海のように 空のように・・・

自分の趣味や、日常での感じたことを思いのままに留めてゆきたい。
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天使と悪魔 第5章

2008-11-24 13:19:36 | ユウ
<上>

アポロンが急に出てきて何を話すかと思いきや・・・・・・
 ソラ「しっ・・・仕事・・・・・・・?」
 アポロン「そうだ、女神から話は聞いているはずだ。」
 ソラ「ああ・・・、ダークなんとかっていうのを退治すること?」
 アポロン「ダークマインドだ、さっきの服屋から気配を感じた、さあ行くぞ。」
 ソラ「ちょっと待って!今すぐに!?」
 アポロン「そうだ、早めに片付けなければとりつかれている人間が犯罪行為を起こす、なによりダークマインドが成長しすぎた場合、排除できなくなる。」
犯罪行為を起こす・・って、やばいじゃん!
 ソラ「わかった、すぐに行こう。」
私は携帯のメールで帰りが遅くなることを伝えた。
とうとう私の初仕事のときが来た、あまりくわしいことはわかんないけど、私が人を助けるんだ。
私はアポロンと最初に行った店、SPESIAL・CLOTHESに来た。
 ソラ「本当にここから気配を感じたの?」
 アポロン「ああ、まちがいない。」
不意にメールの着信音が鳴る、お母さんからだ。
「気をつけて、無理だと思ったら迷わず私を呼びなさい。――真理――」
 ソラ「お母さん・・・・。」
 アポロン「大丈夫だ、それほど強い気配ではなかった、マリーを呼ぶ必要はないだろう。」
 ソラ「でもダークマインドって成長するんでしょ?そしたら危ないんじゃ・・」
 アポロン「大丈夫だ、我は強い。」
なんか・・・、ものすごい自信だ・・・でも全然大丈夫だとは思えなかった。
だってこんなに小さい(子猫サイズ)の動物(?)が強いはずがない。
 ソラ(ちょっと不安・・・・かな?)
 アポロン「さて、どこかに入れそうな場所は・・・・。」
 ソラ「えっ、もしかして忍び込むの!?」
 アポロン「当然だ、早くしなければ人間が犯罪を起こすかもしれないのだ、仕方ないであろう。」
いや、忍び込む・・・・って、不法侵入は立派な犯罪なんだけど。
 アポロン「おい、裏口が開いているかもしれん、行ってみるぞ。」
しょうがないか、凶悪犯罪を止めるためだし!
アポロンが言ったとおり裏口は開いていたが・・・・・
 ソラ「お店の人に見つかったら怒られちゃうんじゃ・・・・。」
 アポロン「天使の姿になれば見つからないであろう。」
 ソラ「ああ、そっか。」
私はバックから女神様からもらった腕輪を左腕につける。
まぶしい光が辺りを包み込み、私は天使の姿になった。
 ソラ「なんか姿変えるたびに髪が長くなったり、瞳が青くなったりしておもしろいよね、羽まで出てくるし。」
 アポロン「のんきなことを言ってないで早く行くぞ。」
私とアポロンは裏口から店内に入った。
やはり新しいお店なだけに中もきれいだった。
いろいろな種類の服が並んでいる、ルミがいたら大はしゃぎしそうだ。
 ソラ「誰もいないみたいだけど・・・・・」
そう言った瞬間、裏口のドアが開く音がした。
 ソラ「誰か来る!どうしよう!?」
 アポロン「慌てるな、我々の姿は見えないとさっきから言っておるだろう。」
そっ、そうだった、おちつけ私・・・・・
入ってきたのは25歳ぐらいの男の人だった、胸にネームプレートをつけているので、どうやらここの店員さんのようだ。
 ソラ「福原 宏太(ふくはら こうた)さん・・・・、アポロン、この人にダークマインドが?」
 アポロン「いや、まだわからない。」
 ソラ「わからない・・ってなんで?気配感じるんでしょ?」
 アポロン「気配が感じるのはとりつかれている人間が怒りなどの感情を表に出しているときだけだ。」
 ソラ「えっ!じゃあこの人を怒らせないといけないわけ?」
 アポロン「いや、そんなことをしたら、よりダークマインドを成長させてしまう。」
 ソラ「じゃあどうすればいいの?」
 アポロン「とりあえず今はだまって見ていればいい、とりつかれている人間は必ず何か問題を抱えている、それが解決すればダークマインドはえさがなくなり、とりついている人間の心から出て行く。」
 ソラ「そこで排除すればいいんだね?でも問題が解決するまで待ってるの?」
 アポロン「まさか、そういう場合もあるというだけだ、たいていはやつらが人間の心にある悪い感情を大きくさせているところをねらう。」
なんだかややこしいけど、とにかく出てきたところをバシッってかんじかな?



