時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

普段あまり使わないキーがある。

2019年02月20日 | 音楽活動

自作曲などを作ったり演奏したりする時、曲のベーシックなキーとしては普段あまり使わないキーというのが私にはある。

 

例えばC♯。

これなどは1フレットにカポをはめてしまえば解放Cのフォームで弾けるし、4フレットにはめてしまえば解放Aのフォームで弾けるわけだし、6フレットで使えば解放Gのフォームで弾けるわけで、カポをはめれば普通に使っても全然おかしくない。

でも私は・・ほとんど使わない。避けてる感もある。

 

そんな場合はキーを半音下げてCにするか、半音上げてDにしてしまう。

かといって1フレットにカポをはめるのがイヤというわけでもなく、1フレットにカポをはめて解放EのフォームでFキーの曲を弾くことはある。

あ、1カポといえば、1フレットカポで解放Gを弾くA♭キーも、曲の基本キーとしてはほとんど使わない。

 

キーC♯がイヤならキーE♭もイヤそうなものだが(?)、案外E♭キーはたまに使う。その場合、カポを3フレットにはめて解放Cのフォームにするパターンが多い。

F♯キーも、曲の基本キーとしては使わないが、自分としてはあまり「避けてる」感覚はない。

 

ほんと、なぜだろう。カポを使えば、どんなキーでも問題ないはずなのに。

 

プロの曲を聴いてると、普通にC♯の曲もあるし、A♭の曲もあるし、F♯の曲もある。

それは、そのシンガーがその曲を歌うにあたって音域的にそのキーが一番良いから、そのキーになったのであろう。

 

私の場合、もしかしたら・・バンド時代のことも多少影響しているのかもしれない。

あるバンドを組んだ時、、そのバンドでの鍵盤メンバーはさほど鍵盤に慣れていたメンバーではなく、バンドを組むにあたって、鍵盤のポジショしか空きが無くて鍵盤メンバーになった人だった。

C♯やA♭がキーになると、コードがめんどうくさくなる。黒い鍵盤の出番も多くなるし。なので、少しでもコードをわかりやすくするために、そういうキーを私は使わなかったのかもしれない。

 

いや・・でも、待てよ・・・それならE♭だって同じはずだなあ・・。

 

やはりそのへん、自分でも謎。

あ、でもそのバンドでは、E♭キーの曲はなかったっけ。そうだった、あえて使わないようにしていた気がする。

ただ、弾き語りではE♭は避けてはいなかったけど。

 

 

これが一緒に演奏するのがプロなら、コードの分かりやすさにあまり配慮しなくてもいいのだろう。

いくらコードが複雑でも、プロなら弾けて当たり前だし、もしも弾けなかったら他の演奏者に代わってもらうことになってしまうだろう。

そこにギャラが発生する以上、楽曲のコードの複雑さに対応できないと、特にスタジオミュージシャンだった場合、次から呼ばれなくなるだけだ。

あくまでも、ボーカリストが一番歌いやすいキーのセレクトが第一。

そうなると、仮に元々キーがCの予定だった曲が、急きょC♯になることだってあるかもしれない。

コードネームが複雑になっても、伴奏者に気がねして、ボーカリストがキーを変えるなんてことはないのでは??

 

 

ただ・・ギターの場合、特にレギュラーチューニングの場合、解放弦が使えるコードと、使えないコードがある。

カポを使わない場合、ローコードで解放弦が使えるコードとしては、C、D、E、G、Aなどがある。特にAやEなどは低いルート音が解放弦で出せる。

解放弦の音は、響きが良い。

なので、その低音の解放弦によるルート音を活かしたフレーズが、ギターだと作りやすく、時にはそのフレーズがその曲の「売り」になったりもする。リフみたいな形で。

その場合、そのコードフォームじゃないと思ったようなサウンドにならなかったりする。

 

カポを使わない状態だと、C♯やA♭がキーだと、解放弦が使えない。

まあ、その場合はカポを使って、解放弦が使えるコードフォームに変換して弾くことになるだろう。

 

 

そういえば、家でギターを弾いて曲を作る場合、最初からC♯やA♭などで作る人は、あまりいないのではないか。

まずは、普通にCやGなどの弾きやすいコードで曲を作り、完成した時に「歌いやすさ」の調整で半音上げたり下げたりして、C♯やA♭などのコードに変えるのではないか。

例えば・・井上陽水さんの大ヒット曲「心もよう」は、アルバム「氷の世界」に収録された時のバージョンのキーは、確かB♭マイナーだったと思う。

この曲など、陽水さんは初めは弾きやすいAマイナーのキーで作ったのではないか。

で、レコーディングするにあたり、ボーカルのテンションをあげるためにキーを半音上げてB♭マイナーにしたのではないか・・・と私は思っている。もちろん、半音上げたキーで十分に歌える音域や実力をもっていたからでもあるが。

カポを使わない場合、B♭マイナーというコードはいきなり最初からバレーコードで始まることになるが、リラックスして曲を作る時、わざわざ弾きにくいコードでは始めない・・・と私は思うのだが・・。

 

