福袋

角田光代さん作、福袋を読みました。
ふらふらと本屋さんに行った時に装丁がきれいだったこと。
『私たちはだれも、中身のわからない福袋をもたされて、この世に
生まれてくるのかもしれない・・・』
っていう言葉につられて購入。

短編８編収録、一番印象に残ったのは「イギー・ポップを聴いていますか」

ゴミ捨て場の前に住む人が見知らぬ人が捨てていった
ビデオテープを拾って再生するという設定。
その中に結婚式のテープがはいっていて結婚式には似合わないけれど
イギーポップとデビットボウイが流れていた。
そこで拾った人が何を思う的な話。
福袋というタイトル通り、何かを拾ったりした時に今の普通の生活を
みつめてみるという話でした。

デビット・ボウイって20年くらい前にはやってたんだよね。
淡々としてるけど大人ってこう思うんだ～みたいな。。

20年後、今一番聴いてるaikoとか東京事変を思い出すことがあったとき
大人になった自分は今の自分のことをどういう風に思い出すのか
なんとなく興味深々。。。
その時、自分と一緒に誰のことを一番思い出すんだろうね～。
って書いたことすら忘れるのかどうか・・・・。

いいことも悪いことも全てが思い出になるんだよね。
そう思うとなんだかすっきりしたよ。こう思えたってことは
私もこの本を読んで福袋をもらったってことになるのかな。

福袋 角田光代 河出書房新社 このアイテムの詳細を見る