JBL の大型スピーカーに張り付いて、コルトレーンのマイ・フェイヴァリット・シングスを聴くと便秘が治った十代の後半、「Jazz 喫茶」というものが大好きでした。
寄宿していた気仙沼の祖父の家から、嘘の外出許可証をしたためて、ヒッチハイクで一ノ関の「ベイシー」へ、しばしば遊びに行ったものです。困った高校生ですねー。
4月10日は
リヴィオ・セグーゾの「ガラス彫刻と絵画展」へ。
ガラス作品の小品が数点とドローイング。絵は作品制作のためのデッサンかと思っていたら、さにあらず。最近は絵画にも力を入れているそうで、2004年の作品が多かった。アイボリー1色で仕上げられた立体感のある画がとても魅力的。
でもやっぱりガラス作品がすごい。ストイックに凝縮された世界が多くを語ります。映す風景を包み込み、角度のマジックが不条理を具現する。
篠崎里美と一緒に「リヴィオ・セグーゾ60年の歩み」と題されたレクチャーにも参加しました。60年もガラスと取り組んできて、今も作品を作り続けているリヴィオさんは「ガラスに逆らってはいけない」とさかんにおっしゃる。大きくて重たいクリスタルの作品を創るのは格闘技的作業ではないか、とイメージしていたのでちょっと意外。
どんな世界でもきっと極意は一緒なんですね。真摯に対象と向き合うこと。チカラでねじ伏せてはいけない。
現在、自分の大切な世界は「タイ古式マッサージ」なわけですが、これも同じだと思っています。技術は大事だけれど、それだけではダメ。人間としての大切な何かを、ほんのちょっぴりでも伝えたい・・・。
70代も後半のリヴィオさん。笑顔満開で迎えてくれて、大いに話しかけてくださるのだけれど、相変わらず挨拶止まりの私のイタリア語。「あー、ごめんなさーい」
あっという間にお別れの時間。「チャオ・チャオ・チャオ」「アリベデルチ、グラーツィエ」「チヴェディアーモ!」また会いましょうね・・・。
11日は「志水紀子洋画展」。娘のつゆちゃんもご主人と子供たちと一緒に来日。華やかな絵画とにぎやかな笑顔。家族っていいですね。絵も華やぎを増しているようでした。
その足で渋谷、公園通り「クラシックス」へ。
Meredith Monk はどうしているのか・・と考えていたこの頃、友人の友人、Theo Bleckmann のコンサートがあると聞きました。な、なんとTheoはMeredithのところでも歌っているというではありませんか!。これは聴きに行かなっくっちゃ♪。
いやいや、スバラシイ、面白い。メレディス世界を彷彿とさせるみごとなヴォイス・パフォーマンス。人間の出せる音(声?)の幅の広さに唖然。
そして、「My Favorite Things」。共演のジャズピアニスト、安田芙充央氏いわく、この曲は軽くやるか暗くやるかのどちらかしかない、と。そう言われてみればそうでした。元々の映画では、暗く追い詰められた状況下で歌われる切ない希望の歌。認識新たに耳を傾ける。
12日は仕事を終えてから、新宿「J」へ。
久しぶりに佐藤允彦(P)、
加藤真一(B)、美山夏蓉子(Vo)のJazzを聴きに。
加藤、美山は古くからの友人です。允彦さんと真ちゃんのデュオがとってもいい感じ。数年前に聴いたときはちょっとつらかった・・・。連れ合いいわく、「真ちゃんのベースの創造性と心地よさが、より深く進化しているからだよ」。「ふーん」。
ここでも出ました。「My Favorite Things」。なんと、まあ♪。やっぱり、イイワ、深いわ~。允彦さんの演奏って、いくら暴れても品がある。真ちゃんの音は聴くたびにその味わいを深めています。
アンコール曲は「わたしの好きなもの」のひとつ、「美山夏蓉子のサマータイム」でした。
至極満足♪♪♪
3月11日の「ひとつぶの種」で紹介したナスタチウム、4月に入ってから花を咲かせ始めました。ただ今咲いている花は20~30輪。太い蔓がどんどんと伸びて、どこまで大きくなるのやら・・・。花いっぱいの全体像をお届け出来る日が楽しみです。