2020年7月11日・土曜日にオープンした、高級パン店「記憶に刻め」。
開店前に公開したブログ記事がすごいアクセス数になっていて、当人ビックリしております。
どれくらい反応があるか、実験的にブログ記事を仕上げてみたのですが・・・予想以上。
敏腕プロデューサーの知名度の高さがよくわかったわけですが
それと同時に、敏腕プロデューサーだからこその・・・欠陥も見えてきました。
決して「揚げ足」とか「ケチ」をつけるのが目的ではありません。
販売の現場で働いてきた者として、お客さんや上司から厳しく言われ続けてきたことを
「お客さん目線」から検証してみたいと思ったのです。
みなさんは「チラシをみて」・・・おや?って思ったこと、ありませんか?
実際、オープンの現場を見て・・・「あれ?」って思ったことありませんか?
せっかく大田原に新しい風が吹こうとしているのに・・・???が多すぎる。
みなさんは気にしないかもしれない。
けど、いままで多くの「潰れた店」を見てきました。
オープンの時は・・・こんな風じゃなかったってね。。。
そうならないために、気づいたことを少しだけ。
①チラシが「お客さん目線でないのはなぜ?」
これがオープンのチラシ。
とにかく不親切だらけ
記憶に刻め
これ店名。どんな名前をつけようが勝手ですが
「記憶に刻め」って・・・上から目線なネーミングじゃないですか?
プロデューサーさんは「インパクト」だけで命名しているようですが
「何屋だかわからない」
という声よりは・・・
「店名が強烈」という声がSNSには多い
つまり・・・
(1) 店名が強すぎてパン屋であることがわからない
(2) プロデューサーの名前で集客をもくろんでいる。
チラシの裏面。
これは全国で「地名だけ置き換え」ているようですが
(1) 大田原以外の方から・・・大田原以外の人間は相手にしてないってこと?
(2) 宗教っぽくて、怖い
そんな声も。
それが、食パンのターゲットとなる、女性から。
パンの価格は書いていない
・・・ウェブサイトやSNSを見ないとわからないのは不親切かな
10時オープンとは書いていますが
9時30分から「整理券配布」というのも、ここには書いていない
みなインターネットで検索しないとわからないようになっている。
一番の致命傷はこちら。
わかります?
① 駐車場が書いていない
栃木県大田原市はクルマが足になる街です。
このチラシだと、直接、店の前に車で行ってしまって当然。
ですが、いざオープンしてビックリしたのは・・・
7月12日・日曜日、朝
なんと、駐車場は「王冠ボウル・第4駐車場」と警備員が案内してるじゃありませんか!
そんなの聞いてないよ!
ウェブサイトにも、SNSにも、そのことは一言も案内なし
・・・で、王冠ボウルの第4駐車場ってどこだかわかりますか?
これは7月14日撮影。
第4駐車場は店の裏側。
車だと、ぐるっと3分くらい周回しないとたどりつかない
この茶色い建物が「記憶に刻め」
だから
このクルマみたいに、ボウリング場の隠れた位置に停めてるお客さんが数台いるわけです。
7月12日朝に「第4駐車場」には警備員の配置はゼロ。
つまり、お客さんは第4駐車場以外に「迷惑駐車」をしたものがある可能性が高いのです。
パン屋から引き返すお客さん
第4駐車場に戻る、最短のルートは「逆の交差点のほう」
でも、みんなこっちに帰る、ということは・・・クルマはJAなすの、原眼科に停めた可能性大
!!お店が迷惑駐車を誘引してどうする?
7月12日・日曜日。
お店は10時開店
整理券は9時30分から・・・とSNSで告知されていましたが
お客さんが多く集まったことから私が出向いた8時50分にはすでに配布を開始。
・・・で
9時30分には「完売」の案内。。。
みな整理券配布を知らない人は、10時を目安にクルマで来るわけです。
でも、そういう人は・・・買えるわけがない。
まぁ、私も、オープンは行列が当たりまえ、売り切れが当たりまえ・・・並ぶのはやめよう
そう思ってましたけど。
王冠ボウル入り口と店の前に、警備員2名が配置されていましたが
なぜか、交差点側(王冠ボウル側)にしか警備員の目線が無い
反対、黒羽方面側から来た車は
いきなり「王冠ボウル第4駐車場」って見せられるわけですよ。
私は地元だからすぐわかるけど、そんな人ばかりじゃない。
これはわかりにくかったかと。
大田原市はクルマが足の街です。
SNSに「駐車場には限りがありますので、公共交通機関もしくは乗り合わせ・・」ってありましたが
チラシの・・・
① 西那須野駅から車で10分・・・って
地方をなめるんじゃない。駅からなぜクルマ?そんな人いるの?
高齢の方ならともかく、わざわざバス乗って、食パン買いに来るお客さんでどのくらいの割合で?
前述の通り、まず駐車場の案内でしょ?
大田原の生活経済圏は広いです。
旧・西那須野
旧・大田原
旧・黒羽
旧・湯津上
旧・小川
旧・馬頭
みな新店の話を聞けば、クルマで来るのです。
あと「おいしいかどうか」を決めるのは・・・お客さんです。
先に「高級パン=おいしい」と先入観を植え付けさせるのは・・・時代なんですかね。
② 行列、売り切れ・・・口コミ操作の功罪
警備員さんの後ろ、入口のガラスを見てください。
「くちどけの記憶」
「大地の果実」
それぞれ、一人1本ずつ・・・とあります。
でもね、これ「親切の不親切」なんです。
SNSには
「多くの方に手に取っていただくため」とありますが
ぶどうパンの「大地の果実」はい1日当たり限定20本のみ
プレーンの「くちどけの記憶」は不明ですが、一日の販売見込みが150~200ですから
そんなに多くはない。
つまり・・・
「意図的に販売数を調整して、売り切れを出し、行列を作る戦略」
それは言い過ぎかもしれないけれど、そう思わせるような売り方であることは確か。
10時過ぎに行ったら・・・売り切れていた。。。
誰もがそう思うはず。
2斤800円のパンを、あなたは毎日買いますか?
