を吹き返す。力強いショットが戻ってきた。その勢いで2ゲーム連取。でも、そうはバグ様も黙ってない、2セット連取し返す。そしたらナル様だって黙ってないさの2ゲーム連取。そっちがそうくるなら俺だってとバグ様またも2ゲーム連取し返す。
 これで、ゲームカウント4-4。これまで、流れは3転した。ここからは、かなりシビレル。次の流れを手にした方が超有利。そして、ナルのサービスゲーム。これをキープするのはでかい。特に男子テニスではサービスキープは当たり前、ブレイクしてなんぼだから、ナルが有利は有利。でも、この5ゲームのプレッシャーや疲労や選手同士な愛称やらを考えるととてもサービスキープが容易とは言えなかった。なんせ、ここまでで両者2つずつブレイクしているのだから。そして、この第9ゲームは・・・バグがラブゲームでブレイクした。流れは四転しなかった。第10ゲームはバグのサービス。この勢いで行く雰囲気があった、ここで流れをナルが引き戻せればまだわからないが、バグの全身から“気”みないなのが見えるくらいバグはノリノリ、応援団もイケイケだった。第10ゲーム:15-15。バグは勝利を確信している。・・・とっ、ここでスコールのような大雨が降る。なんというタイミングだろう。これこそ水をさされるだ。バグは花火と雨にイケイケムードを2度も邪魔されることになった。
 ドームを閉めて、濡れたコートを人海戦術で拭いている。約30分の中断後、再開。これでまたわからなくなってしまった。ナルの勢いも戻ってきている。まるで、最後の一撃を放ち決着をつける侍のように二人は競っている。そして、競り合った結果・・・勝ったのはバグダディス。ノーシードからの決勝進出。
テニス観戦10年くらいにして、トップクラスの試合だった。ロディックを破ったバグダディスに肩入れしていたが、ナルバンディアンも素晴らしかった。タイミングが良すぎる花火や豪雨も含めて最高だった。さて、バグダディスにはこのまま最強アイスマン:ロジャー・フェデラーの食べてもらいたい。

 さて、女子の試合はファンであるエナンがシャラポアに競り勝った。シャラポワは強くなっているが、メンタル面やストロークの正確性、フットワークでエナンに劣っていた。パワーテニスは女子テニスの優雅さを感じないので好きではない。エナンのことを書くのは優勝してからの楽しみとしてとっておこう。ちなみに相手は第2シードのモレスモとなった。

風評被害

2006-01-25 23:28:41 | Weblog
 今回はサッカーとは関係ないのですが、今年は、稀にみる大雪だ。僕は、新潟県妙高市(旧:妙高高原町)で生まれ育った人間。妙高市在住の方の情報や、僕が妙高やら、湯沢やらに行って見てきた感じだと、確かに見たこと無いくらい積もっている。

 僕も見たことが無いほど、僕から見たおじいちゃん世代の人たちもここ20年くらい記憶にないと言うほど、今年は雪が降っている。そのため、雪によるさまざまな被害は多くなっているのは確か。ざっと考えるだけで、雪下ろしや除雪の時の事故や、凍結による自動車交通事故、家屋の倒壊なんかを思い浮かべる。

 このネタにマスコミは飛びついた。特に津南町の通行止めには熱が入っていた。雪国の死亡事故が細かく報道されているのを見て僕は、「報道が過熱している」と感じた。
 屋根の雪下ろしは、冬になったら絶対に行う作業だ。ほうっとけば3mくらいは積もる。転落による死亡というのは例年でもあることだ。小学生になれば、屋根の雪下ろしを手伝わされる。その時に大人から散々、注意を受ける。屋根から落ちる雪の下敷きになること、ツララが体に刺さることから、屋根の下には“近づくな”と雪国の子なら皆教えられる。大きい屋根だったら、近づけないようにネットが張ってある。それでも、子供の頃はツララを取りに行ったものだ。
 屋根の雪下ろしによる転落や、雪の下敷きになる事故は、残念なことだが毎年あることだ。しかしそのニュースはローカルニュースになるかならないか。たまに注意を促すという意味で地域版のニュースで流れることもある。今年は、事故が起こるたびに全国ニュースとなり、名前や状況まで事細かに報道する。さらには特派員を一軒家に派遣して、生中継までしている。

 雪が積もったネガティブな町の状況や、現地の方へネガティブなインタビュー、日本で起きたものではない雪崩の映像、日本の道沿いで起きた人が死ぬとは思えない雪崩の映像・・・。悲惨な表現になっている雪国の映像を今年は嫌になるくらい見た。

