
妖怪、怪物、怪獣。怪と名の付く存在(モノ)達が
その街を目指してやってくるのは
その街にそれらを吸い寄せる特別で強力な磁場があるからだ。
ありとあらゆる怪怪奇奇としたものたち、魑魅魍魎、KABUKI-MONO・・・。
それらの存在が、その街の磁場に吸い寄せられ、彷徨い、棲みつき、
増えていった。それらの何千、何万という怪なる存在(モノ)達が
磁気を帯び、磁場が相乗的に強化されていった。
磁場が強化されると、さらにその街は怪なる存在(モノ)達を呼び寄せた。
いつしかその街は「怪なる存在(モノ)達の一大コロニー」となっていた。
その街に足を踏み入れたときにふと感じる、あの何とも言えない感じは
それら怪なる存在(モノ)達の気配を、本能的に感じ取っているからなのである。
カビ臭く生暖かい風が噴出す通気口に、暗く湿った厨房の排水溝に
屋上に取り付けられたネオンの裏側に、雑居ビル階段踊り場鉄扉の向こう側に。
怪なる存在(モノ)達はあなたの目に見えなくとも、確かに存在しているのである。
何が起こっても、不思議はない街であった。
しかし、その一瞬の閃光は、その街のネオンや喧噪とは
明らかに異質なものであった。
100万ボルトの電気の刀で、バッサリと空間を切り裂いたかのような閃光。
表通りの明るさとはうってかわって、一歩裏通りへ入ると
小さなブラックホールのような場所が、その街にはある。
その明暗のコントラストに一瞬めまいをおぼえ、暗闇に目が慣れるまで、
しばし時間を要するほどの黒いエアポケットだ。
そんな路地裏のエアポケットに、(正確には地上げ後の時間貸し駐車場だが)
一瞬閃光が走ったとしても、誰が振り向くであろうか?
黒いエアポケットを好んですみかとする名もない小さな妖怪達が
自分達のなわばりを荒らされまいと、身構え、ざわめく程度である。
閃光は一瞬で消えたが、暗闇に立ちつくす不気味なシルエットが
残像のように残って、いつまでもそれは消えることがなかった。
しかしそれは、残像ではなかった。新たな怪なる存在(モノ)が、
磁場を切り裂きこの街にやってきたのであった。
この街のどんな怪なる存在(モノ)達とは似ても似つかない姿。
名はミュータント・イービル。
その名のもとに語られる恐怖の都市伝説が、その後この街の隅々に
知れ渡ることになろうとは・・・。
その街を目指してやってくるのは
その街にそれらを吸い寄せる特別で強力な磁場があるからだ。
ありとあらゆる怪怪奇奇としたものたち、魑魅魍魎、KABUKI-MONO・・・。
それらの存在が、その街の磁場に吸い寄せられ、彷徨い、棲みつき、
増えていった。それらの何千、何万という怪なる存在(モノ)達が
磁気を帯び、磁場が相乗的に強化されていった。
磁場が強化されると、さらにその街は怪なる存在(モノ)達を呼び寄せた。
いつしかその街は「怪なる存在(モノ)達の一大コロニー」となっていた。
その街に足を踏み入れたときにふと感じる、あの何とも言えない感じは
それら怪なる存在(モノ)達の気配を、本能的に感じ取っているからなのである。
カビ臭く生暖かい風が噴出す通気口に、暗く湿った厨房の排水溝に
屋上に取り付けられたネオンの裏側に、雑居ビル階段踊り場鉄扉の向こう側に。
怪なる存在(モノ)達はあなたの目に見えなくとも、確かに存在しているのである。
何が起こっても、不思議はない街であった。
しかし、その一瞬の閃光は、その街のネオンや喧噪とは
明らかに異質なものであった。
100万ボルトの電気の刀で、バッサリと空間を切り裂いたかのような閃光。
表通りの明るさとはうってかわって、一歩裏通りへ入ると
小さなブラックホールのような場所が、その街にはある。
その明暗のコントラストに一瞬めまいをおぼえ、暗闇に目が慣れるまで、
しばし時間を要するほどの黒いエアポケットだ。
そんな路地裏のエアポケットに、(正確には地上げ後の時間貸し駐車場だが)
一瞬閃光が走ったとしても、誰が振り向くであろうか?
黒いエアポケットを好んですみかとする名もない小さな妖怪達が
自分達のなわばりを荒らされまいと、身構え、ざわめく程度である。
閃光は一瞬で消えたが、暗闇に立ちつくす不気味なシルエットが
残像のように残って、いつまでもそれは消えることがなかった。
しかしそれは、残像ではなかった。新たな怪なる存在(モノ)が、
磁場を切り裂きこの街にやってきたのであった。
この街のどんな怪なる存在(モノ)達とは似ても似つかない姿。
名はミュータント・イービル。
その名のもとに語られる恐怖の都市伝説が、その後この街の隅々に
知れ渡ることになろうとは・・・。