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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

福山雅治さんのビンテージマーチンD45

2023年11月14日 | 音楽活動

先日、福山雅治さんが愛用のギターをアメリカのマーチン社に持っていき、そこで愛用のギターをリペアしてもらうというドキュメント番組があった。

福山さんは俳優としても活躍してるが、シンガーソングライターとしても活躍しており、かなりのギターマニアでもあるようだ。

で、そんな福山さんがマーチンに持っていったのは、なんと!戦前製のマーチンD45というギター。

戦前のマーチンD45といえば、超レアなビンテージギターで、製作された本数は少ないし、その後の時の流れの中で消失したものも多く、いまの世界に現存するのはわずか。

全世界のアコースティックギターコレクターが血眼になって探している名器。

まあ、見かけたとしても、そうおいそれとはなかなか買えないシロモノ。

あまりに高価で貴重なモデルなので、楽器屋で見かけることはまずない。

仮に入荷したとしても、普通のギターのような店内展示はなく、保管場所を別の場所にして、特別な上客に連絡をして、そこから商談に入るらしい。

もっともこれほどの希少なギターは歴史的な名器でもあるので、普通の楽器屋に入荷することは極めて稀ではあるのだが。

なにせ、その相場価格は、何十万円とか何百万円とかの値段ではなく、何千万単位の値段になるのだ。

 

福山さんはこのギターを入手はしたものの、近年はその音に違和感を持っていたらしい。

そこで思いきってこのギターを専門家にみてもらおうと思っていたようだ。

リペアすることで、そのギター本来の音を取り戻すケースは普通にあるから。

あれこれ診断先、リペア先を検討して、たどりついた答えは、このギターを製作したメーカー、マーチン社に持っていくということ。

マーチン社があるのは、アメリカのナザレス。

通常のマーチンギターのリペアなら、日本国内のプロのリペアマンでもリペアは可能。私も自分の持つマーチンギターを国内のリペアマンに託したことは何度もある。

だが、福山さんのこのギターは、なんといっても戦前にマーチン社で製作された「アコギの頂点」とも称される歴史的な名器。そりゃ、このギターを製作したマーチン社に持っていくのが1番だとは思う。そんじょそこらのギターとは違うのだ。

 

そこで、福山さんかこの名器をアメリカのマーチン社に持っていく様を、NHKがドキュメント番組として制作することになった。

そのドキュメント番組が、先日NHKで放送された番組というわけだ。

福山さんは以前NHKの大河ドラマ「龍馬伝」で主役の坂本龍馬を演じたことがあり、それ以来の縁があったのだろう。

要するにこの番組は、歴史的な名器の音を本来の音に復活させる・・というテーマのドキュメント番組になっていたのだ。

 

現地に着き、マーチン社のスタッフにこのギターを託すと、スタッフによって色々な検証がなされ、やがては原因が見つかった。

ブリッジ部分のボディ内部部分に、その原因があったようだった。

それは、この長寿ギターが年月の経過の途中でリペアされた箇所であったのだろう。そのせいで、音が多少こもって聞こえてたのかもしれない。

あとはリペアを担当する人の腕に任せるのみ。

やがて、リペアが終わり、歴史的な名器・戦前製のマーチンD45は、現オーナーである福山さんに渡された。

スタッフと福山さんとの触れ合いの時には、現マーチン社のCEOであるクリス・マーチンさんも登場。マーチンギターファンにはもうお馴染みの人物。

今回の取材は日本でテレビ放送されるということで、マーチン社にとっては宣伝にもなるはず。

しかも日本は、マーチン社にとっても重要な市場。実際クリスさんは日本には何回も来ている。

だから、今回の取材にも登場してきたのだろう。

 

さて、マーチン社のスタッフによってリペアされた戦前製D45を受け取った福山さんは、確かめるようにそのギターで弾き語りを始めた。

ギターの音の変化というものは、そのギターの弾き手が生で弾いて1番感じるものだ。

リスナーとして聞いてると、そんなに派手な違いではない場合もある。

ましてや今回はテレビカメラを通じて聞こえてきた音。

なので生の音とは感じ方や聞こえ方は違うとは思う。

この場合大事なのは、その弾き手が納得できるかどうかだ。

福山さんは、かなり満足したようだったので、それが1番だろう。

 

こんな名器を持ってる福山さんが、個人的に羨ましい、

値段的に入手は無理でも、1度くらい戦前製D45は、弾いてはみたいなあ。

そんな気持ちにさせられた。

 

このギターは、今後も福山さんの後にも誰かに受け継がれて、弾かれていくだろう。

また、そうなっていくべきだとも思う。

 

戦前製D45は、バイオリンで例えればストラディバリウスのバイオリンみたいなものかもしれない。まあストラディバリウスの場合は何十億円の世界らしいが。

戦前製のD45は現在でも数千万円の値段がつけられているらしいが、やがては億の単位に値上がりしていくかもしれない。

というか、モノによっては、もうすでにそうなっているのかもしれない。

 

 

なお、写真は我が家にある70年代マーチンの古いカタログに載ってるD45。戦前のモデルではないが、近年では70年代D45も高騰ぎみらしい。

というか、近年はビンテージギター全体の値段相場自体が上がってきているようだ。

 

 

ちなみに私の自主制作アルバムでは、収録曲のうち数曲ではマーチンの45モデルを使用している。まあ、さすがに戦前製のD45ではないけどね(笑)。

買えませんよ、そんなギター。とてもとても。


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