 そもそも大雪というのは、雪国にとって嬉しいこともある。大雪の場合、スキー場の開場日を早く、閉場日を遅くできる。営業期間がながくなれば、スキー客はそれだけ増えることになる。また、スキー客が宿泊したり、飲みに出かけたり、お土産を買ったりとお金を使ってくれることが、雪国の収入である。そのお金で地元のスーパーに買い物に行ったり、外食したり、消費財を買う。誰でもわかる消費スパイラル。
 暖冬となり、雪が無い状態だった場合は商売が上がってしまう。スキー場に雪が無ければただでさえ寒い冬に、わざわざ寒い雪国に行くなんて考えないはずだ。お天道様に雪を降らせてと祈るしかない。雪が降らなければ、本当にどうしようもない。何をしたって雪国の収入が落ちてしまう。上記の消費スパイラルを考えれば、スキー客がお金を使ってくれなければ、その町の景気は落ち込む。

 「雪が降らないと、どうしようもない。」

 今年の大雪&厳冬というニュースに僕は心が躍った。自分が生まれ育った町の人、今でもお世話になっている人の「商売が繁盛する、生活が豊かになる」と。今年はお天道様が雪を降らせてくれている。いつもより儲かり、良い春を迎えられると思っていた。

 雪が降らない時は、人間の力ではどうにもならないのに、大雪になった今年は一部の人間によって、商売の邪魔をされた。
 マスコミの加熱でネガティブな報道によって、みんな雪国に行かなくなってしまったのだ。あんな危険をあおったら、「やめとこうかな」と思ってしまっても無理はない。大雪騒動を作ったマスコミ関係者の中に、雪国のことをわかってあげられる人はいなかったのだろう。
 スキー場に赴こうとしている人達に、危険を示すのは大切なことである。雪が多いから気をつけなさいというメッセージは必要だ。それにより、スキー旅行を中止するのも懸命な選択だ。実際今年は、僕がスキーに行った話をすると、「よく言ったねぇ」とか、「よく生きて帰ってきたねぇ」などと言われる。
 残念なのは、今年はあまりにも“危険”“命を落とす”という印象が残るような報道が多かった。正確な時間などは知らないが、今年の雪国は危険と感じる報道はとてつもなく多い印象だ。間違いなく、「今年は雪国に行くのは危険」という“印象”を持った人はいる。僕のまわりにもたくさんいる。印象を持ったんだから、報道時間なんて関係ない。

 僕は東京在住でも、1シーズンに10日はスキー場に行っている。今年も既に5日行った。「今年1番の大雪」と報道している日にも行った。しかも話題となっている津南町の近くの湯沢町だ。確かに信じられないくらい積もって、車の運転は慎重だった。
 しかし、何事もなく、いつもより運転に慎重になる程度で、行って→満喫して→帰ってきた。危険はさほど増していないのだ。なぜ、危険は増さないのか?それは、雪国の人がスキーをしに来る人のために、全員で安全対策しているからだ。みんなで雪かきして車が滑らないようにしてくれている。主要道路にはパイプを通し、万遍なくお湯(温泉)を流し雪が積もらないようにしている。雪かきは徹底されていて、雪国には相応しくない小さな車でもノートラブルだった。店だってどこも休んでない。みんな元気に明るく働いていた。今年は雪が凄いねと声をかけたら、「そうだねぇ。でも、いつもどおりだよ」と笑顔だった。
 道路公団の人なんかは感動的だ。高速道路ではチェーン規制がかかった場合、ノーマルタイヤの人は高速道路を通してもらえない。強制的にチェーンを付けさせられる。1つの例外もなく。チェーンを持ってなかったら高速を降ろされる。極寒の中、夜通しノーマルタイヤの車がいないか全ての車を1台も逃さずチェックしている。見つけたらチェーンを付けさせる。(強制)それに、1日中、何百キロもの高速道路を除雪している。
 雪国に車で行く場合、スタッドレス・タイヤチェーン・非常食(コンビニで揃う)・火を起せるもの(ライターで良い)などの準備くらいするものだ。こんな最低限のこともしないで、雪国に車で来る人がいるから道路公団の人達は完璧な防止策を講じている。大切なスキー客のためにみんな一生懸命なのだ。
 