お土産にもらったらうれしい、でも、買うのは1回でいいかな?
ヤマザキパンに慣れた舌だと、そっちのほうが「無難においしい」って思うことがある。
そう思いませんか?
★「行列」「限定」「完売」「高級」「奇抜なネーミング」・・・これが「生き残りのキーワード」
プロデューサーと売る側のお店としては
整理券で朝の開店前に「欲しい人の数」がわかれば「売れ残りゼロ」にすることができます。
そこに、いざ開店したら「完売」って告知をすれば・・・
「この店はいつも行列」「並ばないと買えない稀少性」「高級だからおいしい」
そういう口コミが自然と生まれてきます。
そして
私のような「ちょっと物申す」記事が出れば・・・炎上商法、「え、なにそれ」って話題が集中。
SNSを利用した「巧みな売り方」が敏腕プロデューサーの売り方。
それが悪いとは言わないが、やはり、主役は「お客さん」だよね。
いつ来ても買えないのは「お客さんにとっては不親切」
もう、いらないってなる。
その前に「普通のパンとの違いが判らない」ってことになる。
最初から興味がない人も多いことも事実。
あと、気になったのが
オープン後のSNSの反応。
ツイッターやインスタでの投稿。
① 目についたのは「記憶に刻め」の店名のインパクト
そして
② 7月10日に行われた、マスコミ・関係者向けの「内覧会」参加者の「おいしい」投稿。
投稿をよくみないと一般客の投稿に見えてしまうが、いわゆる「サクラ」的なもの。
招待されているわけですから、悪いことは絶対に書かない。
一般人の投稿で「おいしい」と書いたものの、本当に少ないこと。。。
今日で4日経ちましたけど、もっと「おいしい」があってもいいのでは?
最後に
パンを大田原の形にするならば
なぜ、チラシに「店長およびスタッフ」の名前もしくは顔が写っていないのか?
敏腕プロデューサーさんは毎日、お店にはいません!
お店はスタッフがつくりあげてゆくもの。
なのに、誰がやっているのかもわからない。
・・・でネットニュースで
パンケーキ「雪の下」と
大田原市浅香のバーベキュー・・・っていうワードがようやく出てくる始末。
お隣・西那須野にはすでに
「乃が美」さんと
「ハレパン」さんが営業中。
商圏およそ20万人の地方で
高級パンの戦国時代は始まりました。
ちょっとまえの「いきなりステーキ」「テキサスステーキ」と同じような匂いがしますが
それはこれからの工夫次第。
いつまで行列・売り切れ・整理券が続くかはわかりませんが
落ち着いたら、1つ食べてみたいと思ってます。
7月14日・火曜日撮影。
明日も整理券のようですので、食べたい方は早めに並んだほうがよいかと。
王冠ボウル・第4駐車場ですからね。
追記 いつになっても「完売」連呼していると、「もう行かね」って言われちゃいますよ!
あと、ジャムがオープン3日目で売り切れ、再入荷未定って・・・どうなの?
売れすぎなのか・・・作らなすぎなのか・・・
どちらにせよ、オープンで悪評が先行すると、地方は巻き返しが厳しいので頑張ってください
名前もインパクトがあって今風でいいと思いますよ。
一度聞いてから忘れたことがないくらいの衝撃。
あなたが時代に追い付けていないだけなのでは?
この店には行かないというよりもあなたが書くブログはもう見ないです。
「もう見ない」というので返信を必要としないのかもしれませんが、私の気持ちもお伝えする必要があると考え、コメントさせていただきます。
まず「おいしさ」ですが、申し訳ございませんが、一切「味に対しておいしくないとは言っておりません」
そして「名前は今風でいい」「忘れられないくらいの衝撃」・・・誰しも自分が好むものに批判的な意見があれば面白くはないですよね? そう言いたくなるのは当然かと思います。でも、これからの時代、名前のインパクトで売れる時代ではありませんよ。パンの味であり、接客であり、店のイメージであるかと。 私はあくまでも「お客さんにもっとわかりやすいプロモーションが必要なのでは?」という問いをかけています。決して味にケチをつけているわけではないことをご理解いただけないと、たいへん困ります。
「時代に追いついていない」・・・嗜好は人それぞれ。レトロを好む者ですから古臭い考えを持っているのは事実です。なお、追いつくつもりもないですが。
「もうブログを見ない」・・・こういうブログばかり書いているもので、そういうご意見はいままでもたくさんいただいております。現にアクセス数は驚くほど少ないです。それで構いません。
何事でもそうですが、100%肯定的な意見で固められたモノは進歩がありません。改良・改善とはクレームがヒントになることもあります。役に立たないかもしれませんが「もう少し、こうすれば良くなるのでは?」という個人的な考えを記事にしているだけです。実際、ほんとうに嫌いなものは一切記事には致しません。
このパン屋に大田原で根付くために足りないものは何かを指摘しているだけの話です。それを本気で怒って「もう見ない」と言ってくださったことは逆に驚いております。
大半の方は相手にしてくれません。それでいいと思います。少しでも同感される部分があったら、嬉しいですし、逆にこういう感じで反論していただけると私も気づく部分があると思います。
もうヤマザキパンは食べられませんか? それくらい、これからもファンになってあげてください。
私からは以上です。