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愉しい触れ合いを目指してゆとりの有る人生を歩みましょう

平凡な日常生活にまつわる拘り情報、写真、並びに体験談等を交えて皆さんとの交流を深めて参りたいと思います。

私の家内は認知症では無かった!?

2008-10-29 00:57:37 | Weblog
家内の症状が認知症であると宣言されてから早や3年余り経った。 その間にリハビリを続けながらも次第に体力は衰え現在では足腰もふらつき殆ど歩行不可能な状態にまでなってしまった。 勿論現在も歩行のリハビリは続けている。 認知症と認められて此れまでに見られて来た症状、鈍い動作や行動など軽い言語障害も含めてこんなものかと体験させられて来た。言語障害と言っても話が出来ない訳ではなく寧ろ無口になった事、時折聞き取れない表現を口にしたり、幼児言葉になったりする甘え言葉になる。大人しくなった部分、性質が可なり穏やかになりとても素直になった感じがする。元気だった頃の彼女とは打って変わった活力の失せた無言の人となった。話をすればちゃんと理解出来ているが、質問に対しては正しく応答出来ない。自分の年齢、日時、電話番号、住所などは正しく答えられない。認知症状で良く見られる記憶喪失は伴っているが、昔の記憶は良く覚えている。尿失禁の症状も有り常時オムツを必要とする。足を思うように動かせないので歩行が出来ない。普段の日常生活で当たり前に普通に出来ていた事が出来なくなる等の症状は全く認知症状と同じである。此れに良く似た症状が余り知られていない「水頭症」又は「正常圧水頭症」 (セイジョウアッスイトウショウ)   [Normal Pressure Hydrocephalus]と呼ばれる脳脊髄液が頭の内側で過剰に堪る病気が有り、高齢者に発症する症状で良く認知症と誤診される事が有るのだそうだ。 

家内は3年前に初期の認知症と認定されて現在に至って来たが、去る7月に或る特別な検査を試験的に試された。此処では詳細な説明は避けるが、先ず腰の脊髄に大きい注射器で液体を注入し脳に達するまでの過程をCTスキャンで追って記録を取り3日目にやっと脳に達したことが確認された。その2週間後(7月)、今度は同じ場所に近い部分の脊髄から試験管に2本を満たす量の透明な脊髄液を抜き取り(髄液排除試験)、その直後、即座に起き上がらせて床に立たせた所、信じ難い事実が皆の目前にして見せ付けられたのだ。  何と彼女は誰の支えも無く自力で真っ直ぐに立ち上がりゆっくりと歩み始めたのだった。正に奇跡的な動きが見られたのだった。僅か5,6歩の歩みであったが、今までの彼女には不可能な動きだったのだ。私は彼女に大丈夫なのかと訊ねたら唯頷いていた。自分の身体を支える体力も無いのに何故立つ事が出来たのか不思議に思えた。

9月の中旬に早速脳の手術(髄液短絡術=シャント手術と呼ばれる)に踏み切った。手術は約1時間半余りで無事完了、2週間の入院中は毎日リハビリが施された。  (続く)


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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奇跡的な動き ()
2008-10-30 09:10:43
《自力で立ち上がり有くり歩み始めた・・》
奇跡の動きが、奇跡の回復になることを願っています。
運命とは言え、あまりにも無情な現実に心が閉ざされます。
ベンさんにコメントをすれば、同情ときれいごとの羅列になるのが心苦しいです。

奥さまの一番の理解者はべんさんです。
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正常圧水頭症 (masa)
2008-10-30 10:41:51
正常圧水頭症。一般には聞き慣れない言葉。

髄液排除試験で奇跡の歩行・・・回復への可能性を秘めた病。
認知症とは決定的な違いを見た思いです。

然し、素人ではその違いが解り得ない。
世の中にはこの病に悩まされている多くの方達が居られる事でしょう。

そういう方達の為にも、これからのリハビリ根気よく続けて下さい。

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沼さんへ (ベン)
2008-10-30 13:30:02
コメント有難うございます。奇跡的な動きを見せてくれたのに未だに以前と同じ状態を繰り返しています。
あの時に瞬間的にでも歩けたのに何故今は歩けないのかと苛立ちを覚えます。多量の脊髄液を抜き取った結果がそうさせたとしか思えないのですが、医師に言わせると一気に脳水液の圧迫を下げると却って他の部分に悪影響を起こす可能性もあるので徐々に調整する必要が有るとの事で次は12月に入って又CTスキャンを行って様子を診ることになりました。然し、一つだけ好ましい変化が見られました。今まで全く無関心だったテレビに注目をし始め質問さえする様になった事です。嫌な番組は嫌だとはっきり自分の意思を告げるようになった事です。脳の働きが少し反応を示すようになったのだと思います。新たな望みが実現出来そうです。
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masaさん (ベン)
2008-10-30 14:06:16
何時も心配を掛け気遣って貰って恐縮です。現在数多くの人達が高齢者に限らず、認知症、アルツハイマーと言う病気で家族も含めて悩まされて居られる事に対して何故正常圧水頭症の可能性に目が向けられないのだろうかと思うのです。調べれば詳しく説明されているにも拘わらず、知らない人が多過ぎる様に思われますね。私もこの歳で初めて知る病気でした。認知症と似通った症状でも水頭症だと確定出来れば快復の可能性が有るので希望が持てます。リハビリをするにも本人にやる気を起こさせる事が必要なのだけど、此れも根気良く努力をするしか有りませんね。その点masaさんは良く頑張られましたね。
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