 言っても仕方ないのだろうが、こういう人達のかけがえのない努力をなぜ放送しないのか?こういう特集をたくさん組んだら、その映像をみんなが見たら、この大雪の中、スキーに行く人も少しは増えると思う。「今年の雪質は最高です。パウダースノーです。」って、アナウンサーに体験リポートしてほしい。そしたら、少なくとも今日現在よりスキーに行く人が増える。

 雪国の人は、雪国の醍醐味を味わいに来る人を大切にしている。みんなに足を運んでもらおうと一生懸命だ!雪国に住んでいない僕達がいつでも行けるようにしてくれている。暖かく迎えてくれる。
 雪国に住んでいない一部の人達で、雪国の活動が無になってしまうような映像をつくり公共電波を使って全国に放映し続けた。雪国では僕達のために、頑張ってくれているというのに。

 今回、このようなことを書いたのは、僕の知人であり恩人でもある方が仕事をしているホテルの売り上げ落ちているということを知ったからです。このブログをみた人は、気が向いたらしっかりと準備をして、スキー場に行ってみてください。
 今年は、滅多に体験できない最高の雪質です。滑っていてかなり楽しいと思います。雪質が良いとケガも少ないです。いつ行っても雪見風呂だし、寒ければ寒いほど美味しい料理を出してくれる旅館もあります。交通手段によって、多少のリスクは伴いますが、(ダイヤの乱れ、自動車交通事故など)気をつければ問題のないように、雪国の人達が努力してくれています。
 どうか、報道に惑わされないでください。僕は、来週くらいから雪かきの手伝いにでも行こうと思ってます!(ついでにスキーもするけど・・・)

レアルの強烈な1発

2006-01-25 00:25:46 | Weblog
レアル対カディスの試合を、WOWOWの再放送で今晩見た。

 カディスが先制して、10数分後。ジダンのパスがカディスDFの手に当たり、FKを得る。ボールを囲むのは、ベッカム・ジダン・ロベカル。構え方からいってロベカルが蹴るのは読めたが、タイミングをずらしてきた。ベッカムがチョン、ジダンがピタ、ロベカルがドン。これで壁が割れてしまう。その隙間をロベカルのシュートが突き抜けて、GK動けず。

 この、「チョン、ピタ、ドン!」の流れ。よく見るが、ベッカム・ジダン・ロベカルの「チョン、ピタ、ドン!」はレベルが違った。わかりやすく説明すると、普通に見る割と成功率が低いのは、「チョン、ピタ、タッタッタッタ(助走)ドン!」である。ベッカム・ジダン・ロベカルは、「タッタッタッタ(助走)、チョン、ピタ、ドン!」である。
 キッカーの助走に入るタイミングが違う。レアルがやったのは、超高等スキルだと思う。
<理由1>
動いているボールと止まっているボールでは、止まっているボールの方が蹴りやすい。
<理由2>
動いているボールでも、自分で動かした(トラップした)ボールと、他人が動かしたボールでは、自分で動かしたボールの方が蹴りやすい。自分がトラップした時の感触で、ボールがどう動くのか体で反応できる。
<理由3>
チョンより先に助走に入っているから、シュートが飛んでくるタイミングが早い。GKからしたら「タイミングずらしてる」と思った瞬間にシュートが飛んできている。

 ロベカルは助走に入ってから、自分の蹴るボールをベッカムとジダンに触られる。ジダンが止める場所にボールがあるとイメージできてないと蹴れない。ジダンが止める場所にボールをイメージして助走に入っている。
 一方、ベッカムとジダンもロベカルのイメージ通りにボールを動かさなければならない。助走に入ったロベカル(その場ももあげ状態)をみてタイミング良くチョンとジダンに蹴る、ジダンはロベカルのイメージしている位置に正確にボールを止め、邪魔にならないように退く。
 ロベカルが、蹴る瞬間に壁の隙間を見つけて、狙って蹴ったかは、推測に過ぎないが多分狙っている。ロベカルが蹴ると決めた上でタイミングをずらしたということは、壁が割れるのを狙った可能性が高い。また、ロベカルが蹴るにしては、少し距離が足りなかった。壁を越すキックならベッカムの方が圧倒的に上。(2点目をみればわかるが)あの短い距離でロベカルキャノン砲を発射するということは、最初っから壁の間を通すつもりだったはず。

 ということで、あの1点目はスーパーゴールでした。実際に自分でやったら難しさがわかると思う。「タッタッタッタ(助走)、チョン、ピタ、ドン!」今度やってみよ~!

