蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

ある女流作家の罪と罰

2020-05-20 17:33:24 | 弁膜日記

『ある女流作家の罪と罰』を観ました。

WOWOWで。
派手なドンパチも無く、蟷螂の大嫌いな、鬱陶しい字幕映画でしたが、つい2回も見直してしまいました。
だいたいタイトルのつけ方が下手。
原題は『お許しください』という意味の『Can You Ever Forgive Me?』です。
日本未公開だったのは、地味なタイトルが災いして先送りになったのでしょう。
 
その昔、伝記のベストセラーも何冊か出版したことのあった主人公のリーイスラエル。
パーティーやインタビューなど人前に出ることを嫌ったリーは、版元にそっぽを向かれて昔年の面影を失い、飼い猫の医者代にも事欠くアルコール依存症の、冴えない肥満の中年女。
滞納した家賃や猫の治療費を捻出するために、古書店へ蔵書を売りに行きますが二束三文にしかならず、店主から邪魔者扱い。
自室に戻ったリーは壁に飾ってある、かつてキャサリンヘップバーンの伝記を書いた際に本人から受け取った自筆の手紙が金になるかもしれないと思い立ちます。
本人からもらった大切な手紙でしたが、家賃と愛猫の治療費のためにやむなく売る決意をして、稀覯書を扱う専門店に持ち込むと、予想外の高値で引き取ってもらえたことに味をしめ、作家時に知己を得た著名人の手紙をタイプし、サインを偽造して売り捌きて生計を立て始めます。
ショップに偽サインを持ち込み、店主が筆跡を鑑定するシーンは若干スリリングです。
愛猫の治療費と溜まった家賃を払い、酒場で一杯引っ掛けていると、ベストセラー時代に知り合った、ライター崩れのゲイの男と再会し、意気投合して同居することになります。
 
稀覯本の展示即売会などを視察し、売れ筋の作家の手紙を偽造して売り捌いていましたが、ある時、同居していた男の不注意で愛猫を死なせた上、コレクターから手紙の内容に疑問が呈されて、闇市場にまで手を伸ばします。
最後はゲイの男の裏切りに遭い、FBIに逮捕されます。
内容的には他愛のないストーリーですが、主演のメリッサ・マッカーシーがはまり役で、味のある絶妙の演技を見せています。
 
渋いダークトーンのカメラワークもよかった!
 
ちなみにマイケル・ダグラスの『ブラックレイン』、『ゲーム』、ロバート・デ・ニーロの『ヒート』、『マラヴィータ』、『マイインターン』、ブラットピットの『セブン』などを何度も見直しています。
 

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