もみぢ葉の紅に燃ゆるあした、散り敷く錦のいとめでたきに、ふと思ふことありて悲しきを、長き世の憂きこと、燃ゆるばかりに身を焦がしつも、かようにまで散りぬるをいかに知るべきかは。
錦の輝くばかりに目もくらみてみえざるは、恋のわざなり。
燃ゆるとて やがて散るべき紅葉かな 長き恋より憂きものはなし
寂しきものは、もみぢと燃えもせで、木枯らしの吹きしくままにかれにかれたる。思ひかなわず、かれゆく人の情けなき、いとあさまし。
もみぢ葉の紅に燃ゆるあした、散り敷く錦のいとめでたきに、ふと思ふことありて悲しきを、長き世の憂きこと、燃ゆるばかりに身を焦がしつも、かようにまで散りぬるをいかに知るべきかは。
錦の輝くばかりに目もくらみてみえざるは、恋のわざなり。
燃ゆるとて やがて散るべき紅葉かな 長き恋より憂きものはなし
寂しきものは、もみぢと燃えもせで、木枯らしの吹きしくままにかれにかれたる。思ひかなわず、かれゆく人の情けなき、いとあさまし。