 試合結果は、このスーパーゴールの2分後くらいにベッカムのFKが決まり逆転。その後にロビーニョのドライブシュートで駄目押し。レアル3対1カディスという結果でした。レアルの動きを見ていたら、なんとなく復調の兆し。CLでも結構いけそうな感じがした。


レンタル移籍

2006-01-20 21:27:44 | Weblog
 日本のプロ野球がレンタル移籍を導入しようとしているみたいだけど、サッカー界におけるレンタル移籍ってどうなってるの?

 Jリーグの場合、正確には「期限付き移籍」と言う。移籍元・移籍先・および選手の3者合意によって期限付き移籍契約を結ぶ。この際“移籍金”は、「移籍元と移籍先の合意による」という規定はあるが、慣例としては発生していない。
 レンタル移籍の先には、「完全移籍」「期限延長」「再移籍」という選択肢がある。再移籍については、クラブに戻ってくることになる。完全移籍と、期限延長には通常より少ない移籍金が生ずる。

 移籍元から考えると、実戦で選手を味見できるとも考えられる。結果によっては、完全移籍を目指すことも可能。一方、「出場機会を与えられない選手を、レンタルに出して、移籍先クラブで出場経験を積ませる」という方法を取るクラブも多い。
 
“移籍させて経験を積ませる”ということに疑問を感じる。

 実戦経験を他クラブで積ませることは、自分のチームの選手の育成を一時的に他クラブに任せてしまうということになる。選手の育成という観点で考えると、非常に中途半端な育成になる。クラブによって育成方法・コーチ・設備はことなる。選手にとって、指導者・環境の変化は大きいこと。“移籍させて経験をつませる”レンタル移籍は、選手の育成に失敗してしまうのではないか?という不安がある。

あっ・・・、思い出した。サテライトがあった。

 Jリーグには「サテライトリーグ」というものがある。サテライトリーグは、J登録選手で出場機会の少ない23歳以下の選手に、実戦の経験を積ませることを目的としている。2005年に参加しているチームはJ1の18チーム+J2の7チーム。A~Dグループに別れ(1グループ7チーム)、H&Aで総当りをする。年間12試合あることになる。
 GK以外は、原則23歳以下の選手で構成しなくてはならないが、数人の24歳以上の選手(オーバーエイジ)を出場させても良いことになっている。実戦経験はここで十分に積ませることができる。
 
 そうかサテライトリーグがあれば、23歳以下の選手は自分のクラブで育成させることができる訳だ。高卒だったら5年間は育成させることができる。5年も育成して、芽が出なかったときはクラブとして契約を考えるのは当然のことだ。プロ契約なのだから。23歳以上の選手に関しても、育成を度外視してレンタルに出しても、「もう大人なんだから」みたいな感じで、許される気がする。もし、24歳で契約更改できなかったとしても、Jリーグには選手用のハローワークがある。インターンも行っているし、寿命の短いプロ選手という職業人に対する、セカンドキャリアのことも考えられている。

 う~ん、よくできてる。Jリーグ。ここまでしっかりしてれば、子供達はJリーガーという夢を安心して抱ける。

でも、サテライトリーグの試合数少くないか?個人的には今の倍くらいはあってもいい気がする。ただ、サテライトリーグの試合がオーバーワークの対象となり、若手にケガ人が続出したらマズイ。それを考えると、メディカル的に今の試合数が妥当だと考えられているのだろう。
 
 セリエAなんかでは、将来有望な注目の若手を獲得して即座にレンタルに出すというのをよく見る。荒業だ。他のチームで熟成させるのだろう。油が乗ってきたら、チームに戻す。正直、選手育成を重んじた場合、この方法はあまり良いとは思えない。日本のプロ野球界にレンタル移籍を導入したら、こんな使い方をするチームが出てくるような気がする。
 メジャー移籍をする際に、FA権を持たない選手はポスティング制度による移籍しか選択肢がない。その場合、ポスティングによる移籍を球団が認めなくてはならない。これを認めるか認めないかで選手と球団は揉める。「だったらFA権取得するまで待てばいいじゃないか」とも思うが、FA権取得まで9年かかるというは長すぎる。
 メジャー移籍問題が発端となっているのだから、レンタル移籍の導入よりも先に、FA権取得までの期間短縮の方が先にやるべきことのような気がする。付け焼刃的なレンタル移籍制度導入は、良い結果を生まない気がする。

 もし、一般人にも日本プロ野球のFA制があったら、雇い主から評価されていれば、9年間は仕事を変えられないってことか・・・。なげぇな・・・。想像するだけで、色んな問題が見えてくる。プロ野球選手も仕事という意味では同じだからなぁ。