しかも、カポなしでいきなりB♭マイナーのキーで弾き始めると、その後のコード進行のポジションは、どれもバレーコードばかりになり、けっこう大変で、弾きづらい。

そんなことを考えると・・やはり最初はAマイナーで作ったと思うのだ。

陽水さん、違っていたらごめんなさい。

 

カポをしない場合、使われるコード進行がどれもバレーコードになってしまいがちだから、私はC♯やA♭キーはあまり使わないのだと思う。

E♭で曲を始めてもコード進行はバレーコードのオンパレードになるが、たまにE♭のキーの曲を作ったことがあるのは、その時弾いてたギターがマーチンだったからかもしれない。

 

マーチンギターは、3フレットか4フレットあたりにカポをはめた時に指弾きすると、特にきれいな音に聞こえるのだ。

だからだった。

マーチンの3~4フレットにカポをした音が弾きたい・・という前提の上で、あらかじめカポを装着してマーチンギターを弾き始めたりする。

そんなことがあるから、E♭キーの曲は出来たのだと思う。

 

 

ちなみに、F♯というキーに関しては私は避けてはいない・・ということを前に書いたが、それには理由もある。

F♯(メジャーもマイナーも含む)のキーで始めると、コード進行の流れによっては解放弦のまざったコードに行くこともあるのだ。例えばD。E。A。B7。

だから、私はF♯キーを避けてる感覚は無いのだと思う。

 

まとめると・・あくまでも私の場合ということで・・・

 

キーがC♯・・・ほとんど使わない。

キーがE♭・・・マーチンギターの3フレットカポの音が好きだから、たまに使う。

キーがF♯・・・あまり使わないが、使うのは「あり」だと思っている。

キーがA♭・・・ほとんど使わない。

キーがB♭・・・E♭同様、マーチンの3カポの音が弾きたい時にGフォームで使うことがあり。ギターの伴奏フレーズによっては1カポで解放Aフォームで弾くこともある。

キーがB ・・・マーチンの4カポの音が弾きたい時に使うことあり。特例で2カポで解放Aのフォームで弾く場合もあり。この場合、Cに上げることも考えたが、途中で何度も転調するので、解放Aのフォームで始めたほうが転調後に弾きやすいからだった。

 

 

とまあ、そんな感じになる。あくまでも私の場合。

 

 

キーがE♭の曲を時代屋に持っていった時、相方にコード譜を渡して困ったことがあった。最初は本来のコード名を描いた譜面を渡したのだが、コードがバレーコードばかりになり、相方は苦労していた。そこで、カポ3フレットで弾くことを前提にしたコード譜を書き直して渡したことがあった。

この場合、最初にコード譜を相方に渡す時、本来のコード名で書いた譜面の方がいいのか、あるいはカポをはめて弾きやすいコード名に変換したコード譜を渡したほうがいいのか・・それで迷ったもんだった。

無難なのは、両タイプのコード譜を渡すことだろう。

ただそれだと、相手が、コード譜をどう保存しておくかが大事になる。

2種類のコード譜があって、どちらか一枚あればいいと思って、間違って「カポをはめたことを前提にしたコード譜面」を捨ててしまうと、めんどくさいコード名の譜面で弾くことになり、カポをした状態で作ったフレーズパターンが弾けなくなることがある。

あるいは、カポをした状態でのコード譜しか残っていない場合、カポを持ってくるのを忘れると、非常に困ったことになってしまう。

やはり必要に応じて、どちらのパターンの譜面も出せるようにしておかないと、非常に不便なことになってしまうのだ。

 

 

普段私があまり使わないキーのことについて書いてきたが、気分転換で、普段あまり使わないキーで曲を作ろうとすると、案外いつもと違う感じの曲が浮かんできたことはある。

いつも使ってるキーだと、慣れもあって、似たような曲が出来てしまうこともある。

なので、慣れによる「癖」を少しでも避けるために、あえて「普段使わないキー」で曲を作り始める・・・というのは、大いに「あり」だとは思う。

それで作ってみて、後からキーを変えてもいいわけだし。

 

そういう意味じゃ、普段あまり使わないキーというものを自分の中で確保しておくのも悪くないとは思う。


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2 コメント

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Unknown (鮎川愛)
2019-02-26 19:15:13
だんぞうさんは、あらゆる音楽ジャンルをご存知で、あらゆる音楽ジャンルを吸収されているのですから、滅多に使わないコードがあることは、本当にもったいないですね。


新しい曲調を開拓し、また改めて音楽を楽しむことが出来るでしょう。


ピアノ、オルガン、キーボードでも、滅多に使わない鍵盤を使うと、「音楽は常に新しい」という感動があるそうです。


ギターでも、きっと同じですよ♪

だんぞうさんの自主製作アルバム所有者、だんぞうさん熱烈ファンとして、心から応援しています。
返信する
Unknown (だんぞう)
2019-02-26 23:47:54
とんでもない、私が知ってるジャンルなんて限られてますよ。
音楽趣味は、私は偏ってます。
苦手なジャンルもしっかりありますし。

めったに使わないコード、、、というより、めったに使わないキーが私にはあるんです。

鍵盤楽器というより、めったに使わない弦楽器は使いたいです。
アルバムではもっと使いたかったんですよ。


ありがとうございます。
今はなかなか音楽活動ができない事情があるのですが、余裕ができたらボチボチやりたいです。
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