<下>

福原という人はしばらく店内を見渡して「はぁ」とため息をついた。
 ソラ「なにかあったのかな、よく考えたらお店が開いてなかったのも変だよね。」
 アポロン「この男にダークマインドがついている可能性は高いかもな。」
福原さんは店員の控え室のような部屋に入って行った。
私とアポロンもそれにつづく。
この部屋もやはりだいぶ新しかったが少々タバコくさい。
福原さんは頭をかきながらタバコを一本くわえて独り言を言った。
 福原「くそっ、なんで店長はわかってくれないんだ・・・。」
何があったのだろう、店長?さっぱりわかんない。
 アポロン「ソラ、ちょっと外に出るぞ。」
 ソラ「えっ?あ、うん。」
アポロンがそう言うので一度お店を出る。
 アポロン「いいか、よく聞け、今の状況では何が原因で福原という者が悩んでいるのかわからない。」
私はそのとおりだ、と首を縦に振る。
 アポロン「そこでだ、ソラ、おぬしがそれを聞き出すのだ。」
 ソラ「私が!?」
アポロン「そうだ、人間の姿であの者に会って話しをしてくるのだ。」
 ソラ「私にできるかな・・・・。」
 アポロン「大丈夫だ、そなたならできる、・・・・・はずだ。」
なんか小声で「はずだ。」って聞こえた・・・・
でもそうするしかないかな?
 ソラ「わかった、ちょっと話してくる。」
私は腕輪をとって人間の姿になる、やっぱり一瞬で姿が変わるのはおもしろい。
 ソラ「さて、行きますか!」
私は裏口のドアを開けて再び店内へと入っていった。
入って数秒も経たないうちに入り口付近にあった植木鉢に足をかけてしまった。
 「ガッタ――――――ン!!」
 ソラ「やばっ!」
 アポロン「おい!おぬし何をして・・・・」
 福原「誰だ!?」
ソラ(さっ、最悪・・・・・・。)
福原さんに気づかれた・・・・っていうか足がイタイ・・・・・
 福原「ん?あっ・・・お客さんですか・・・・・?」
えっ・・・・・・・?
 福原「大丈夫ですか?」
 ソラ「あっ、ごめんなさい!けっとばしちゃって・・・・大丈夫です。」
私はすばやく植木鉢をなおした。
怒られなくってよかった・・・・。
 福原「すいませんお客さん、今日はお店やってないんですよ。」
 ソラ「えっ、あ、そうなんですか・・・・。」
どうやら私のことを客だと思っているみたいだ・・・・あれ?これってチャンスなんじゃ・・・・!?
 ソラ「何かあったんですか?」
 福原「えっ・・・・?」
福原さんはなんでわかるんだっていうような顔をしている。
しまった、突然すぎたかも、なんとか説明しなきゃ。
 ソラ「あっ、友達に新しい服屋さんができたって聞いて来たんですけど、今日休みじゃないのに閉まってるから変だなって・・・。」
 福原「ああ・・、少し事情がありまして・・・、店長ともめてしまったんですよ、僕が・・・この店、SPECIAL・CLOTHESっていうでしょう?名前のとおり服専門の店なんですよ。」
 ソラ「それで?」
 福原「それなのに店長は服のフロアを半分にして宝石店にするって言ってるんですよ!?めちゃくちゃです!」
急に声を荒立ててきたのでびっくりした。
 ソラ「ほっ、宝石店・・・・?」
 福原「そうなんです!SPECIAL・CLOTHESは歴史のある服専門店なのに!・・・あっ、すいません、つい興奮して・・・。」
 アポロン「なるほど、それでいらいらしていたわけだ、ソラ、さらにくわしいことを聞き出すのだ。」
 ソラ「それで、なんで店長さんはそんなことを?」
 福原「私が知りたいぐらいです、店長に聞いても話してくれなくて・・・・、すいません、こんなことお客さんに話してもしょうがないですよね・・・。」
しょうがなくなんかない!
 ソラ「いいえ!私がなんとかしてみせます!」
福原「えっ?お客さんが・・・・・?」
 ソラ「はい、まかせてください、店長さんから事情を聞きだしてみせます!」
私は思わずこう言ってしまったが、私の横でアポロンは口を大きく開けたまま固まってしまっている。
・・・・・・私・・・なんかまちがったことした・・・・・・?

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