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Hirokaz' Diary

Ondangwa Life in NAMIBIA

活動をふり返って…

2008-03-18 18:58:42 | Weblog
 「先生のやりがい…。生徒に深く入り込んで、いろいろな喜び、感動を分かち合うこと…」
 アフリカで、日本と同じように、これができるとは思ってもいませんでした。活動をふりかえってみると、生徒の中にどっぷりと漬かっていました。私の住んでいる場所が、教員住宅ではなく、生徒寮の中だった、ということも幸いしていたと思います。いつも生徒と一緒に生活し、一緒に学び、一緒に遊んできました。
 「行かないで…」この言葉が重く、切なく心に響きました。日本では決して味わうことのできない「もう二度と会えないかもしれない」という別れがありました。最後の授業では、泣き出す生徒もたくさんいました。ハンカチなんて持っていないので、着ている服や袖で涙をぬぐい、びしょびしょに濡らしている姿を見て、心を打たれました。私の居場所はここにあったのです。

 任地をひきあげるお迎えのバスが来る日は、朝からたくさんの生徒たちが私の家に押しかけていました。家の片付けを手伝ってくれたり、お別れのカードをくれたり、お花をくれたり、私も余ったものをあげたり、お互いに最後のひとときを名残惜しんでいました。
 そして、いよいよお別れのときがきました。玄関にカギをかけて、深く一礼をしました。ひきあげにはたくさんの荷物がありましたが、すべて生徒が分担して持ってくれました。バスが来ている校門までの道のりはまるで大名行列のようになりました。私の隣を歩く女生徒の一人が私の手を握ってきました。その女の子は目に涙をいっぱい浮かべていました。そのまま手をつないで歩きました。
 私は、この子たちに何をしてあげられたのか、と考えてもよくわかりません。せめて何か喜びや感動を与えられたのかと問い直しても、答えは出てきませんでした。でも、反対にたくさんの感動をもらいました。こんなに別れが悲しくなるとは思いもしませんでした。言葉の壁は国を越えました。人と人のつながりの大切さを再認識しました。日本で教師をしていた私の目は曇っていたのかもしれません。このことに気づかせてもらえただけでも、私は幸せです。その意味で、ボランティアとは、何かをしてあげることではなく、何かが得られる活動なのかもしれません…。

 ここにすべての報告および活動を終了します。支えてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (Angela)
2008-03-27 11:33:24
Time sure does fly... You are going back to Japan already! It seems that you had a wonderful time in Namibia. =D I am very happy for you that you have achieved your dream. =>
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