珍珠茶日記

中国・台湾への旅行記など。

2008 西双版納への旅 -ガンランパ(1)

2008年06月08日 03時01分28秒 | 雲南旅行
【5日目 タイ族園他】

ガンランパの奥地の湖の様な場所で、タイ族のボート漕ぎや民族舞踊を行う催しが行われているらしい。空港でチラシを配っていた。ガンランパには行くつもりでいたので、少し早起きしてこれにも立ち寄ることにした。

朝7:30。ホテルを出てタクシーをひろう。ガンランバにはバスで行けるが、この催しは9時から始まるので、バスでは間に合いそうもない。運転手にチラシを見せ、「ここまでいくら?」と訊くと、ここから50km以上もあるから100元だという。「それじゃあ、いいよ、」と別の車を探そうとしたら、それでは80元でどうだ、という事になり、OKする。
道中、運転手は景洪近郊の観光地やイベントのチラシを次々に出してきたが、「どれもいらない」と断った。

1時間半ほど車で走り、ようやく目的地に到着。
帰る手段が無いから、とタクシー運転手がショー終わる時間まで待っていてくれる事になった。最初は断ったが、2時間待つ上に、景洪まで50元でいいから、というのでOKする。
少し高い”甲票”を購入し入場。タイ族女性のエスコートのもと、水上に作られた会場の席に着くと、香魚やさとうきび、ミネラル・ウォーターなどが運ばれてきた。甲票の料金に含まれている様だ。


【写真】水上のステージでは大勢のタイ族の若者や孔雀の姿が。


タイ族衣装の司会者男女が登場し、ショーがスタート。舟の上のタイ族女性たちが湖の水で髪を梳かしたり、ステージで大勢の男女がタイ族舞踊を踊ったり、客席からの希望者が、細長い競争用の木のボートに乗せてもらえるサービスなどが行われ、1時間半ほどで終了。毎日午前中にこのステージを2回行っているらしい。タクシーにもどり、運転手に景洪ではなくタイ族園に行く様に指示する。

気持ちのいい青空の下、タクシーはタイ族園までの道のりを進む。延々と続くバナナ畑を抜け、極彩色の民族衣装の人たちが生活を営む小さな村を越える。先ほどのショー、取り立てて変わったものではなかったが、水辺の情景や、奥地の村の景色が楽しめたのはよかったかな。


【写真】タクシーはタイ族の村の中を進む。



タイ族園に到着し、運転手がタクシーをチケット売り場の前に停車させる。ピンクの民族衣装の女性が笑顔で近付いてきて、僕に入場料を求めた。ボードには160元....等と記載されている。
おかしい。数ヶ月前、ここに訪れた時、100元で充分な釣りが来る金額だったハズだ。運転手に促され、仕方なしに160元を支払うとタクシーが去って行った。直後に気付いたのだが、そこはVIP客用の料金所で、直ぐ傍に普通の安い入場券振り場があった。入場料キックバック目当ての運転手にまんまとやられたのだ。

VIPチケットには、全行程にガイドが付き添ったり、指定場所での飲食がタダになったり、村の移動にカートが使えたりと、おせっかいなサービスが含まれていた。前にも来た事のあるタイ族園にわざわざもう一度足を運んだのは、高床式の家の集まるタイ族の村の中をのんびり歩いて散歩し、思う存分写真を撮りたかったからだ。それと、前に来た時、偶然出会ったタイ族の女の子の家で忘れられないほど美味しい食事を食べさせてもらったので、もう一度そこを訊ねてもみたかった。だが、自分の事しか考えないタクシー運転手のおかげで、そのどれもが台無しになりそうだった。

乗りたくもないカート、断ろうとしたが、運転手に早く乗ってくれと急き立てられ、仕方なく言われる通りにする。次にガイドのタイ族女性が現れ、僕の隣に座る。勿論中国語で話しかけられるので、多くのことは理解できない。
王さんという名の妙齢のガイドの女性は、親切で感じは良かった。こちらの低い語学力にもかかわらず、彼女はタイ族園は水タイ族の村であること、その中にはいくつもかの村があり、自分は2番目の村に住んでいること...等を我慢強く説明してくれた。
しかし、早く一人で行動したかった僕は、それをいつ彼女に切り出そうか迷っていた。そんな様子を感じ取ったらしく、王さんの方から「一人で行動したいですか?」とオファーしてくれた。
水掛け祭りの始まる午後2:30くらいに、またここで遭いましょうと約束し、彼女に別れを告げる。


【写真】タイ族園内にはいくつものタイ族の村があり、人々が普通に生活している。高床式の民家は癒される風景だ。



おぼろげな記憶を頼りに、高床式の家にたどり着く。丁度、若い女性が家から出てきて、スクーターにまたがろうとしていたところ。まじまじと彼女の顔を見つめ、前回食事を食べさせてくれた人だと確信し、彼女に身振り手振りで話かける。彼女達と撮った写真を見せるとようやく話の内容を理解してくれ、「ご飯食べたい?」と家の中へ招いてくれた。

ごく普通の民家で、別に看板を出している訳ではない。だが彼女の家庭はタイ族園の観光客相手にささやかな食堂をしている。多分、食堂だけでなく、宿泊などもさせているのだろう。家に通されると、小学校に通っているという男の子が僕のとなりに来て座り、僕がどこから来たのか、どうやってきたのか、仕事か、今日泊まるところはあるのか、と色々話しかけてきた。弟らしき少年に急き立てられ、外に遊びに出てしまったが、別れ際、彼から笑顔で握手を求めてきた。家族に替わって僕が宿泊させられる客かを判別しに来たのだろう。可愛らしい少年だった。
食事は牛肉の炒め物、スパイスの効いた野菜、庭で取れる野菜のスープ、ご飯とお茶。それに、小さく切ったパイナップル。
食堂には食事をするための丸テーブルの他に、マージャン卓の置かれたテーブルがあった。隣の広間では、彼女の家族が仲良く床に寝っころがってテレビを観ている。
相変わらず絶品の野菜スープ。料理のお礼を言って代金を払い、彼女達と別れた。

 
【写真左】おいしい食事。これにもう一品、スープが付いた。一人分にはちょっと量が多かった。
【写真右】涼しげな高床式の家の内部。



午後2時半。約束の時間になっても、ガイドの王さんは現われなかった。15分待ってからあきらめて一人で水掛け祭りの行われる池の付近に向かった。僕が全く彼女のガイドを望んでいない事を感じ取っていたのだろう。
なんだかとても申し訳ないことをした気分になった。

昨日すでに水掛けまつりの写真は撮っていたので、今日は参加する方にまわり、水びたしになりたかったのだが、一人旅ではそれも出来ない。パスポートや財布、カメラを何処かに置きっぱなしにしたまま水に入ることなど無理な話だ。
リュックを背負ったまま、池のそばで大勢の家族連れが水に浸かってはしゃいているのを羨ましそうに眺めていると、見知らぬおばさん達が「あなたも早く入りなさいよっ」と僕に水を掛けてくれたので、僕もようやくシャツやパンツを少し水びたしにする事が出来た。

【写真】タイ族園では毎日水掛けが行われる。村の人たちに加わり、観光客も気軽に参加できる。




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