イカサマの宇宙

Splendido Universo di Ikasama

失われた論文をさがして

2009-05-27 23:46:18 | Weblog
そろそろ、論文のビブリオ(書誌)を作り始めなければ…と思い立ち、考え事をしたり、論文を直したりする傍らで
ビブリオもしこしこと作っている今日この頃。
「そうだ、あの論文もビブリオに入れよう」
と思って、論文を探すときに限って、
論文のコピーがみつからない「論文はどこに…?」
ということは、あってはならぬことながら、よくあることなのであります。

そのために、イカサマさんちには、同じ論文のコピーが二部、三部と
転がっている場合もあるのです。
「は…あの論文がない!しょうがない…大学までコピーしに行こう…」
と言って、わざわざ何百円もかけて大学まで行って、エレベータのない文学部図書館の4階まで階段で駆け上がり、
書庫の中で埃だらけになって論文を探し出し、コピーを取って、家に帰ると、
なぜか、
ある本の下から探していたコピーが…。
な、なぜ今…。
ということは、しばしばあることなのであります。

しかし、今回は、もっと事態は深刻なのでありました。
つまり、その論文が、大学にはなく、日本であるのは、
某W大学と、京都G大学だけ!
そして、W大学に電話をすると、
「あー、その論文はですねー、ホニャラカ・キャンパス分館の所蔵です…」
そ、そんな山奥に…。

もう内容も知っている論文の、題名を知るためだけに、東京から何時間もかかる山奥のキャンパスまで行く必要があるのだろうか?
待てよ…?現代社会の文明の利器を使うことを考えよう…ネット検索?…そうだ。インターネットで検索すれば、書誌情報くらいは出ているかもしれない。

ぐるぐるとグーグルをしまくって、1時間後…
ついに、英語の論文の書誌をなぜかフランス語のサイトで発見したのであります。
やった!ついに見つけた!!!

だが!

落とし穴はその後に!

J.Jhonson

J.Johnson...この「J.」は、なんですか?

ビブリオには、名前と苗字と両方なければならないのですが、
「J.」だけでは、ジョンだか、ジェームズだか、なんだか、分からないではないですか。
うむむむ…

(悪魔)いいじゃねえか…名前なんて!テキトーにジェームズとか、入れておけばいってことヨ!

やはり、ここは諦めて、山奥まで論文を探しに行かねばならないのだろうか…。いや待て。記憶が正しければ、あの論文は数年前にこの部屋で読んだ…ということはだ、論文はこの部屋のどこかに、今でもあるはずではないだろうか?違うかね、ワトソン君?

そうなったら、善は急げ!

部屋中をひっくり返し、コピーというコピーをひっくり返すこと3時間…。

やっぱり、ない…。
(そのかわり、消えてしまったと思っていた他の論文が発見されたのは良かった。)

もうこれは万事休すと思ったその時、イカサマは思い出したのです。
もう何年も前に、自分の持っている論文のコピー全ての書誌を作成していたことを。
そうだ…あのファイルがあったじゃあありませんか!

そして、本当に、パソコンの中に、完璧な書誌情報が入っていたのであります。
灯台下暗し。
神様ありがとう。

そして、問題の「J.」は、”Jeffrey”でありました。
ふう…あぶないとこだった…。(おわり)